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もはやホラー? 観ていてイタイ過激な性描写の問題作とは

2009年10月06日 10:26

スカイプで質問に答えるラース・フォン・トリアー監督 | [c]JIN

カンヌ国際映画祭で気絶者も出した、ラース・フォン・トリアー監督の衝撃作『アンチキリスト(原題)』が第47回ニューヨーク映画祭で公開され、飛行機嫌いで知られる監督が、スカイプを使った衛星放送という異例の形でメディアのインタビューに応じた。

本作は、夫婦が自宅でセックスに夢中になっている間に息子が窓から転落死し、それをきっかけに、ふたりの運命は更なる悲劇へと導かれてゆくというなんとも悲しいストーリー。

とにかく話題になっているのが、過激な性描写。男性性器や女性の胸がお目見えする映画は数多く存在するが、ここまで女性性器をむき出しにするのはかなりレアなケースで、自慰行為も辞さなかったシャルロット・ゲンズブールが、カンヌ国際映画祭で主演女優賞を受賞するのはうなずける。

しかし、「ここまでやるか!」と目を覆いたくなるような狂気的で残虐なシーンも多く、メディアの反応も賛否両論。上映中、何度も客席から、“オーマイ・ゴッド”という声やため息が漏れ、少々あきれ気味だったのか、上映終了後の拍手喝さいはなかった。

NYのメディアは、ヨーロッパに比べると“アート”でなく“ホラー”と捉える傾向にあったようで、影響を受けたホラー映画に関する質問が続出。監督は、「ホラー映画は、怖いから好きなわけじゃなくて、個性とかムードとか感覚的に感じるものがあるかどうかなんだ。『シャイニング』(80)、『ローズマリーの赤ちゃん』(86)、日本の『リング』(98)、『仄暗い水の底から』(01)は好きだね。影響を受けたのかと言われると、否定はできないかな」と曖昧な答え。

またデビッド・リンチ監督の世界をほうふつさせる作品であることについては、「『ツイン・ピークス』(92)は好きで何度も観たよ」と認めたが、「NYのメディアから絶賛されれば、世界中で成功できる」と確信している監督にとって、このNYの冷たい反応は少々不本意だったようだ。

とにかく、普通のホラーと違って娯楽性は皆無。観ていてイタイ。特に女性が不快感をあらわにしていたが、カンヌ国際映画祭では、“観るとセックスできなくなる?映画”とまで言われていたわりに、アート作品を観慣れたNYメディアの人間にとっては、性的不能に陥るまでの衝撃はなかったよう。それでも一般人の皆さんは、覚悟してご観賞あれ。【NY在住/JUNKO】

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