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疑いたくなるほど残虐!“麻薬戦争”の今がわかる新作映画3選

2016年3月18日 07:02

過激な発言で注目を集める米大統領候補ドナルド・トランプ。彼の「メキシコとの国境に“壁”を作る」宣言は世界中を大いに驚かせたが、この発言の背景にあるのがアメリカとメキシコが直面している深刻な麻薬問題だ。今回は、いまホットな話題である“麻薬戦争”を題材にした新作映画を一挙に紹介する。

エミリー・ブラントは善悪に揺れるFBI捜査官を演じる
エミリー・ブラントは善悪に揺れるFBI捜査官を演じる[c]2015 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

まず紹介するのは、『プリズナーズ』(13)のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の最新作『ボーダーライン』(4月9日公開)。麻薬、暴力、殺人が蔓延するメキシコ国境の町・フアレスを舞台に、FBI捜査官ケイト(エミリー・ブラント)が謎のコロンビア人・アレハンドロ(ベニチオ・デル・トロ)と共に麻薬カルテル殲滅のための任務を受けるが、簡単に人が死んでゆく命の軽さを目の当たりにし、法の存在しない闇の世界で苦悩していくことに…。

【写真を見る】容赦ない描写で“麻薬戦争”の現状を描く
【写真を見る】容赦ない描写で“麻薬戦争”の現状を描く[c]2015 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

極限の緊張を描いた『ボーダーライン』で麻薬を取り締まる側を演じたデル・トロだが、現在公開中の『エスコバル 楽園の掟』では一転し、実在した麻薬王を演じる。その伝説的な麻薬王とは、国会議員として慈善事業に携わり、圧倒的な人気を集めながら、裏では麻薬事業で巨額の富を得た“南米のゴッドファーザー”パブロ・エスコバルだ。本作では、死後20年以上経てなお、南米でチェ・ゲバラと並ぶ英雄として称えられるエスコバルの光と影を描いている。

より多角的に麻薬問題を捉えているのは、ドキュメンタリー映画『カルテル・ランド』(5月公開)だ。2006年から続くメキシコ麻薬戦争の最前線を映し出し、第88回アカデミー長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた一作だ。麻薬の密売を防ぎ、市民を守ろうと立ち上がった2つの組織が、勢力を拡大していくうちに、麻薬組織との癒着、収賄へと走ってしまう姿を撮影。正義と悪の観念が曖昧化している国境の現状をリアルに描いている。

名作『トラフィック』(00)など、数多くの麻薬戦争を題材にした映画に関わってきたデル・トロは、「麻薬戦争は非常に複雑な問題だ。それを解決するための“正しい答え”が存在するとは思えないが、希望はある。麻薬戦争は今やメキシコとアメリカだけの問題ではない。世界全体が考えるべき問題だ」と持論を展開している。まだまだ日本では麻薬戦争というとあまりピンとこない、遠い国の話という印象が強いが、これらの映画を見ることで、疑いたくなるほどの残虐な現実を体感できるはずだ。【Movie Walker】

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