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『ザ・ウォーク』のジョセフ・ゴードン=レヴィット、9.11と20代の挑戦を語る

2016年1月22日 16:58

『ザ・ウォーク』で主演を務めたジョセフ・ゴードン=レヴィット

ロバート・ゼメキス監督作『ザ・ウォーク』(1月23日公開)の主演を務めたジョセフ・ゴードン=レヴィットにインタビュー。彼が演じたのは、NYのワールド・トレード・センター間を直径2.2cmのワイヤーロープでつなぎ、高さ411m、地上110階の道なき空間で、命綱なしの空中闊歩に挑んだ実在の人物フィリップ・プティだ。彼はどんな思いでプティ役にトライしたのか?

実際にトレーニングをして、ロープの上を歩けるようになったというジョセフ。なんとプティ本人から手ほどきを受けた。「プティさんが、絶対に自分が僕に教えると言ってくれたらしいです。何か一芸に秀でた方は、必ずしも人に教えるのが上手だとは限らないと思いますが、プティさん自身はすごく教えるの上手かったです。彼には、常にポジティブシンキングで、必ずできるという信念がありました」。

もちろん、実際にビルとビルの間を渡ったわけではない。そこは、『フォレスト・ガンプ/一期一会』(94)でアカデミー賞を手にしたロバート・ゼメキス監督による、映像マジックの力も大きい。「もちろん僕は、トム・クルーズやジャッキー・チェンのようなことはしていませんよ(苦笑)。バランスが取れる棒を持って渡りました。落ちた時のためのハーネスもつけていましたし。監督の素晴らしい腕により、ああいうビジュアルになりました」。

自身も『ドン・ジョン』(13)でメガホンをとった経験のあるジョセフだが、今回、ゼメキス監督と仕事ができたことにとても感激したと言う。「いろいろと学べるチャンスでした。監督は、僕が撮った『ドン・ジョン』も観てくれていて、具体的にここが良かったといった意見ももらえたし、評価もしてくれて本当にうれしかったです。また、意外だなと思った点は、あんなに偉大な監督なのに、とても控えめな方で、いろんな人の意見を聞いたり、人に気配りができたりするところです。そうすることで、僕たちのモチベーションを上げていく点もすごいなと思いました」。

劇中で描かれている、ワールド・トレード・センター・ビルの力強く美しい映像が印象深い。ジョセフは、9.11が起こった時、コロンビア大学に在学中だったので、NYにいたそうだ。「普通の人は、ツインタワーなどの画を観ると悲しいことを思い出しますよね。僕自身も失うことの悲しさを経験したけど、ポジティブな思い出を持ち続けるのも大切なのではないかと。映画のなかでそれをやろうと思ったこと自体、良かったと思っています」。

24歳で、大きなチャレンジをして、見事に成功させたプティ。ジョセフ自身も、20代の頃、何かに挑戦したことはあったのだろうか?「僕は、6歳の時から俳優の道に入ったけど、19歳の時に一度やめているんです。それで大学に行き、卒業後、20代前半でもう一度俳優業に戻りました。その時、19歳までやっていたテレビのコメディや学園モノの作品に戻るのは簡単だと思いましたし、周りからもそうした方が良いのではと言われたんです。なぜなら、戻ってからの1年間は、仕事がなかなかもらえず、辛い時期だったので。でも、僕はその時、新しいことや違うことにチャレンジしたいと思い、そういう道を選びました。その結果、いまの僕がいます。『ザ・ウォーク』に出演したことで、またいろんなインスピレーションを受けました。また、これからも無理だということにもチャレンジしていきたいと思っています」。【取材・文/山崎伸子】

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