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浅田次郎が絶賛するパリの美しいロケーションとは?

2015年4月24日 12:00

「『王妃の館』をゴージャスで素敵な作品」と絶賛する浅田次郎 | [c]浅田次郎/集英社 [c]2015「王妃の館」製作委員会

魅惑の街パリで繰り広げられる、旅行費200万円のポジツアーと、旅行費29万8000円のネガツアーの2組のツアー参加者たちの人間模様を描いた『王妃の館』(4月25日公開)。大人のためのウェルメイドなエンタメ作品となっているが、原作者の浅田次郎は本作をどのように見ているのだろうか。

パリの街が大好きで、これまで何度訪れたのか数えたことがないという浅田。完成した映画を見た感想は、とにかくゴージャスで素敵な作品だと絶賛。

「まず第一に、ヴェルサイユ宮殿の中でロケをした日本映画は記憶にありません。しかも館内の人々は全てフランス人のエキストラを使っている。これは贅沢だと思いました。このような場所での撮影は、単にお金を払えばできるというものじゃない。あのシーンひとつとっても、よほど手間をかけてお作りになったことがわかります」。

ヴェルサイユ宮殿の他にも、ルーヴル美術館など数々の名所にカメラが持ち込まれている。「小説でもモデルにした高級ホテル、ル・パヴィヨン・ドゥ・ラ・レーヌは敷居が高く、予約を取ることすら大変難しいんです。そんなところによくカメラを持ち込めたなと(笑)」。

また、建造物だけでなく、パリの街のとらえ方も賞賛する。「パリでもっとも古い公園ヴォージュ広場でも撮っていますが、あそこはいつも大勢の人がいてロケができる状態じゃない。そんな場所でも上から撮ったり下から撮ったり、さまざまなアングルから撮影している。驚きの連続でした」。

浅田にとってパリの魅力は、変わらないことだという。「日本の街はつねに変わり続けるでしょ。六本木もちょっと行かないと、ずいぶん様子が違っていたり。ところがパリは、200年、300年と同じ形のままで残っている。だから何度行っても安心できるんです。何よりもまず文化を大切に守っていくというフランス的な考え方も、とても立派だと思います」。

本作の主人公は、豪華ツアーに参加しパリを訪れたベストセラー作家・北白川右京。ホテルにこもりパリの空気に浸って執筆活動を行うその姿には、浅田自身の姿が重なって見える。

「日本も文化を大切にしている国ですが、やっぱり経済最優先なところがあるじゃないですか。でもフランスにはそれがなく、文化に対する誇りを感じます。だから小説家にとって、とても居心地が良いんですよ。私が何度もパリを訪れるのは、その街にいること自体を楽しんでいるからでしょうね」。

全編パリを舞台にした『王妃の館』。観光名所から路地裏まで、街の隅々まで映しだした本作を通して、歴史ある街の空気を味わってみてはいかがだろうか?【取材・文/神武団四郎】

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