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鳥越俊太郎、命懸けのイラク取材を振り返る

2015年2月10日 19:46

『アメリカン・スナイパー』のイベントに登壇した鳥越俊太郎
『アメリカン・スナイパー』のイベントに登壇した鳥越俊太郎

本年度アカデミー賞6部門にノミネートされた、クリント・イーストウッド監督作『アメリカン・スナイパー』(2月21日公開)の試写会トークショーイベントが、2月10日にイイノホールで開催。ジャーナリストの鳥越俊太郎が、ゲストとして登壇した。

鳥越は「ひとつの家族の悲劇を通して、戦争のもってる残酷さ、悲しさ、痛みをちゃんと描いている映画。いま、戦争とは全く無縁ではないということ、違う世界の話ではないんだと思って、この映画を見てほしい」と訴えかけた。

実際に、イラク戦争後に、現地で取材をしたという鳥越。「今から11年前の今日あたり、10日間くらい、戦地へ行ってました。映画の舞台は、激戦区のファルージャですが、そこにも行きました。ビルが壊れたり、手を失った青年や目を失った青年がいたりして、本当に戦争は怖いなと。アダム・フセインが隠れていた穴にも入って撮影しました。絶対行くなと言われてたんですが」と当時を振り返った。

また、「後藤(健二)さんもそうでしたが、出かける時はカメラを回し、妻と娘2人に対して、ありがとう、さようならのメッセージを撮ってから、ホテルを出ました。戦場に行くってことは、そういうことですから」とシビアな表情を見せた。

『アメリカン・スナイパー』については「ジャーナリストが巻き込まれるといっても数少ない例しかないけど、今回この映画をごらんになるとびっくりされると思います。銃弾が飛び交うんです。戦闘場面がリアルですから」と、戦場シーンについてコメント。

さらに「この映画は、ただスナイパーをヒーローに仕立て上げている映画ではない。クリント・イーストウッド自身も『戦争を賛美する映画ではない』と言ってます。これは、ある意味、反戦映画です。戦争の悲劇や悲しみ、残酷な面を、家族や人間関係を通して描いています」と、力強く締めくくった。

『アメリカン・スナイパー』は、伝説のスナイパーの真実を描く衝撃作で、1月16日に全米3,555館で封切られ、イーストウッド監督作の中で最大のヒットを記録。全米興行ランキングでは3週連続1位を獲得。戦争映画としては、全米歴代興行1位を保持していたスティーブン・スピルバーグ監督作『プライベート・ライアン』(98)の全米興収約2億1600万ドルを超え、17年ぶりに記録を更新した。全米ではハリウッドの枠を越え、政治の舞台でも賛否両論が巻き起こる社会現象となっている。【取材・文/山崎伸子】

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