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不倫の自虐ネタも披露!クリステン・スチュワートがフランス映画で女優開眼

2014年10月14日 16:45

天才とほめられて、照れ笑いするクリステン・スチュワート | [c]JUNKO

カンヌ国際映画祭でプレミア上映されたオリヴィエ・アサイヤス監督作『Clouds of Sils Maria(原題)』が第52回ニューヨーク映画祭で上映され、オスカー女優のジュリエット・ビノシュとクリステン・スチュワート、アサイヤス監督が記者会見に応じた。

同作の主人公は、20年前に演劇でシグリッドを演じて注目を浴び、現在は絶頂期にいる女優のマリア(ジュリエット)。リバイバル公演で、シグリッドではなく高齢のビジネスウーマン役のオファーを受けて葛藤する様子を、若いアシスタントのヴァレンティン(クリステン)との交流を軸に描いた作品だ。シグリットを演じる新進女優ジョアン役は、クロエ・グレース=モレッツが演じる。

アサイヤス監督とは、『ランデヴー』(85)、『夏時間の庭』(08)に続いて3作目のタッグとなるジュリエットは、「女性というものを掘り下げた作品に興味があった」そうで、アサイヤス監督にそう伝えると、「僕にアイディアがある。2週間待って」と言って仕上げたのが同作の脚本なのだという。

「ジュリエットには、単に女優ではなくジュリエットを演じてほしかった。女優の浅はかさとか演技力とかではなく、人の痛みを理解し、ユニバーサルな感情を自分自身の中に見つけ出そうとしている生身の人間を描きたかった。若さがもてはやされるハリウッドで、年を重ねた女優の葛藤はものすごいものがあるが、加齢とともに陥る葛藤や悩みは女優に限ったことではない。万人が感じるものだ」とアサイヤス監督は語る。

物語の大半が女優とアシスタントの緊迫した親密な関係から成り立っている。ジュリエットは、「まず2人のリズムが大事だと思ってリハーサルをしたんだけれど、それは無駄だってことにすぐに気が付いたの。まったく役作りのアプローチ方法が違ったのよ。私はマリアになりきるのに1か月くらいかかったのに、クリステンは、朝テキストを2度読んでキャラクターに入り込めちゃうの。生まれつきの天才とはこのことね。おかげでセリフの後に、お互いがどんなリアクションをするかわからなかったから、思いもよらない未知の世界に飛び込んでいって、2人のキャラクターが完成したという感じよ」とクリステンを持ち上げると、すかさずアサイヤス監督が、「そうなんだ。それによって、ジュリエット、クリステン、クロエは役を演じるというよりも、本人たちのアイデンティティそのものが役に如実に現れたんだと思う。誰が演じたかということを絶対に忘れられないほどパワフルで印象的なキャラクターが生まれたと思う」と年齢の違うフランス人、アメリカ人、イギリス人女優のコラボを絶賛した。

「ぱっと読んだだけにしたのは、すべてを把握したくなかったし、これからの2人の関係をその場で決めたくなかったから。知ってしまうと、あまりにあからさますぎると思った。そのおかげで特別な期待もせずにプレッシャーも感じずに、これが私たちが演じるキャラクターだというふうにとらえることができたの。2人の関係はとてもユニークだし、私の住む世界が描かれている脚本はとても興味深かったわ」とクリステン。パパラッチに追われ、常にメディアの注目を浴びるクリステンの実生活は、クロエが演じたジョアンそのものだが、「私がよく知っている世界だから、わざわざスクリーンで演じたくなかった」そうだ。

しかし、そこには大きなチャレンジと決意があったという。「自分の顔をコントロールするのが大変だった。映画の中には、皮肉にもまるで自分のことを言っているようなセリフがあって、しゃべりながら自分の顔が赤くなっていないか確認しなくちゃいけなかったから。その関連性が面白かったんだけどね」とクリステンは苦笑しながら自虐ネタを披露し、周囲の笑いを誘った(同作でジョアンは既婚者のミュージシャンと不倫しているが、クリステンも主演作『スノー・ホワイト』(12)でメガホンをとった既婚者のルパート・サンダースとの不倫が発覚し、ルパートが離婚に至った経緯がある)。

「とにかくヨーロッパの映画というのはアメリカ映画と違って、自分のすべてを露呈するという前提になりたっている。撮影が始まると、この作品にはあまりに多くのことが詰まっていて、毎日が驚きの連続だった。それは痛みも伴うしとてもエキサイティングなことでもあった。不快感が幸せ、みたいな(笑)。実際にあの演技は、本当にそのときに感じて、起こったことなの。だから演じるのは大変ではなかったわ」と語るように、大御所ジュリエットとともに、一皮むけたクリステンにも注目の作品となった。【取材・文/NY在住JUNKO】

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