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ユアン・マクレガー「オビ=ワンとの共通点は考えなかったね」

2013年4月16日 16:56

久しぶりに騎士を演じたユアン・マクレガー | 写真:SPLASH/アフロ

ブライアン・シンガー監督が、イギリスの童話「ジャックと豆の木」をモチーフに描き出したアクションアドベンチャー大作『ジャックと天空の巨人』(公開中)。本作で騎士エルモントを演じたユアン・マクレガーに話を聞いた。

――脚本のどこに惹かれて出演を決めたのでしょうか?

「大胆に誇張したキャラクターを演じて許される良いチャンスだと思った。なにせ善良な騎士、つまり正義の味方を演じるわけだから、多少誇張して演じなければならない。それにエルモントにはちょっと抜けたところがあるからユーモアも効かせないといけない部分もある。とても勇敢だが、判断を間違うことが多いので、手下を危険な状況に追い込んだり、自分でもヘマをして、結局ジャックに助けられる始末だったりする。典型的な描写だというのはわかっていたが楽しそうだった。今までにやったことがないタイプの役だし、ファンタジー映画でこういう指揮官的な英国人騎士を演じるのは楽しそうだった」

――エルモントの髪型もまるでもう一人のキャラクターのようですね?

「すごく気に入ったよ。ちょうど『エージェント・マロリー』(12)の追加撮影を終えたところだったんだけど、その映画では後ろも横も刈り上げていたんだ。短髪だったから、あの追加撮影は本作の2、3ヶ月前のはずだ。それで本作の撮影では、最初は中世風のカツラを被らされた。ひどいものだったよ。その後、今の髪型の方が遊び甲斐があるんじゃないかと思うようになってね。衣装だって忠実に中世を再現しているわけではないのでね。もちろん遠くの国の大昔の出来事という設定だから、中世だという暗示はあるが、それでも自由の幅はかなりある。何たって僕の甲冑はレザーにスタッドを付けたものだし、ジャックは前にロゴのついたフード付きの衣装を着ている。だから、ここで何か変わったことができない理由はないと思った。エルモントはリーダー格で皆を守る役目なので、髪の毛を格好良く立たせている。面白いかもしれないと思ってやってみたんだ。そういう格好がしたかったしね」

――エルモントとオビ=ワン・ケノービとの共通点は?

「そういうことは考えなかった。ふたりとも騎士だし、イギリスなまりの英語をしゃべるけど、特に共通点を意識した演技はしなかったよ。あったとしても意図せずだね。一つ『いやな予感がする』というセリフがあって、これは『スター・ウォーズ』に出てくる有名なセリフだが、実は『スター・ウォーズ』で言った覚えがないんだ。だから『スター・ウォーズ』を連想しながら言ったわけではないよ」

――素晴らしいキャスト陣がそろいましたが、彼らとの共演はいかがでしたか?

「新人のニコラスとエレノアとの仕事はとても楽しかったよ。ニコラスは新人ではないけれど。才能あふれる若い俳優と共演するのは好きだよ。出発地点に立ったばかりで、キャリアはこれからというのはとてもわくわくすることだと思う。撮影中は彼らの目に映る自分自身を意識することもあって、自分が年老いた不機嫌な役者のように思える時もあった。『黙っててくれ』と思われてるんじゃないかと。こういう映画は本当に時間がかかるし不自由だ。出演本数を重ねていけば重ねていくほど現場での待ち時間が苦痛になってくる。でもニコラスとエレノアは見ていた愉快だったし、とても上手だと思ったよ。この映画の彼らは素晴らしいよ。スタンリー・トゥッチとの仕事もとても楽しかったね。スタンリーとは16年前に、数シーン程度だったけど『普通じゃない』(97)という映画で共演したことがあった。彼の演技は前から好きだった。素晴らしい俳優だと思う。共通の知り合いが何人かいるので、その後も何回か会っているはずだ。今回はこの作品でまた共演できる機会ができ、共演シーンも多いので、とても嬉しかった。こういうアンサンブルで共演する映画には特別な何かがある。不思議な科学反応が起こるんだ。全員で共演するシーンが幾つかあるけど、そのうちの一つに馬にまたがったまま突然、生えてきた豆の木を見上げるシーンがあるんだ。お姫様がその豆の木に挟まれたまま天空へ押し上げられたという事実はあるが、これが結構笑えるシーンなんだ。突然、皆が集まって来るあのシーンはセリフこそ少ないが、それぞれの登場人物の間にある緊張感が皆の相関関係をあぶり出す。王様が『これこれこうするべき』と命令する。救出隊の隊長である僕は、王の腹心なわけだが、ロデリック卿が気に食わない。僕は何よりも姫を救出し、護衛することを最優先にしている。そして、姫との結婚を約束されているロデリック卿は信用ならない奴で、結婚されてしまったら惨事になるというのをちゃんとわかっている。でも、王の命令には服従するしかなく、王がロデリックも一緒に連れて行けというのだから仕方がない。そこへ今度はジャックがやってきて『僕も行きたい』と言い出す。僕は『やれやれ』という感じだが、それでも毅然として『ここはプロに任せなさい。上は危険だからな。じゃあ、みんな行くぞ』と返すわけだ。エルモントはあれこれ気にしないところが良いね」

――本作はファンタジーアドベンチャーですが、勇気や心の奥底にある恐怖と向き合うというテーマにも触れていますね

「姫の描き方が面白いと思ったのは、お城の中でおとぎ話のような生活を送り、ゆくゆくは女王になるのだろうという、多くの人が持つイメージどおりには描かれていないところ。現実世界から切り離されている孤独な娘であり、その世界を体験したいとしばしば平民の服を着込み、こっそり城から抜け出したりしている。多くを語る描写だと思う。でも、そこまで深く考えなかったよ。なにせ我々は巨人に食べられないようにしないといけないんだから。それが何よりも重要だ」

――3D撮影はいかがでしたか?ご自身の姿を見てどうでした?

「現場はなかなか興味深かった。撮りたいことはおおよそ撮ることができるようだ。カットの数もさほど必要ないことに気付いた。その分、準備に時間がかかるから撮影時間が短縮されるわけではないのだけど、たとえば3、4人ぐらいが登場するカットでも3D撮影だと全て収めることができるから、カットバック用のシングルショットを全員分撮る必要がない。だから編集作業も少なくて済むのだと思う。それでみんながそろっているショットをより多く見せることができる。自分が出ている映画を丸ごと3Dで見るのは奇妙な体験だね。5~10分経てば慣れるのだろうけど、上手くできている技術だと思うよ」【Movie Walker】

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