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『ドリームハウス』ジム・シェリダン監督「本作を表現する最も愉快な言葉は恋愛悲劇」

2012年11月22日 20:11

本作でメガホンを取ったジム・シェリダン監督 | [C]2011 MORGAN CREEK ALL RIGHTS RESERVED

父親以外の全員が殺害されたという、いわくつきの家に引っ越してきた一家に起きる数々の奇妙な出来事を描く『ドリームハウス』(11月23日公開)。本作での夫婦役共演がきっかけでダニエル・クレイグとレイチェル・ワイズは実生活でも夫婦になったが、そんな本作で監督を務めた、『マイ・レフトフット』(89)など人間ドラマに定評のあるジム・シェリダン監督に話を聞いた。

――本作の製作についてどこに魅力を感じましたか?

「脚本を読んで、とても気に入ったんだ。とても良いと思った。妻のフランも気に入ったし、説得力があった。通常、僕は脚本を読むのは好きじゃない。でも同時に2つの世界に住んでいる男というアイデアが気に入った。商業的な映画に思えたし、僕は小品やシリアスなアメリカ映画を作ってきたからね。だからジャンル映画のようなエンターテインメントものもやってみて、もっと面白いものにしてみようと思ったんだ」

――ダニエル・クレイグについて、そして彼が役にもたらしたものについて聞かせてください

「ダニエル・クレイグはとても親身になれる人だ。特に女性にとっては。どうかな。彼は女性が自分を守ってくれると感じられるような男だと思う。わかるかな?彼は礼儀正しく見えるんだ(笑)。面白いのは、彼が本当にそうなのか?ということだ。彼はとても親切で優しい。仕事でもそうだ。とても真っ直ぐな人だよ。とにかく、僕にこの映画の監督を依頼した人間に、『ダニエル・クレイグ』といつも言われた。それに長くはかからなかった。すぐにダニエルが脚本を気に入ってくれたから僕たちは大喜びしたんだ。彼との仕事は喜びだし楽しい。彼は僕のことを少し変わっていると思っているだろうが、それでも構わないよ。ダニエルがもたらしたものは、ダニエルに戻ることになるが、彼はとても一生懸命仕事をし、決して不平を言わない。この役を見事に演じている。彼の最高の演技の一つだと思う。多くの出演作でも素晴らしいが、観客はこんな役を演じる彼を見たことがないと思う。だから、どんなふうに観客が考えるか興味深いね」

――レイチェル・ワイズと彼女のキャラクターについても聞かせてください

「彼女はほとんどの男から結婚したい女性に選ばれるだろう。そういう人なんだ。華やかな美人だ。とても魅力的で、仕事に情熱があって、情感豊かで、物事に挑戦する。彼女はこれまでやったことのないことに突き進み、かなり遠くまで踏み込んで、戻ってくるタイプだ。でも、彼女との仕事は素晴らしい。本当に素晴らしい。彼女の役は、映画を作っていく間に大きくなった。脚本に登場しないシーンでも彼女に出てもらいたいシーンがあったからだ。そこで僕は彼女を色々なシーンに登場させた。そこではアドリブの演技が必要だった。書いていないことだから、彼女はセットを回って、起こったことを理解しなくてはならなかったんだ。レイチェルとの仕事は素晴らしかった。それに、とても興味深い女優だ。非常に正確な仕事をするが、何にでもトライする。アドリブがたくさんあったが、台本から離れても、彼女はそれを十分にこなしていたよ」

――ナオミ・ワッツについて聞かせてください

「ナオミは道の反対側に住む隣人を演じている。彼女は多くのことを見ているんだ。ナオミは目が素晴らしい。とても正確だ。いつでも彼女が考えていることを読み取れる。素晴らしい女優だよ。彼女は道を横切ったところに住むアン・パターソンを演じている。アンを見た瞬間から、何か奇妙な感じがして、映画を通じてそれが大きくなっていくんだ」

――レイチェル・フォックスについても聞かせてください

「よく気付いてくれたね。ありがとう。レイチェル・フォックスがクロエを演じている。ナオミ・ワッツの娘だ。彼女は素晴らしい若手女優だよ。セットでも素晴らしかった。彼女はこれからの才能だ。彼女にも良いシーンが幾つかあるんだよ」

――本作が問いかける疑問について聞かせてください

「基本的には問いかけていない。問いかけているとしたら、多くの場合、人々はファンタジーの世界を創作することによって悲劇に対処しようとすることだと思う。ドラマは、死という現実を乗り越え立ち向かうために、初期の段階で、ある種、人間が創り上げる信念体系だと思う。プラトンとアリストテレスの間でドラマは存在すべきではないという討論があったと思う。基本的に、劇作家は『神は正さなかった。僕にやらせてくれ』と言うだろう。そして、何もかもが完璧な別世界を創作しようとする。そして、それは宗教を飛び越えていく。それが全ての宗教の原理主義者たちが常に演劇や偶像に反対する理由だ。今日でもイスラム世界の多くが偶像に反対している。彼らはサルマン・ラシュディ(英国の作家)や英国のピューリタンが演劇に反対したように、断固反対している。『この世界を止めろ。我々は神が創造した恐ろしい世界とは違う別世界を撮影するぞ』と言えるスペースを占領するからだ。だから、この映画はある種、僕は悲劇は映画になりえないと思う。スクリーンのサイズや映画自体が持つ圧倒的な力のせいでね。ギリシャ悲劇を映画化するのは、あまりに衝撃的だし、あまりに神経が張り詰めてしまうだろう。だから、それらはジャンル映画を通して行われている。そして、ジャンルが悲劇を扱える唯一の場所なんだ。この映画を表現する最も愉快な言葉は、恋愛悲劇だと思う。恋愛コメディの反対だ。それがとても正確に言い表していると思うね」【Movie Walker】

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