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新しい『ジェーン・エア』を手がけたヒュー・グラント似のイケメン監督を直撃

2012年5月30日 13:11

『ジェーン・エア』を手がけたキャリー・ジョージ・フクナガ監督を直撃

これまでに何度も映像化されてきたシャーロット・ブロンテの不朽の名作を、『アリス・イン・ワンダーランド』(10)のミア・ワシコウスカ主演で映画化した『ジェーン・エア』(6月2日公開)。今までにない新鮮な語り口で映像化したのは、ヒュー・グラントを思わせる甘いマスクが印象的な日系のイケメン監督キャリー・ジョージ・フクナガだ。来日したフクナガ監督に、本作の撮影秘話を聞いた。

フクナガ監督にとっては、デビュー作『闇の列車、光の旅』(09)以来、2本目の長編監督作となったが、メガホンをとった理由については「たまたま全ての条件が全部合って、これこそ自分が作るべき映画なんだと思ったから」と振り返る。

不遇な少女時代を過ごしながらも、決して運命に屈せず、信念と知性で人生を切り開いていくジェーン・エア。やがて、彼女は名家の家庭教師となり、屋敷の主人ロチェスターと恋に落ちるが、その後、さらなる悲劇が彼女に降りかかる。ジェーンの魅力について、フクナガ監督は「どんな逆境にあっても妥協せずに生き延びていく強さ」だと言う。「普通なら、人間の本能として、愛になびくところがあるんだけど、ジェーンの場合、自分の価値をしっかりと見据え、たとえ誘惑されそうになっても自分のモラルを守り通す。だから、時には愛にすら背を向けてしまうことや、死に瀕したりすることだってあるんだ。そこまでできる彼女の強さは、観客も含めて、みんなが理想とするもので、だからこそ不朽の名作になったんじゃないかな」。

時間軸をシャッフルし、回想形式を交えて展開することで、見る者がぐいぐいと引っ張っられていくのは、フクナガ監督の狙い通りだ。「『ジェーン・エア』が心底好きなファンであれば、今回の構造を理解してもらえると思うよ。通常なら、あまり登場しないキャラクターも出てくるし、ジェーンもよりアクティブに描かれている。ただ、運命に翻弄されるだけではなく、彼女自身が運命を選択することが許されるようなキャラクターにしたかったから。それに『ジェーン・エア』にあまりなじみがない人でも、ミステリアスで謎解きのような物語として楽しんでもらえるんじゃないかと思ったよ」。

ミア・ワシコウスカは、薄幸の美少女ながらも、芯の強さを感じさせるジェーン役にぴったりだ。「今回の場合、ジェーンの内に秘めた思いをいかに自然に表現するかってことが挑戦だった。すごくベタでくさいシーンや、説明のセリフを使わずに、それをどう見せるかってことを、ミアとも随分話したよ」。葛藤する表情が多い分、幸せなシーンでの笑顔がよりチャーミングに映える。「確かにジェーンってあまり笑わないから、笑うとほっとするよね(笑)。ふたりが愛を確かめ合うシーンは重要で、ロチェスターがジェーンにプロポーズをするシーンは、一番手をかけて撮影したよ」。実際、このシーンからは、ふたりの心の波打つ様子がひしひしと伝わってくる。

『ジェーン・エア』は、フクナガ監督史上、一番規模の大きな作品となったが、本作を世に送り出した今の心境について聞いてみた。「どの作品でも学ぶことが大きいけど、今回は人生においても、映画作りにおいても、すごく大きな経験ができた。でも、作品の規模についてはあまり考えないようにしているんだ。僕は常に、直感的に正しいと思った道の方へ進むようにしているだけ。もしも、その道が合っていればドアが開くし、合っていなければ開かないから」。

涼やかな笑みを浮かべ、そう語ってくれたフクナガ監督。そうやって今回、文芸大作への扉が放たれたわけだ。新鋭監督の繊細な演出が冴える21世紀版の『ジェーン・エア』をじっくりとご覧あれ。【取材・文/山崎伸子】

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