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思わず息を飲む!Coccoが傷だらけのヒロインを演じた塚本晋也監督の異色作とは?

2012年4月06日 18:54

『鉄男』の塚本晋也監督と、シンガーCoccoがコラボレートした『KOTOKO』 | [c]2011 SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER

『鉄男』の塚本晋也監督が、シンガーのCoccoを主演に迎えた『KOTOKO』が4月7日(土)より公開される。第68回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門で日本映画として初めて最高賞(グランプリ)に輝いた本作について、Coccoは「私の人生を注ぎました」と語る。彼女が演じたのは、歌っている時以外は世界がふたつに見えるというヒロイン琴子だ。自分を傷つけ続けながらも、大切な子供を守ろうとする琴子役を、Coccoは全身全霊をかけて挑んだ。

常に心がざわざわしている不安定な琴子は、時に命の危険にも見舞われる。しかも、自分自身でも生きていることを確認するように、何度も自分を切りつける。そんな状態で赤ん坊を育てているから、目を背けたくなるような事態に陥ることもよくある。塚本監督の洗練されたカメラワークは、琴子の危うさや激しさ、もろさをかきたて、見る者は時折、首根っこをつかまれられたような圧迫感を覚える。

ただ、本作が命そのもののエネルギーに満ちているのは、時折、挿入される琴子の魂を振るわせる歌声と、一児の母であるCocco自身の生き様が反映されているからだろう。実際に塚本監督は、Coccoに何度もインタビューをし、インスパイアされて脚本を手掛けている。そのヒロインをCocco自らが体現しているのだから、これ以上ない組み合わせだろう。Coccoと塚本監督による『KOTOKO』の関係性は、主演女優×監督の映画というよりも、アーティストふたりのコラボレーション作品という方がしっくりくる。さらに琴子に好意を寄せる田中役を、塚本監督自身が演じていて、琴子の魂の深淵に触れようと歩み寄っていく。このやりとりも見ものである。

最初から最後まで気を抜けない『KOTOKO』は、全編に渡って熱を帯びていて、下手すると火傷しそうになる。でも、たまには映画の熱にほだされてみるのも良いと思う。【文/山崎伸子】

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