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オスカー女優メリル・ストリープ来日で「日本人を演じてみたい」

2012年3月06日 20:19

第84回アカデミー主演女優賞を受賞したばかりのメリル・ストリープが来日

第84回アカデミー主演女優賞を受賞したメリル・ストリープが、オスカー受賞作『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(3月16日公開)のPRで来日。監督のフィリダ・ロイドと共に六本木で舞台挨拶を行った。オスカーを受賞したばかりのご機嫌の大女優メリルは、ジョークとも本気ともとれる発言で観客を喜ばせた。

日本時間2月27日に行われた第84回アカデミー賞授賞式で、見事に二度目の主演女優賞を獲得したメリル・ストリープは、その瞬間について「ものすごいハッピーでした。私も年をとって、もう何も感動することはないわと思っていましたけど、あの瞬間、頭が真っ白になりました」と授賞式を振り返った。今回、29年ぶり3度目のオスカーを受賞したことについては、「たった3つよ(笑)」と笑顔で観客にリップサービスをしながら、「授賞式で隣りにいた主人が、ニューヨークにいる家族にすぐにメールして、向こうからもすぐにメールの返事がきました。家族たちも叫んで喜んでくれていました」と温かなファミリーの様子を話してくれた。

映画は、イギリス初の女性首相マーガレット・サッチャーの苦悩を描いた人間ドラマだ。ロイド監督は「この映画は政治映画ではありません。彼女の政策が間違っていたかとかを問うものではなく、権力を持った女性の栄光と挫折の物語です」と話した。そんな映画を日本で公開することについてメリルは、「この映画を、この時期に日本に持って来られたことに感動しています。津波から一年が経ち、この映画を通して、犠牲になられた方々に希望、未来があるということを伝えたいと思います」と、心のこもったコメントを送ってくれた。

ロイド監督とメリルのタッグは、『マンマ・ミーア!』(08)についでこれが二度目。前作では、オーバーオールを着て、ベッドの上でダンスをしながら歌っていたメリルだが、今回はブルーのスーツに身を包み、“鉄の女”の別名で知られた首相サッチャーを熱演。メリルの女優人生を賭けた演技は、見事の一言に尽きる。イギリスの首相サッチャー役を、アメリカ人のメリルに依頼した理由について、監督は「サッチャーという超大物級の人物を演じるには、世界的なスーパースターが必要でした。メリルは、非常に知的で、精神的にも彼女を演じられる大物。ある意味、冷酷な表情も持ちながら、温かさもあります」とオスカー女優の実力の高さを語った。現在63歳のメリルは、イギリス英語で本人そっくりの演説を披露しながら、サッチャーの86歳までを演じ切った。もちろん、特殊メイクも施されているが、メイクだと感じさせないさすがの演技が、見る者の目を釘付けにする。「大人になっても子供の部分があるように、自分の中に老婆の自分もいる。そんな部分と一緒に歩んでいると思います。また外国人であっても、似ているところが必ずあると思う。次回作は、是非日本人を演じたいと思います(笑)」とメリル。アメリカ人が日本人を演じるなんて不可能も、メリルなら可能にしてしまいそうだ。

また「今の時代にどんなリーダーが必要だと思いますか?」という質問に、監督は「サッチャーは、『船が沈むなら一緒に沈む』という強い信念を持っていた。負けること、間違うことを恐れないことが必要ですね」と語った。そしてメリルは「遠い未来を見つめられる人物。自分の任期中のことだけでなく、遠い未来を見抜く視野を持つことだと思います」と、サッチャーさながらの説得力のある答えで会場の観客たちをうならせていた。【取材・文/鈴木菜保美】

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