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アカデミー賞最多11部門ノミネート『ヒューゴの不思議な発明』に登場する伝説の映画監督ジョルジュ・メリエスって?

2012年1月27日 10:54

『ヒューゴの不思議な発明』劇中で登場する老人ジョルジュ(上)と、特殊撮影で映画の新境地を切り拓いたジョルジュ・メリエス(下)
『ヒューゴの不思議な発明』劇中で登場する老人ジョルジュ(上)と、特殊撮影で映画の新境地を切り拓いたジョルジュ・メリエス(下)[c]Paramount Pictures 2011 / [c]Public Domain Image

巨匠マーティン・スコセッシ監督にとって、初の3D映画となる最新作『ヒューゴの不思議な発明』が3月1日(木)より公開される。本作は1月24日に発表された第84回アカデミー賞ノミネーションで作品賞、監督賞など最多11部門でノミネートを果たした。

主人公の孤独な少年が、死んだ父親の残した機械人形の秘密を解き明かしていく同作は、1930年代のパリを舞台にしたファンタジー映画だ。実はこの作品には、映画史上の重要人物が実名で描かれている。その人物こそ、世界初の職業映画監督として知られるジョルジュ・メリエスだ。

少しでも映画史に関心のある人なら、ジョルジュ・メリエスという名前に聞き覚えがあるだろう。というのも、1890年代の中頃に登場した彼は、それまで記録の道具にすぎなかった映像メディアを使って、初めて物語を表現することに成功したパイオニアだからだ。複数のシーンを組み合わせることで複雑な物語世界を構築できると示したメリエスの作品群は、現在の全ての映画の原型になったと言っても過言ではない。

そんなメリエスだが、晩年はかなり質素な生活を強いられたことがわかっている。第一次世界大戦後に破産した彼は、モンパルナスの駅構内に小さなおもちゃ屋を開業し、静かに余生を過ごしたという。そして、この晩年のメリエスの姿こそが『ヒューゴの不思議な発明』に描かれているメリエスの姿なのだ。本作において、メリエスは物語の中心人物として登場しており、スコセッシ監督が偉大な先駆者に捧げたオマージュが強く感じられる。

また、フランスのエレクトロデュオ、エールがメリエスの代表作『月世界旅行』(1902)にインスパイアされて制作したアルバム「LE VOYAGE DANS LA LUNE(邦題:月世界旅行)」の日本盤も2月8日(水)に発売される。世界初のSF映画と言われる『月世界旅行』の雰囲気を巧みに表現したこのアルバムだが、何と初回限定の特典DVDには、『月世界旅行』のフィルムにメリエス自身が彩色したという伝説のカラーバージョンのデジタル修復版が収録されている。エールが手がけたオリジナルサウンドトラックに載せて夢幻的な映像を楽しむことができるので、こちらも是非チェックしてほしい。

2011年に生誕150周年を迎えたこともあり、改めてスポットを浴びる映像の魔術師ジョルジュ・メリエス。既に著作権が切れ、パブリックドメインとなっているため、『月世界旅行』を含むメリエス作品の一部はYouTubeなどで簡単に見ることができる。スコセッシ監督の映画への愛が詰め込まれた『ヒューゴの不思議な発明』を見る前に、是非ともメリエスの映画も鑑賞してもらいたい。【トライワークス】

■エール「月世界旅行」(CD+DVD初回限定生産盤)※ジョルジュ・メリエス監督『月世界旅行』DVD付
発売日:2月8日
価格:3000円
レーベル:EMIミュージックジャパン

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