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『マイウェイ』で共演のオダギリジョーとチャン・ドンゴン、人生を変えた出来事を語る

2012年1月13日 17:35

『マイウェイ 12,000キロの真実』で共演したオダギリジョーとチャン・ドンゴン(左)
『マイウェイ 12,000キロの真実』で共演したオダギリジョーとチャン・ドンゴン(左)

『ブラザーフッド』(04)のカン・ジェギュ監督が放つ超大作『マイウェイ 12,000キロの真実』が1月14日(土)より公開される。第二次世界大戦で、奇しくも日本・ソ連・ドイツと、3つの軍服を着ることになった日本人と朝鮮人の男たちの生き様を、オダギリジョーとチャン・ドンゴンが体現する。数奇な運命に翻弄される役柄を演じたふたりに、自身の人生を変えた出来事について語ってもらった。

オダギリが扮するのは憲兵隊司令官を祖父に持つ日本人の青年・長谷川辰雄役、チャン・ドンゴンは朝鮮人の使用人一家の息子、キム・ジュンシク役だ。走ることが好きなふたりは、良きライバルとして少年期を過ごすが、ある事件を境に仲たがいし、その後、戦場で運命の再会を果たす。

辰雄がジュンシクと友情を築いていけたのは、過酷な戦争を体験したからだけではなく、ジュンシクがマラソンでオリンピックを目指すという、揺るぎない夢を諦めなかったからだ。そこで、オダギリたちにとって人生を変えたような出来事はどんなことかと尋ねてみた。

オダギリはアメリカでの留学経験があったからこそ、今、役者をやっていると振り返る。「アメリカで日々英語も通じないし、友達もできない寂しい生活の中、毎日映画を見続けることで、自分がどんなに映画を好きなのか、映画が人に与える影響は何なのかを感じ取れるようになっていきました。また、アメリカは日本と違って、芸術にすごく寛容な部分があった。英語がわからないので、僕は宿題を出されてもちんぷんかんぷんなものを持っていってしまうんですが、先生はそれを個性だと思ってくれたんです。そこで初めて芸術の可能性を感じたというか、僕にとって、一番大切な芸術と映画というふたつのものを明確にしてくれたのがアメリカでした。もし、アメリカへ行っていなければ、こういう人生を歩んでなかったでしょうし。そのくらい人生を変えたってことなんです」。

チャン・ドンゴンも、意外な過去を語ってくれた。「僕が学生時代を過ごした時期は、入試を重要視する社会で、夢などを考えることすらできませんでした。そんな中、僕は大学入試を控える高3の9月に、病気で入院することになって。自分の運命を恨んでいた僕に、父親が1冊の本をくれたんです。それは法頂僧侶が書いた『無所有』という本で、今も心の中でNo.1の本です。その本を読むことで、僕は何をしようと、自分が好きなことを選んで人に害を与えることなく生きていけばそれで良い人生なんだと思うことができたんです」。

さらに、もう一つ影響を与えてくれたのが、演劇学校で触れ合った友人たちだという。「僕はただ小遣い稼ぎをしたいという気持ちから役者を始めたんですが、たまたま僕がデビューしたドラマ(『われらの天国』)が大ヒットしてしまいました。それに対して、僕は不安を抱き、途中で活動を中止して韓国芸術総合学校へ通ったんです。そこに入学してくる人たちは本当に幼い頃から俳優になりたいという夢を持っている人たちでした。まさにジュンシクのように夢を持ち続けている人たちで、そんな友人たちと数年間を過ごすことによって、自分自身の演技に対する姿勢が変わっていきました」。

ふたりとも、今をときめく大スターだけに、本人の口から語られるヒストリーは実に興味深い。でも、その発言を聞いて、改めて『マイウェイ 12,000キロの真実』のテーマである、夢を持つことや人との出会いの尊さをかみしめることができる。本作は戦争映画だが、希望を持って生きることを教えてくれる人間賛歌の映画なのだ。【取材・文/山崎伸子】

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