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『指輪をはめたい』の山田孝之「劇中に盛り込まれた“毒”を楽しんでほしい!」

2011年11月16日 12:00

様々なジャンルの作品で大活躍する山田孝之が本作に込めた熱い思いを語ってくれた | ヘアメイク:ISINO(ROOSTER)、スタイリスト:窪田佳代子

芥川賞受賞作家・伊藤たかみの同名小説を、気鋭の女性監督・岩田ユキがポップなテイストで映像化した『指輪をはめたい』(11月19日公開)。本作は、記憶喪失に陥った男が見覚えのない婚約指輪を見つけ、これを渡すべき相手を探そうと東奔西走する様を描いたラブファンタジーだ。今回は、そんな本作で主人公・片山輝彦を演じた山田孝之に、作品の感想や演技に対する独自の考えを語ってもらった。

『クローズZERO』(07)、『十三人の刺客』(10)といった映画から「荒川アンダー ザ ブリッジ」のようなコミカルなドラマまで、幅広いジャンルの作品に出演している山田。そんな彼が本作への出演を決めた理由は何なのだろう? 「やはり『脚本が面白かった』というのが一番の理由ですね。ストーリーそのものも面白いけど、輝彦が3人の女性のなかから1人を選ぶために右往左往する姿が、想像しただけで笑えてしまって。この感覚を、映画を通して世の中に送り出したいという気持ちで、出演を引き受けました」。

ちなみに、出演を即決した背景には、俳優としての強い挑戦心もあったという。「本作のお話をいただいた時、『闇金ウシジマくん』というドラマで、ものすごく冷酷で機械的な男を演じていたんです。その後にも『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』や『のぼうの城』(2012年秋公開)が控えていたのですが、こういう硬派な作品と、全くタイプの異なる役柄を演じるのは、役者として、とても良い試練になるんじゃないかと思ったんです。それと、女性監督から声をかけていただいたのも今回が初めてだったので、どんな世界観か見てみたいと思ったのも本作に惹かれた理由の1つですね」。

こうして、様々な思いを込めて挑んだ『指輪をはめたい』だが、実際に完成した作品を見て、どういったことを感じたのだろうか? 「撮影中からどんなCGや音楽が使われるか聞いていたので、何となく完成形は想像していたんです。でも、できあがった作品を見たら、完全に僕の想像の上を行っていましたね。映像や音楽が美しいだけじゃなく、至る所に女性監督ならではの毒が効いているのがまた面白い! 男だと絶対に思いつかないような過激なセリフや演出は見応え充分ですよ」。

そんな本作で演じた“片山輝彦”というキャラクターには、彼自身、愛着が湧いているそうで、「馬鹿なところやずるいところもひっくるめて、可愛い奴ですね。何をやらせても不器用なんですけど、それが逆に愛らしく思えてくる不思議な男です」と語ってくれた。続いて、輝彦を演じるに当たって気をつけた点はあるのか聞いてみたところ、「特別に意識したわけではなく、脚本を読んで話の流れを考えたら、ああいうちょっとオドオドしたキャラになっていました。基本的に、与えられた役に不必要なアレンジを加えるのは好きじゃないんですが、言われるままに芝居するだけだと、僕がやる意味がないし、何より演じていて楽しくない。毎回、あくまでも監督が求めているもののプラスアルファになる範囲で、自分なりのオリジナリティを出すように心がけています」と、役作りに対する独自の考えも聞かせてくれた。

また劇中には、輝彦の婚約者候補を演じた小西真奈美、真木よう子、池脇千鶴や、謎の少女エミを演じる二階堂ふみなど、個性的な女優陣が出演しているが、彼女たちとの共演は山田にとっても良い勉強になったそうだ。「共演陣の名前を聞いた時は『すごい顔ぶれが集まったな』って、ちょっと委縮してしまいました。最初は、ちゃんとやり取りができるのか不安だったんですけど、実際に撮影が始まると、僕は輝彦に、皆さんはそれぞれの役になりきって世界観に入り込むことができたので、特に相手を意識することなく、芝居に集中することができました。ちなみに、物語の後半で婚約者候補の3人が乱闘を繰り広げるシーンがあるんですけど、ここがめちゃくちゃ迫力があって、側にいながらついつい見入ってしまいました。あれこそまさにプロの仕事ですね」。

最後に、そんな本作のとっておきの鑑賞方法を教えてもらった。「同性の友達と見て、わいわい盛り上がるのも楽しいけど、できれば男女で見てほしいですね。と言うのも、男性と女性で、笑えるポイントやむかつくポイントが結構違うと思うんです。見終わった後に、どのシーンでどんなことを感じたか、じっくり話し合ってもらえると嬉しいですね。そうすることで、ふたりの関係性にもきっと変化が訪れると思いますよ」。

多方面で大活躍中の山田孝之。そんな彼が扮する主人公が、個性的な女性たちと織りなす恋の駆け引きをコミカルなタッチで映し出した『指輪をはめたい』。本作鑑賞時は彼がお勧めする通り、異性の友達や恋人、気になる相手を誘うことで、ふたりの距離感もぐっと近づく、かも!?【六壁露伴/Movie Walker】

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