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第49回ニューヨーク映画祭、ロマン・ポランスキー監督作『Carnage』で開幕

2011年10月4日 17:10

過去の秀作も集結したニューヨーク映画祭。日本からはアメリカでも絶大な人気を誇る宮崎駿監督作『千と千尋の神隠し』(01)が出展される
過去の秀作も集結したニューヨーク映画祭。日本からはアメリカでも絶大な人気を誇る宮崎駿監督作『千と千尋の神隠し』(01)が出展される

今年で49回目を迎えた恒例のニューヨーク映画祭(NYFF)が、リンカーン・センターで9月30日から開催されている。これまでのWalter Reade theaterとAlice Tully Halに加え、今年6月に新たに建設されたElinor Bunin Munroe Film Centerに会場を広げた同映画祭には、三大映画祭であるカンヌ、ヴェネチア、ベルリンの受賞作や出展作などの新作だけではなく、過去の秀作も集結。日本からはアメリカでも絶大な人気を誇る宮崎駿監督作『千と千尋の神隠し』(01)、『天空の城ラピュタ』(86)、そしてチャーリー・チャップリンの『黄金狂時代』(25)やアカデミー賞受賞作『ベン・ハー』(59)の修正版など、世界各国から様々な作品が出展される。過去にも『ミスティック・リバー』(03)、『ソーシャル・ネットワーク』(10)など、賞レースに絡んだ数々の作品が上映されており、その多様性も手伝って、今年も選択眼の厳しいニューヨークの専門家及び一般人から大きな注目を集めている。

また同映画祭では毎年、アメリカ映画に大きな影響を与えたとして高い評価を得ている日本映画の特集が行われているが、今年は「日活100年祭」と題し、来年で創業100周年を迎える日活映画を一挙公開。アクション、ロマンポルノなどで一世を風靡した同社の代表作、石原裕次郎主演作『錆びたナイフ』(58) 、宍戸錠主演作『拳銃は俺のパスポート』(69)、役所広司主演作『カリスマ』(99) などの代表作37本が上映される。

今年のオープニングを飾ったのはアカデミー賞監督ロマン・ポランスキーの最新作で、昨年トニー賞を受賞した「God of Carnage」の映画版『Carnage』(全米12月16日公開)。ニューヨークのブルックリンを舞台に、子供の喧嘩で知り合った2組の夫婦(ケイト・ウィンスレットとクリストフ・ヴァルツ、ジョディ・フォスターとジョン・C・ライリー)が織り成すブラックコメディで、ほぼ4人の会話だけで成立するとあって、アカデミー賞俳優(ケイト、クリストフ、ジョディ)、そしてノミネート俳優(ジョン)という実力派ならではの演技が際立つ一作だ。舞台はニューヨークだが、ポランスキー監督が法的問題でアメリカに入国できないことから、パリで撮影されたといういわくつきの作品でもある。

また、センターピースにはアカデミー賞ノミネート女優のミシェル・ウィリアムズがマリリン・モンローに扮し、1957年にローレンス・オリビエと共演した『王子と踊り子』の撮影でロンドンに滞在中のモンローを描いた『My Week with Marilyn』(全米11月4日公開)が上映されるが、ハリポタシリーズを卒業したエマ・ワトソンが出演することも大きな話題となっている、

そして『サイドウェイ』(04)でアカデミー賞脚本賞を受賞したアレクサンダー・ペイン監督作『The Descendents』(全米11月18日公開)で、娘を持つ普通の父親役に挑んだ主演のジョージ・クルーニーの演技も高く評価されており、これらの作品がアカデミー賞にどのように絡んでくるのかが見ものだろう。

ほかには、2012年終末説の前年とあってか、カンヌ国際映画祭で物議を醸したラース・フォントリア監督作『メランコリア』(日本2012年2月公開予定)、ヴェネチア国際映画祭で注目を集めたアベル・フェラーラ監督作『4:44: Last Day on Earth』が上映されるほか、デヴィッド・クローネンバーグ監督作『A Dangerous Method』(全米11月23日公開)、ペドロ・アルモドバル監督作『The Skin I Live In』、2009年に亡くなった伝説のドイツ人バレエダンサー、ピナ・バウシュを描いたヴィム・ヴェンダース監督作『Pina ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』(日本2012年2月25日公開)、アキ・カウリスマキ監督作『Le Havre』、そして10月5日の米テレビHBOでのオンエアに先駆けて、マーティン・スコセッシ監督がメガホンを取り、元ビートルズのメンバーで2001年に亡くなったジョージ・ハリスンの生涯を綴ったBBCのドキュメンタリー映画『ジョージ・ハリスン リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』(日本11月19日から12月2日までの期間限定公開)が上映されるなど、今年も実にバラエティーに飛んだ作品が勢ぞろいしている。

10月16日(日)までの17日間にわたって開催される同映画祭には、レッドカーペットや監督によるQ&Aセッション、俳優によるトークイベントなどもあり、芸術の秋にふさわしい盛大なイベントになりそうだ。【NY在住/JUNKO】

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