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女性どうしの恋愛“百合”の語源はここから? 実話ベースの純愛物語が登場

2011年10月10日 19:00

中條百合子と湯浅芳子は深い愛によって結ばれる | [c]2011 株式会社旦々舎

いまから約90年前の1900年代初頭、大正から昭和にかけての日本。そこで繰り広げられる女性どうしのせつない愛の行方を描く『百合子、ダスヴィダーニャ』が10月22日(土)より公開される。どうしてもセンセーショナルな見方でとられがちな女性どうしの愛がテーマとなっている本作は、近代文学史に名を残す実在の女性たちの青春ドラマだ。

本作に登場するのは、ロシア文学者としてチェーホフら数々のロシア文学の翻訳を手がけることになる雑誌編集者の湯浅芳子と、17歳で作家デビューし、プロレタリア文学を代表する作家となる中條(後の宮本)百合子。

“女を愛する女”であることを隠さずに生きる芳子と、19歳で結婚しながらもわずか5年で結婚生活に行き詰っていた百合子が運命的な出会いを果たし、惹かれ合っていく。実際には7年間も一緒に暮らしたふたりだが、本作ではその最初のわずか1ヶ月半の濃密なひと時を描き出している。

女性の視点で性を描くピンク映画監督として知られ、近年は女性作家・尾崎翠の半生を描いた『第七官界彷徨 尾崎翠を探して』(98)や、高齢者の性を描いた『百合祭』(01)といった一般映画作品で高い評価を受けている浜野佐知が監督を務めた本作。劇中にはベテランピンク映画監督としての手腕を活かした官能的なシーンも登場する。

現代よりも同性愛に対して社会的な視線が厳しかった昭和初期という時代で、ふたりがお互いを愛し、尊敬し、刺激しあう姿は、必ずや現代の女性たちの共感を集めるに違いない。なお、女性どうしの愛を意味する“百合”は本作に登場する作家・宮本百合子の名前から来ているという説もあり、本作を見ればそれも納得してしまう美しい作品に仕上がっている。偏見なしに是非見てもらいたい。【トライワークス】

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