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何が同じでドコが違う!? 『ウォーキング・デッド』と『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』徹底比較

2020年4月13日 20:00

『TWD』に登場する棒術の達人モーガンが『FTWD』シーズン4に登場!
『TWD』に登場する棒術の達人モーガンが『FTWD』シーズン4に登場![c]2015ー2018 AMC Film Holdings LLC. All Rights Reserved.

ついに本家『ウォーキング・デッド(TWD)』とクロスオーバーを果たす『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド(FTWD)』シーズン4のレンタルが4月24日にリリース。そこで、この2作の共通点と相違点を整理してみた。2作の世界観は同じだが、ドラマにはそれぞれ別の面白さがある!

【ココが同じ】「世界」と「時間」

『FTWD』シーズン1では『TWD』では描かれなかったウォーカー発生の始まりが描かれる
『FTWD』シーズン1では『TWD』では描かれなかったウォーカー発生の始まりが描かれる[c]2015ー2018 AMC Film Holdings LLC. All Rights Reserved.

『TWD』と『FTWD』は、登場人物たちが生きている世界が同じだ。2作とも、原作は同じロバート・カークマンによる同名コミックなので、世界の状況などの各種設定が共通で、歩き回る死者=ウォーカーたちの、動きが遅い、頭部を破壊すると倒せる、大きな音がすると寄ってくるなどの性質も同じだ。

そして、描かれる時期も同じ。『TWD』シーズン1第1話の冒頭で主人公リックはウォーカーのいない世界にいて、銃撃されて昏睡状態になり、目覚めると世界はウォーカーで溢れている。そのリックが昏睡状態だった時期、つまりウォーカーが少しずつ増えていく時期が『FTWD』のシーズン1で描かれる。2作の登場人物たちは、同じ時間を生きているのだ。

【ココが違う】その1:「場所」

LAやメキシコなどが舞台となる『FTWD』
LAやメキシコなどが舞台となる『FTWD』[c]2015ー2018 AMC Film Holdings LLC. All Rights Reserved

2作品で描かれる場所は別で、遠く離れている。場所が違えば、気候も暮らしぶりも、住んでいる人々の気質も違う。だからこの2作は、同じ世界を描きつつ、それぞれ別の雰囲気が味わえるドラマになっているのだ。

『TWD』はずっと米の東海岸側が舞台。ジョージア州アトランタから北上して、バージニア州のワシントンDCの郊外へと移動していく。温暖な日々もあるが、寒い冬がやってくる場面もある。



それとは対照的に『FTWD』は米の西海岸側から南下する。カリフォルニア州ロサンゼルスから始まり、太平洋上を経てメキシコへ、そしてテキサスへと移動する。ずっと気候は暑く、砂漠のような場所もある。特に、“海の上”がどうなっているのかは、『TWD』ではまったく描かれなかったもの。海上だから起きる出来事が新鮮だ。

【ココが違う】その2:登場人物の年齢層

『FTWD』はシングルマザーのマディソン一家を中心としたドラマが展開する
『FTWD』はシングルマザーのマディソン一家を中心としたドラマが展開する[c]2015ー2018 AMC Film Holdings LLC. All Rights Reserved

『TWD』の主要登場人物は、ほぼ大人ばかり。子供は主人公リックの息子カールがいるだけで、ティーンエイジャーはあまり登場しない。家族も少なく、リックの一家とマギーの一家くらい。ドラマも、それぞれの個人の話が中心だ。

一方、『FTWD』は家族がいくつも登場して、それぞれの家庭の親たちと10代の子供たち、2つの世代が同等に描かれる。各親子の関係性もそれぞれ違う。だから、家族ならではのドラマがたっぷり。そして、ティーンエイジャーの少年少女たちが、親世代とは別の価値観で独自に行動していくのも、『TWD』にはなかった部分だ。

ちなみに、この2作は「登場人物と原作の関係」もちょっと違う。『TWD』の登場人物のほとんどは(TVでは原作とは違う行動をすることも多いが)原作コミックに登場する。しかし、『FTWD』の登場人物は、誰も原作コミックには登場せず、ドラマ・オリジナルのキャラクターなのだ。

【ココが違う】その3:“危機”のタイプ

すでに文明が崩壊した『TWD』とは異なり、『FTWD』では普通の隣人がいつの間にかゾンビに!!
すでに文明が崩壊した『TWD』とは異なり、『FTWD』では普通の隣人がいつの間にかゾンビに!![c]2015ー2018 AMC Film Holdings LLC. All Rights Reserved

『TWD』の舞台は、無人になってしまった場所が多く、物資も欠乏していて、少人数の集団が多く、別の集団に遭遇すると、生き残るために殺し合わなくてはならないこともよくある。なにしろ、リックが集団に新人を受け入れる時の定番質問で「人間を何人殺した?」「なぜ殺した?」と聞く世界だ。

しかし『FTWD』は、資産家の登場人物がいたり、まだ物資があるホテルがあったり、ある程度多数の人間がいる集団も多くて、すぐには殺し合いにはならないことが多い。しかし、人間の数が増えればさまざまな人間がいて、そこで生きていくためには、複雑な駆け引きや策略が必要になり、そうしたドラマが描かれていく。そして、家族ドラマでもあるので、危機は家の外だけではなく、家の中にもあるのだ。

【ココが違う】その4:ドラマの構成

母マディソンと別れて他のコミュニテイで暮らし始めるニック
母マディソンと別れて他のコミュニテイで暮らし始めるニック[c]2015ー2018 AMC Film Holdings LLC. All Rights Reserved

『TWD』も、部分的に複数の場所でのドラマが同時進行することはあるが、基本的にはひとつの物語。ところが、シーズン2以降の『FTWD』は、常に2つの場所のドラマを並列的に描くのがお約束。ドラマが2倍になり、面白さも2倍になる構成なのだ。

シーズン2では、マディソンたちのドラマと、彼女たちとは別行動をするニックのドラマ、この2つのドラマが同時に進行。シーズン3ではマディソンとニックは合流して行動を共にするが、それと並行してダニエルと別の集団のドラマが描かれる。そしてシーズン4では、2つの異なる時期のドラマが同時に展開。現在の出来事と、シーズン3最終話からシーズン4第1話までの間に起きた過去の出来事が、並行して描かれていく。途中で分かる「ああ、そうだったのか!」という仕掛けも、ドラマを盛り上げてくれるのだ。

【ココが違う&同じでもある】クリエイターたち

『TWD』の生みの親、ロバート・カークマン
『TWD』の生みの親、ロバート・カークマンPhoto By: Priscilla Grant/Everett Collection/AFLO

クリエイターのクレジットは、『TWD』はフランク・ダラボン、『FTWD』はロバート・カークマンと別人だが、カークマンはこの2作の原作コミックの作者で、『TWD』には最初から製作総指揮で参加している。つまり、どちらも基本的にはカークマンの世界。原作者カークマンが『TWD』でやれなかったことをやったのが『FTWD』だという見方も可能だ。

そして、監督も共通。マイケル・E・セトラゼミスなど2作の両方を手掛けている監督が少なくないのだ。シャラット・ラジュなど、先に『FTWD』を監督してから『TWD』を手掛けた監督もいる。中には、マグヌス・マルタンスのように、『FTWD』を監督した後、スピンオフ・シリーズ第2弾『ウォーキング・デッド:ワールド・ビヨンド(原題)』に参加した監督もいる。

さらに注目なのは『FTWD』には、話題作に抜擢された監督2人が参加していること。まずひとりは、『スター・ウォーズ』初の実写ドラマ・シリーズ「マンダロリアン 」に参加し、オビ・ワン・ケノービが主人公のシリーズの監督に抜擢されたデボラ・チョウ。もう一人は、マーベルのTVシリーズ『ファルコン・アンド・ウィンター・ソルジャー(原題)』の監督に決定したカリ・スコグランド。『FW』には今、勢いに乗っている監督が参加しているのだ。

文/平沢薫

『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド シーズン4』
レンタルDVD Vol.1~4 4月24日(金)レンタル開始
DVD-BOX(1万4800円+税)、レンタルDVD Vol.5~8 6月5日(金)発売&レンタル開始
発売・販売:KADOKAWA

『ウォーキング・デッド』公式サイト
https://twdu.jp/

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