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タランティーノ監督の60年代への愛を探る!『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』元ネタ案内

2020年1月09日 12:00

タランティーノは映像に60年代らしさを出すため、16mmと35mmのフィルムを使い分けて撮影した | ph: Andrew Cooper / [c]Columbia Pictures / courtesy Everett Collection/AFLO

米ロサンゼルス現地時間1月5日に行われた第77回ゴールデン・グローブ賞で、ブラッド・ピットの助演男優賞など最多3冠に輝いた『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のブルーレイ&DVDが1月10日(金)にリリース!

映画を愛し、映画に愛されるクエンティン・タランティーノ監督が、女優シャロン・テートが殺害された事件をモチーフに、時代が大きく揺れ動いた1969年のハリウッドを舞台につくり上げた本作。レオナルド・ディカプリオが演じる落ち目の俳優リックはバート・レイノルズ、ブラッド・ピットが扮するクリフはレイノルズの専属スタントマンだったハル・ニーダムを彷彿とさせるなど、随所に監督の60年代エンタメ界への憧憬が込められている。そこで知っていればさらに『ワンハリ』を楽しめる、劇中にちりばめられた60年代ネタをテーマ別にピックアップしてみた!


【映画&ドラマ】リックを口説くプロデューサーが当時のドラマを例に出す

【写真を見る】ディカプリオ、ブラピ、アル・パチーノの豪華スリーショットが実現! | ph: Andrew Cooper / [c]Columbia Pictures / courtesy Everett Collection/AFLO

映画プロデューサーのシュワーズ(アル・パチーノ)とリックの会話で出てくるドラマは、ほぼ実在の作品。『対決ランサー牧場』(68~70)への出演を控えるリックにイタリア映画界進出の道もあるとシュワーズは語るが、これはマカロニ・ウエスタン出演から躍進したクリント・イーストウッドを意識したものだ。また、リックが『FBI アメリカ連警察』(65~74)に出演した回をクリフと観るシーンも。

劇中、リックが少女を人質に取る悪役で出演した『対決ランサー牧場』 | TM and Copyright [c] 20th Century Fox Film Corp. All rights reserved. Courtesy: Everett Collection/AFLO


【映画&ドラマ】監督の考える悪役のイメージは『革命児サパタ』!?

華麗なアクションを決めるリック | [c]2019 Visiona Romantica, Inc. All Rights Reserved.

『対決ランサー牧場』のサム・ワナメイカー監督(ニコラス・ハモンド)がリックが演じる役のイメージとして引用する『革命児サパタ』(52)や『爆走!ヘルズ・エンジェルズ』(67)は西部劇ではない。新風を吹かせようと躍起になる監督の姿に、黄金期が終わろうとしている60年代末の西部劇の状況が現れており、『バークレー牧場』(65~69)を古臭い西部劇として挙げる場面も見られる。

リックが演じる悪役のヒゲのイメージは『革命児サパタ』 | TM and Copyright [c]20th Century Fox Film Corp. All rights reserved/AFLO


【映画&ドラマ】シャロン・テートが自身の出演作を鑑賞

ロマン・ポランスキーと結婚してセレブな毎日を送るシャロン・テート | [c]2019 Visiona Romantica, Inc. All Rights Reserved.

マーゴット・ロビー演じるシャロンが、映画館で自分が出演する『サイレンサー第4弾 破壊部隊』(68)を鑑賞する際、映画館スタッフに『哀愁の花びら』(67)に出ていた女優だと気付かれる。劇中のスクリーンに映っているのは本物のシャロン・テートで、彼女の在りし日の輝きを垣間見ることができる。

シャロンが出演した『哀愁の花びら』 | TM & Copyright [c]20th Century Fox Film Corp. All rights reserved/AFLO


【映画&ドラマ】『大脱走』出演のチャンスがあったリック

映画界で再起を期すリックだが、アルコールに頼って自分をごまかしてばかり | [c]2019 Visiona Romantica, Inc. All Rights Reserved.

リックは『大脱走』(63)でスティーヴ・マックィーンが演じたヒルツ役の候補のひとりだったことを、『対決ランサー牧場』の撮影現場で共演者のジェームズ・ステイシー(ティモシー・オリファント)に語る。リックが“マックィーンになれなかった男”であることを印象づけているシーンだ。

スティーヴ・マックィーンを一躍スターにした『大脱走』 | [c]Everett Collection/AFLO


【人物】実在のスターや関係者たちが物語を彩る

クリフとブルース・リーが対決! | [c]2019 Visiona Romantica, Inc. All Rights Reserved.

劇中で、ブルース・リー(マイク・モー)がシャロンに武術を教えていたのは史実通り。リーは、彼女の友人のヘア・スタイリスト、ジェイ・セブリング(エミール・ハーシュ)のおかげでドラマ『グリーン・ホーネット』(66~67)に出演できたという経緯もある。また、タランティーノはリックと組むことになるイタリア人監督セルジオ・コルブッチの大ファンだ。そのほかにもシャロンの夫だったロマン・ポランスキー監督など、実在の人物が多数登場している。

アル・パチーノが演じたマーヴィン・シュワーズは数多くの西部劇を手掛けた名プロデューサー | ph: Andrew Cooper / [c] Columbia Pictures / courtesy Everett Collection/AFLO


【音楽】ヒット曲はただの雰囲気づくりにあらず

第77回ゴールデン・グローブ賞コメディ/ミュージカル部門主演男優賞にノミネートされたディカプリオ | [c]2019 Visiona Romantica, Inc. All Rights Reserved.

ポランスキーとシャロンのドライブ中にかかるディープ・パープルの『ハッシュ』や、イタリアから帰国したリックとクリフのバックで流れるザ・ローリング・ストーンズの『アウト・オブ・タイム』など60年代のヒット曲が満載。「アウト・オブ・タイム」=季節外れは、時代遅れの役者となったリックのことを表しているようだ。


【建物】ロケ地は当時の映画館やレストラン

ロサンゼルスで最高のマルガリータが飲める老舗メキシカン・レストラン、エル・コヨーテ | [c]2019 Visiona Romantica, Inc. All Rights Reserved.

8歳からLAで育ったタランティーノが、1969年の面影を残すロケーションをピックアップ。シャロンが最後に食事をしたメキシカン・レストラン、エル・コヨーテでは実際に彼女が座った席と同じ場所で撮影。リックらが入るレストランやシャロンが訪れた劇場も当時から残る建物で、リアルな60年代の空気を伝える。


特典にも劇中の車やファッションなど60年代ネタを紐解く映像が収録(写真は4K ULTRA HD&ブルーレイセット) | [c]2019 Visiona Romantica, Inc. All Rights Reserved.

文/村山章【DVD&動画配信でーた】

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
1月10日(金)ブルーレイ&DVDセット(4743円+税)、4K ULTRA HD&ブルーレイセット(6800円+税)発売
ブルーレイ&DVDレンタル開始
デジタル先行配信中
発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ

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