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秀作を続々送り出す工房 ドリームワークス・アニメーションの大いなる25年間(その1)

2019年12月18日 12:00

12月20日(金)に公開となる『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』。同シリーズをはじめ、多くの傑作を生み出してきたドリームワークス・アニメーション(DWA)の、第1作『アンツ』以来の歩みを、代表作と共に辿る!


長編第1作『アンツ』 | 2001、2002、2004 [c]DreamWorks、2003, [c]DreamWorks Pictures/courtesy Everett Collection/AFLO

モットーは“あえて定石を外す”

ドリームワークスが設立された1994年、映画界はどよめいた。なにしろスティーヴン・スピルバーグ、『美女と野獣』(91)などでディズニー・アニメーションを復活させた立役者ジェフリー・カッツェンバーグ、音楽業界の大物デヴィッド・ゲフィンがタッグを組んで会社を興したのだ。実写、アニメーション、音楽を全てまかなえる、まさに夢のような仕事をこなす会社になるに違いないと大注目を浴びた。

草創期に顕著な業績を挙げたのが、カッツェンバーグが仕切っていたアニメーション部門。04年には同部門がドリームワークス・アニメーションSKGとして分社化されることになる。

そんな同社が最初に手掛けたアニメーションが『アンツ』(98)だ。実は同年にピクサーが同じくアリが主人公の『バグズ・ライフ』を発表している。画を見れば分かるが、正直、『アンツ』のキャラクターは全く可愛くない。内容も働きアリのZが身分違いの恋に踊らされて騒動を起こすというもので、しかも主人公の声を担当するのはウディ・アレンというなんとも渋いキャスティング。一方でシャロン・ストーンやシルヴェスター・スタローンなど、そうそうたるメンバーが声を当てていて、有名スターが吹替をするスタイルは、その後のドリームワークス・アニメーションのお約束になっていく。つまり愛らしいキャラクターで推す気はなく、あくまでも面白いストーリーと大人が喜ぶ仕掛けで魅せるのが、ドリームワークス・アニメーションのやり方だと、第1作でハッキリと示してみせたのだ。

実際、カッツェンバーグは「フライシャー・スタジオ(『ベティ・ブープ』や『ポパイ』などを生んだアニメーション・スタジオ)のように、大人と、子供の中にある大人心に向けて映画をつくる」とインタビューで語っている。子供に主眼を置くウォルト・ディズニー・スタジオ(以下ディズニー)とは正反対の方向で作品をつくると決めたのは、ディズニーの手の内を知り尽くしたカッツェンバーグならではの作戦だったのかもしれない。その方向性は、提携した英アードマン・アニメーションズの長編映画、ニワトリ版の『大脱走』(63)というべき『チキンラン』(00)をヒットさせたことで、確実に定着していく。

そしてドリームワークス・アニメーションの進むべき道を決定づけたのが『シュレック』(01)だ。ディズニーが何度もモチーフにしてきた“おとぎ話”の主人公たちが暮らす世界が舞台。パロディ連発、ディズニーにはありえないブラックな笑い満載で、おとぎ話のキャラが画面狭しと暴れ回る本作は、全米興収2億6776万ドルを突破。世の大人に、ドリームワークス・アニメーション作品の面白さを知らしめたのだ。

正体はシュレック同様怪物的な見た目のヒロイン、フィオナ姫のキャラも斬新だった | 2001、2002、2004 [c]DreamWorks、2003, [c]DreamWorks Pictures/courtesy Everett Collection/AFLO


1994

ドリームワークスSKG設立


【写真を見る】SKGはスピルバーグ、カッツェンバーグ、ゲフィンの頭文字から。設立当初はアニメーションの人材の多くをスピルバーグのスタジオ、アンブリメーションから登用した | 2001、2002、2004 [c]DreamWorks、2003, [c]DreamWorks Pictures/courtesy Everett Collection/AFLO

1998

長編第1作『アンツ』、手描きによる第2作『プリンス・オブ・エジプト』公開


2000

ドリームワークス・アニメーション設立。『エル・ドラド/黄金の都』『チキンラン』公開

英アードマン・アニメーションズと提携した第1弾『チキンラン』 | 2001、2002、2004 [c]DreamWorks、2003, [c]DreamWorks Pictures/courtesy Everett Collection/AFLO


2001

『シュレック』が全世界興収4.8億ドルの大ヒット


2002

『スピリット スタリオン・オブ・シマロン』公開


2003

『シンドバッド 7つの海の伝説』公開

『シンドバッド 7つの海の伝説』は、豪華声優陣共演も1億ドル超の損失… | 2001、2002、2004 [c]DreamWorks、2003, [c]DreamWorks Pictures/courtesy Everett Collection/AFLO


2004

『シュレック2』『シャーク・テイル』2本のCGアニメーションを初めて同年に公開。ドリームワークスから分社化、上場。手描きアニメーション事業を廃止。

全世界興収9億ドル超の特大ヒットを記録した『シュレック2』 | 2001、2002、2004 [c]DreamWorks、2003, [c]DreamWorks Pictures/courtesy Everett Collection/AFLO

(その2へつづく)

文/横森文【DVD&動画配信でーた】

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