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大島渚監督のスピリットを受け継ぐ才能を顕彰!PFFが「大島渚賞」を創設、審査員長は坂本龍一

2019年12月4日 16:20

PFFが世界に羽ばたく新人監督へ向けた「大島渚賞」の創設を発表!
PFFが世界に羽ばたく新人監督へ向けた「大島渚賞」の創設を発表!

1977年に誕生して以来、40年以上にわたり「映画の新しい才能の発見と育成」をテーマに、120名を超えるプロの映画監督を輩出してきた「ぴあフィルムフェスティバル」を主催する一般社団法人PFFが、このたび新たに「大島渚賞」を創設することを発表。4日に公益社団法人日本外国特派員協会で記者会見が行われ、一般社団法人PFF理事長でぴあ株式会社代表取締役社長の矢内廣、女優の小山明子、PFFディレクターの荒木啓子が登壇した。

「大島渚賞」とは、1979年から1988年まで「ぴあフィルムフェスティバル」で審査員を務めた大島渚監督のように、自ら世界に挑戦し、新しい道を切り拓こうとしている若い映画監督を顕彰する目的で創設された賞。1960年代に「松竹ヌーベルバーグ」の旗手として活躍し、独立プロダクション設立後も様々な話題作、問題作を発表した大島監督。『愛の亡霊』(78)で第31回カンヌ国際映画祭監督賞を受賞したほか、『戦場のメリークリスマス』(83)や『マックス、モン・アムール』(86)といった海外との合作映画を手掛け、2013年1月15日に80歳でこの世を去った、日本が誇る国際派監督の1人だ。

第1回「大島渚賞」は2020年3月19日(木)に授賞式が行われる
第1回「大島渚賞」は2020年3月19日(木)に授賞式が行われる

矢内は「3年くらい前に小山さんから、PFFで『大島渚賞』を作ってほしいという申し出を受けました。こんなビッグネームの賞をPFFでよろしいんですかとお聞きすると、『PFFで作られるのが一番ふさわしい。大島の意思だと思って受け止めてください』と言われました」と創設の経緯を明かし、「社団法人になった暁にそれを実現するようにしますと答え、こうして今日の発表の日を迎えました」と笑顔を見せる。

一方で、公私にわたるパートナーとして50年以上大島監督と連れ添ってきた小山は「大島は若い人の映画に刺激をもらうのが大好きな人で、PFFの審査員をしている時にはいつも夜遅く帰ってきました」と回想しながら、大島監督によって見出された手塚眞監督や樋口尚文監督とのエピソードを語る。そして「大島はまだ付き合っていたころにくれたラブレターに、『いつか自分は世界に通じる映画監督になって君を海外に連れて行く』という殺し文句があって、ちゃんとそれを実行してくれました。それだけじゃなく、海外の人たちに通用する映画でありたいと常に願っていたと思います。こうした賞ができたことを、大島も喜んでいると思います」と述べた。

大島渚監督との思い出を語った女優の小山明子
大島渚監督との思い出を語った女優の小山明子

「大島渚賞」の対象となるのは、これまでに発表された劇場公開作品が3本程度の新人で、日本で活躍する映画監督。国内外の映画祭ディレクターやプログラマー、映画ジャーナリストなど日本映画に造詣の深い選考委員の推薦によって候補となる5名を選出し、その中から審査員が受賞者となる1名を決定するとのことで、第1回の審査員長を務めるのは『戦場のメリークリスマス』で大島監督作品に携わった音楽家の坂本龍一。そして審査員は大島監督を敬愛する黒沢清監督と、PFFディレクターの荒木が務める。

2020年3月19日(木)に表彰式が行われ、翌3月20日(金・祝)には受賞者の作品と、受賞作品と似たスピリットを持つ大島監督作品の上映会が行われる予定となっている。荒木は「自主映画のその先のところで映画を作ろうとしている格闘している方が勇気を持てる賞にしたいと思っています。時間をかけて育てていきたい」と意気込みを語った。また、第2回以降も大島監督の誕生月に合わせ、毎年3月に開催される予定とのことだ。

取材・文/久保田 和馬

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