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ジブリ作品からの影響も!?高坂希太郎監督が『若おかみは小学生!』のこだわりを告白

2019年10月30日 6:30

東京国際映画祭に『若おかみは小学生!』の高坂希太郎監督が登場!

現在開催中の第32回東京国際映画祭で29日、ジャパニーズ・アニメーション部門に選出されている『若おかみは小学生!』(18)の上映が行われ、上映終了後のQ&Aにメガホンをとった高坂希太郎監督が登壇した。

この部門は、日本が世界に誇るアニメ/特撮の映像文化が国際的に評価されるきっかけや変化点となった作品を選出し、今日に至る歴史的な発展の総括を試みる目的で設立されたもの。昨年大ヒットを記録し、第92回アカデミー賞の長編アニメーション賞にもエントリーしている『若おかみは小学生!』は、その中の「日本アニメ映画の到達点」として、同じくアカデミー賞にエントリーしている4作品と共に選出されている。

「思ったより大きい映画祭なので、びっくりしてます」と控えめに語る高坂監督は、アカデミー賞へのエントリーについて「驚いていると同時にありがたくもある。作っている最中にはまさか海外に流すなんて考えていなかったので、信じられない気持ちでいっぱいです」と吐露。また、すでにフランスをはじめ世界各国で上映されている本作の、海外での反応については「思った以上に日本の皆さんと海外の皆さんで受けた印象が一緒なのがおもしろかったですね」とうれしそうに語った。

トークセッションでは作品づくりの際のこだわりを訊かれた高坂監督。「この映画を観て、『ここに行きたい!』と思っても花の湯温泉街は実際にないので聖地巡礼できない。ある意味で理想の場所として作りました」と明かし、「(上映時間)90分厳守という厳しい縛りがあったので、キャラクターを表現する上で台詞も限られてしまう。それ以外で物語を説明するとなると、舞台設定は重要になってくるのです」と振り返る。

さらにスタジオジブリから影響を受けたのかという質問に対し「そうなんでしょうね」と微笑んだ高坂監督は「宮崎駿さんはストーリーはどうでもいいと言いますけど、周りの環境設定や舞台設定はしっかり作り込んでいる。それを作り込むことによって自然とキャラクターが動き出すともおっしゃっていたので、その辺は大きく影響を受けていると思います」と告白した。

そして、短い上映時間に様々な要素を詰め込んだ作品を総括し「急ぎ足感は否めないです。もうちょっとできたらなと思うこともいまだにあります」と、本作に心残りがあることを告白し。「新作の構想はありますが、『若おかみ』とはまるっきり違う映画になりそうですが、まだわかりません」とほのめかす高坂監督。「また自転車もの?」と訊かれると、「気持ちの上では卒業してるので、自転車はないですね(笑)」と即答。『茄子アンダルシアの夏』(03)を手掛けた当時、自転車は難しいと語っていた高坂監督は「最近はテレビシリーズでも自転車ものがあるくらいなので、若干複雑な思いです」と呟き会場の笑いを誘っていた。

その後行われた質疑応答では、アニメーションの勉強をしているという観客から作画についてのこだわりを訊かれ、高坂監督が作画監督として携わった『風立ちぬ』(13)と同じ方法でメガネの映り込みを描いたことや、キャラクターの存在感を強調するために細かい部分にこだわったことなどを明かす。またエンドロールのイラストについては「僕は自分の絵をエンドロールに出すのは反対だったんですけど、撮影監督に押し切られました」と振り返った。


取材・文/久保田 和馬


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