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息子は毛むくじゃらの類人猿!? カンヌ最高賞を受賞した、不思議なタイ映画とは?

2011年3月04日 13:00

異様なまでに赤く光る目が印象的な「猿の精霊」 | [c]A Kick the Machine Films

マイク・リー、ケン・ローチ、北野武、アッバス・キアロスタミといった世界中の巨匠たちと競い合い、昨年、カンヌ国際映画祭で最高賞となるパルム・ドールをタイ映画として初めて受賞した『ブンミおじさんの森』が3月5日(土)にいよいよ公開となる。審査委員長を務めたティム・バートンも賛辞を送ったタイの俊英、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督によるその映画の不思議な魅力はいったいどこにあるのだろうか?

ウィーラセタクン監督が、「前世を思い出せる男」というある僧侶が書いた冊子からヒントを得て、制作が始まったという本作。タイ東北部の片田舎の村に住むブンミおじさんと呼ばれる男性が病で死を間近に控え、そこで体験する不思議な出来事が次々と映し出されていくファンタジックな感動作になっている。

特に注目なのが、そこで起こる不思議な出来事の描かれ方だ。ブンミが家族と夕食をとっていると、19年前に死んだ彼の妻と数年前に行方不明になった息子が登場。しかし妻は半透明、息子は毛むくじゃらの類人猿の風貌に目だけ赤く光った異様な姿で現れる。そんなふたりをすんなりと優しく受け入れるシーンに、斬新さと人間の温かみを併せ持った本作の特異な魅力がにじみ出ている。

本作をパルム・ドールに選出したティム・バートンは、その理由を次のように話している。「世界はより小さく、より西洋的に、ハリウッド的になっている。でもこの映画には、私が見たこともないファンタジーがあった。それは美しく、まるで不思議な夢を見ているようだった。僕たちはいつも映画にサプライズを求めている。この映画はまさにそのサプライズをもたらした」。

映画に驚きと新しさを求めている人には、鬼才も認めた異色作を是非スクリーンで堪能してもらいたい。【トライワークス】

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