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「やる以上はNGはなしという覚悟でやらないと」山田孝之が5年半のすべてをさらけ出した理由とは?

2019年6月21日 17:30

今年4月に新宿・シネマカリテでレイトショー限定上映され、10日間連続で満席を記録する大盛況となったドキュメンタリー映画『TAKAYUKI YAMADA DOCUMENTARY「No Pain, No Gain」』が、6月22日(土)より映像配信サービス「dTV」にて独占先行配信される。所属事務所の全面協力のもと、山田孝之の約5年半=2045日にわたる活動に密着した本作のオフィシャルインタビューに答えた山田は「仕事を減らしたほうがいいなって感じました(笑)」と、試写の際に多くのファンから心配されたことを教えてくれた。

山田孝之が自身のドキュメンタリー映画について語る!
山田孝之が自身のドキュメンタリー映画について語る![c]2019・SDP/NPNG

総撮影時間は実に500時間を超え、劇場公開版ではそれが117分にまとめ上げられている。劇中で映し出されているのは、30歳を越えて人生の岐路に立った1人の男が「死ぬまでの人生、後悔しにように生きるには何をすべきか?」という答えを見つけるための貪欲な“挑戦”。「密着してもらっている中で、苦悩する姿などもカメラに収められていますが『こういう姿を見てもらうことで、勇気が出てくる人もいるかな』という想いが出てきました」と語る山田の、一人の人間としての苦悩や葛藤がためらいなくさらけ出されている作品と言えるだろう。

「この作品を世に出す意味として、『少しでもいいから希望になったらいいな』という思いはあります。希望というのは、人生を楽しむためにはそれだけの努力や苦悩が伴うけれど、その途中でいろんな仲間ができて一緒に向かっていくことで絆が深まるし、達成した時には喜びが待っている。1人では無理だけど、目標に向かっている中で同じ方向に向かう仲間が必ず見つかるから、その仲間と協力し合っていけばなんとか乗り切れると思うので『諦めたり挑戦しないということはもったいないんじゃないか』って思っています」。

【写真を見る】山田孝之「やる以上はNGなし」作品に込めた覚悟と熱い想いを激白
【写真を見る】山田孝之「やる以上はNGなし」作品に込めた覚悟と熱い想いを激白[c]2019・SDP/NPNG

そうした“ありのまま”の山田孝之の姿が映しだされる本作ではあるが、山田自身はカットしてほしかったと思えるシーンは一つもなかったと自信を持って語る。「ドキュメンタリーはNGを出した時点でドキュメンタリーじゃなくなってしまう。やる以上はNGはなしという覚悟でやらないと」と、そこにはひとりの表現者である俳優としての揺るぎない姿勢があるようだ。「基本的に自分を作らない人間なので、それを撮られたり見られたところで、なにも抵抗はないです。むしろ僕は大丈夫ですよ、と言ったんですけど、事務所がNGというのはありましたね」。

10代で俳優デビューし、多種多様な役柄に挑戦し演技派俳優としてその名を馳せてきた山田。近年では執筆業や監督業、さらには音楽活動にも勤しんでいる。「結局のところ『なにかやりたい」というその先にあるものを考えた時に、そこにいくまで1人で耐えられるかなとか、バッシングされることや挫けることを考えるから行動しない人が多いと思うんです。だから先に仲間を見つけようとして、方向性がずれてくる。とりあえず動いてみて、動き出すと勝手に仲間は見つかってくるので、とにかく1人でもいいからやってみる。他にも1人で動いている人は必ずいるので、出会ったら一気に仲間になれる。まずは何事にも挑戦して見ることが大事だと思います」と持論を展開。

そして山田は「僕という人間がいろいろやっているだけですが、それを実行できるのは20年近くやってきた俳優としての土台があるからということは理解しています」と述べた上で、自身の心の中に秘めた想いをさらけ出す。「根底にあるのは、俳優としてなにかリターンを求めてやっているのではなく、後輩たちがもっとストレスなく芝居に集中できるようになればという想いです。後輩たちから相談を受けたりしますが、僕も経験して共感できる悩みでもあるので、そんな状況を少しでも変えたいんです」。その力強い眼差しの奥に込められた“熱”は、やがて日本の俳優界に大きな革新をもたらしてくれるに違いない。

2025日間の密着取材で浮き彫りになる、俳優・山田孝之の苦悩と葛藤
2025日間の密着取材で浮き彫りになる、俳優・山田孝之の苦悩と葛藤[c]2019・SDP/NPNG

今回「dTV」にて配信されるのは劇場上映版を新たに再編集し、7月1日(月)に発売されるブルーレイに収録される240分にも及ぶ完全版(30分/全8話構成)。そしてさらに、30分の配信限定エクストラエピソードが追加された計270分の超大作に。「完全版の映像が世に出たら、僕の仕事の20分の1くらいは見られると思いますって言ったんですけど、冷静に考えたら100分の1ぐらいですね。すべてなんて無理ですよね。ライブ配信するしかないです(笑)」と微笑む山田。

このエキストラエピソードは「あとがき」と題され、綾野剛らと結成したスリーピースバンドのファーストライブ直後のリアルなやりとりや、劇場版完成後のインタビュー、初日舞台挨拶など“その後”の様子が満載。しかも山田と苦楽を共にしてきた牧監督が、舞台挨拶の最中にもカメラを回し続ける姿も…。俳優として、そして人間として、様々な苦悩や葛藤の中で挑戦していく山田孝之という男の物語は、これからも続いていくことだろう。

映像配信サービス「dTV」にて6月22日(土)0時より配信開始!
映像配信サービス「dTV」にて6月22日(土)0時より配信開始![c]2019・SDP/NPNG

文/久保田 和馬

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