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山下敦弘が“トキワ荘”への想いを語る!「東アジア文化都市2019豊島」が始動

2018年11月6日 22:28

「東アジア文化都市2019豊島」のPR映像を手掛けた山下敦弘
「東アジア文化都市2019豊島」のPR映像を手掛けた山下敦弘

日中韓3カ国から文化芸術による発展をめざす都市をそれぞれ1都市選定し、年間を通して多様な文化芸術イベントを開催する「東アジア文化都市」が2019年2月から東京都豊島区で開幕するのを前に、「東アジア文化都市2019豊島 機運情勢・プレイベントシンポジウム」が6日、帝京平成大学冲永記念ホールにて開催された。

近年アニメ文化の新たな拠点として注目を集める池袋のほか、多くの有名マンガ家を輩出したトキワ荘がかつて存在した豊島区は、演劇や伝統芸能など多様な文化が共存する街として知られている。シンポジウムの冒頭、高野之夫区長は「23区で唯一の消滅可能性都市と言われてから、豊島区の大挑戦が始まりました」と述べ「世界を視野に置いたまちづくりを展開すること。さらに大きなチャンスが今、やってきたのです」と熱量たっぷりに意気込みを語った。

そして、アニメーション作家の久野遥子と映画監督の山下敦弘が手掛けた「東アジア文化都市2019豊島」プロモーション映像がお披露目。豊島区在住の少女がある出来事をきっかけに、豊島区の歴史と魅力を発見していく冒険の様子を、実写映像を基にしたアニメーションの手法「ロトスコープ」を用いて表現していく120秒の映像となっている。

アニメーションパートを担当した久野は、岩井俊二監督の『花とアリス殺人事件』(15)でもロトスコープアニメーションディレクターを担当。「とても大きな企画と、実際にある街のPRだったので、とても緊張しました」と述懐すると「日本初のカラー長編アニメーション映画である『白蛇伝』と同じ手法で、役者さんが実際にお芝居したものを実写で撮影して、それをなぞるような形でアニメーションにします」と、ロトスコープの作り方について解説。

その実写パートの監督と脚本を担当した山下は「僕にとって豊島区は池袋の印象が強い。でも撮影で鬼子母神や巣鴨を見させてもらって、いろんな側面があるんだなと感じました」と振り返る。さらに「一番びっくりしたのはトキワ荘です」と語る山下。「トキワ荘があった町に行ったときに、この場所で多くの才能が生まれたのだと感動しました。なので、作品でもトキワ荘のモチーフを使わせてもらいました」。

プロモーション映像の中では、手塚治虫さながらのベレー帽をかぶった少女が池袋の駅から鬼子母神や都電荒川線を経て、時間を超えてトキワ荘を訪れるシーンが登場する。山下は「世界に向けて、そして豊島区の外に向けて作ったアニメーションですが、豊島区に住んでいる方々にも楽しんでいただきたい。ネットや街頭で流れると思いますが、見かけたらなにかを感じ取ってもらえたら嬉しいです」と作品に込めた想いを語った。

また、マンガ・アニメ部門総合ディレクターを務めた古川タクは今回の「東アジア文化都市2019豊島」のコンセプトとして「過去と現在を繋げ、未来を作る」と掲げ、池袋を中心にした現在のアニメ文化と、その原点でもあるトキワ荘が繋がり合ってないことを指摘。「マンガ・アニメ部門ではトキワ荘という過去と池袋という現在をしっかり繋げ、世界に先立つマンガ・アニメの新しい形を生み出し、本当の意味での“聖地”を目指すようにします」と力説した。

このシンポジウムでお披露目されたプロモーション映像は、「東アジア文化都市2019豊島」のホームページ上にアップされるほか、今後豊島区内の街頭ビジョンなどで放映される予定となっている。

取材・文/久保田 和馬

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