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『夜は短し歩けよ乙女』監督の湯浅政明「森見さんは義理のお父さんのよう」

2018年10月27日 10:00

現在開催されている第31回東京国際映画祭のアニメーション特集として、「アニメーション監督 湯浅政明の世界」が開催される。その初回となる『夜は短し歩けよ乙女』(17)の上映が26日に実施。湯浅監督と原作者の森見登美彦、東京国際映画祭プログラミング・アドバイザーを務める氷川竜介が登壇のトークショーも実施された。

アニメーション監督・湯浅正明(写真左)と小説家の森見登美彦(同右)によるトークショーが開催

本作は、京都を舞台にした大学生の主人公“先輩”による想い人の後輩“黒髪の乙女”へのエキセントリックな恋のアプローチを描くストーリー。京都が舞台の作品が多いのは、森見自身が大学時代を同地で過ごしていたことから。「京都に幻想を抱いている方が多く、リアリティの基準が緩いので、荒唐無稽なお話が作りやすいんです」と京都を舞台にする利点を語る。湯浅も同じく不思議な魅力を感じているようで「インテリな大学生やおしゃれな人が汚いアパートで暮らしているイメージもありますね」と独特な視点で森見に共感した。

主人公、先輩による後輩“黒髪の乙女”への恋のアプローチが描かれる | [c]2017 ルー製作委員会

湯浅にとって『夜は短し歩けよ乙女』はテレビアニメ「四畳半神話大系」(10年放送)に続く森見原作の映像作品。「森見さんの作品は文体自体がおもしろいので、それを活かしつつも自分なりの解釈で掘り下げています」と映像化にあたってのこだわりに言及。そのため、クライマックスがダイナミックな表現になったりと原作とは違う部分も少なくなく、試写会で初めて観た森見は「想定外過ぎて、かみ砕くのに時間がかかりました。だから、感想を聞かれても、なにも答えられなかったんです(笑)」と当時を振り返る。それに対し湯浅は「ショックでした(笑)」と冗談を飛ばしながらも「でも、確かに僕も同業者の方の作品を観る時には、技術的なところを意識してしまうので、時間がかかりますね」と同意した。

【写真を見る】湯浅正明との京都トークで爆笑する森見登美彦

最後にお互いの印象を聞かれ、「『四畳半~』を湯浅監督に映像化してもらえたのが僕にとっての転機でした。そのあと、ほかの作品がいくつも映像化されたので、とても感謝しています」と感慨深げに語る森見。湯浅も「森見さんは作品を自分の子供ように思っているので、『夜は短し~』はご長女をいただくような心づもりでした。義理のお父さん(森見)の様子をうかがっている感じでしたね」と原作はもちろん、原作者の気持ちを大切にしているようだった。

取材・文/トライワークス

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