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シーンカットで比較!日本版『SUNNY』と韓国オリジナル版の絶妙な“シンクロ率”

2018年9月7日 11:30

韓国で大ヒットを飛ばし、日本でも映画ファンの間でカルト的な熱狂を呼んだ『サニー 永遠の仲間たち』(11)を、大根仁監督が日本を舞台にリメイクした『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(公開中)。“コギャル”カルチャーやJ-POPが散りばめられているということで、まったく別の作品になっているのでは?と気になっている原作ファンも多いだろう。両作品を比較し、その気になる違いと共通点をチェックしてみた。

ストーリー、構造、キャラ設定…オリジナルに忠実に作られた日本版

オリジナル版の画と見比べるとその再現度の高さが分かる(『SUNNY 強い気持ち・強い愛』) | [c]2018「SUNNY」製作委員会

子育てや家事といった日々の生活に追われる主人公が、余命いくばくもない学生時代の親友のため昔の仲間を探していくうちに、少しずつあの頃の輝きを取り戻していく姿を、青春時代と現在のパートを交えながら描いたオリジナル版『サニー』。この話の流れと、現在と過去を行き来する基本構造は、日本版でも同じになっている。

こちらがオリジナル版のシーン(『サニー 永遠の仲間たち』) | [c]2011 CJ E&M CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED

キャラクターに関しても、サニーのメンバーが韓国版では7人、日本版では6人という人数の違いがあるもののオリジナルを忠実に踏襲。勝ち気でみんなを引っ張るリーダー、転校生になかなか心が開けない美少女…という個々の性格から、あるものはセレブになり、あるものは事業の失敗から落ちぶれていたり…という現在の境遇までもそのまま。オリジナル版の魅力であった個性豊かなキャラクター像が、リメイク版にも存分に活かされているのだ。

【写真を見る】シーンカットのシンクロ率もすごい!日本版『SUNNY』と韓国版『サニー』を画像で比較(『SUNNY 強い気持ち・強い愛』) | [c]2018「SUNNY」製作委員会

『サニー 永遠の仲間たち』の魅力が、キャラクターたちの個性豊かな人物像 | [c]2011 CJ E&M CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED

さらに、母校に足を運んだ主人公の奈美(篠原涼子)が、鮮やかに青春時代の奈美(広瀬すず)へと移り行く場面を始め、画作りの部分にまで韓国版との共通点が見受けられるなど、韓国版の良い部分を素直に引き継いでいるという印象を受けた。

オリジナリティを出しながらも、本質的に韓国版と通じる完璧な時代設定

そんな本作にオリジナリティを加えているのが、コギャルカルチャー全盛期の1990年代が物語の背景だということ。雑誌「egg」や「写ルンです」、誰もが耳にしたことのあるJ-POPの楽曲など、日本のガラパゴス的な文化を象徴するような小道具を散りばめられることにより、当時を知る日本人ならば、誰もが懐かしいと思うような、国民的な作品にもなっているのだ。

ダンスシーンで流れる洋楽も80年代後半の韓国という時代を象徴している(『サニー 永遠の仲間たち』) | [c]2011 CJ E&M CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED

ただこの社会背景も、表面的な違いを見出しているのではなく、本質的な部分でオリジナルと共通点がある。韓国版では、民主化運動が激化していた80年代後半が舞台。反政府の機運が高まっていたこの時期だが、全斗煥大統領が批判をかわすため、映画や音楽といった海外の文化を取り入れたある種の華やかな一面もあった時代だ。その恩恵を素直に受け取っていたのが、サニーのメンバーをはじめとする女子高生たち。皆がナイキなどの欧米ブランドに身を包み、校内に流れる音楽はシンディ・ローパーなどの洋楽。欧米文化に大いなる影響を受け、現在のコリアンカルチャーにも通じる部分を持った“世代”なのだ。

コギャル、J-POPなど日本特有の文化が、オリジナリティを生み出している(『SUNNY 強い気持ち・強い愛』) | [c]2018「SUNNY」製作委員会

一方、日本版も、奈美が田舎から越してきた理由にもなっている阪神淡路大震災や、地下鉄サリン事件という暗いニュースがありながらも、コギャルブームに沸いていた陰と陽を兼ね備えた時代。ルーズソックスに茶髪のコギャルという象徴的な“世代”が存在した時代でもある。海外の影響を受けた外向きの文化か、ガラパゴス化した内向きの文化かという違いはあれど、複雑な社会の中で女子高生が輝いていた時代という部分では、一緒だとも言えるだろう。

独自のカルチャーを上手く散りばめて極めて日本的な作品にしながらも、本質的な部分では、韓国版の良さを踏襲した本作。オリジナル版が好きでたまらないという人も、観たことない人も楽しめる作品になっているので、ぜひ劇場でチェックしてほしい。

文/トライワークス

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