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葵わかな20歳、初のラブコメ『青夏 きみに恋した30日』での戸惑いと発見

2018年8月1日 13:00

『青夏 きみに恋した30日』で主演を務めた葵わかな

NHK連続テレビ小説「わろてんか」で知られる葵わかなが、佐野勇斗とダブル主演を務めた青春映画『青夏 きみに恋した30日』(公開中)。南波あつこの人気コミックを実写映画化した本作は、葵が初めて挑んだ、純度の高いラブストーリーとなった。朝ドラを経てひと皮むけた葵だが、本作でもたくさんのものを吸収できたようだ。

本作で葵が演じたのは、夏休みの間、祖母の住む田舎・上湖村で過ごすことになった都会育ちの女子高生・船見理緒役。彼女は上湖村の高校生・泉吟蔵(佐野勇斗)と出会い、互いに惹かれ合っていく。監督を務めたのは『ReLIFE リライフ』(17)など数多くの青春ラブストーリーを手掛けてきた古澤健監督だ。

少女漫画が大好きという葵は、原作コミックについて「最近、私が読んだなかで一番ピュアな漫画です。大人の恋愛じゃなく、無邪気でつたない恋愛という感じがして、真っ直ぐさがかわいい」と話すが、ラブストーリーにトライするには勇気が必要だったと語る。

朝ドラ「わろてんか」でも人気を博した葵わかな

「私は、趣味嗜好が地味で、ケーキよりも和菓子のほうが好きだし、休日も家でまったり漫画を読んでいたいタイプ。高校時代も目立たない存在で友達も少なかったので、果たして“胸キュン”を表現できるんだろうか?と思ってました。でも、この映画に出させていただけることを光栄に思ったし、やってみたら発見がいっぱいありました」。

佐野勇斗とは『くちびるに歌を』(15)以来、3年ぶりの共演となったが、気心が知れていたのでお互い意識せずに現場入りできたそうだ。「相手役が初共演の方なら気を遣うと思いましたが、そういう心配は最初からなかったですし、すでに信頼関係があるなかで、2人の距離感が取れたから、居心地が良かったです」。

【写真を見る】壁ドンならぬ床ドン!葵わかなと佐野勇斗の胸キュンシーン | [c]2018映画「青夏」製作委員会

壁ドンならぬ“床ドン”があったり、理緒が吟蔵におんぶされたり、2人で浴衣デートをしたりと、胸キュンシーンのオンパレードである本作。「スタッフさんは恋愛映画のプロの方々だったので、こうやってやればきれいに撮れるというノウハウを心得てらっしゃるんです。観る人には胸キュンでドラマチックなシーンでも、リアリティを持って見せなければいけない。ラブストーリーってすごく高度なことをやっているんだなと驚きました」。

現場では、葵自身がキュンキュンしている余裕は一切なかったそうだ。「どちらかというと、現場は『みんなで一緒に作っていこう!』という体育会系のノリでした。恋愛映画って実はすごく難しくて、みなさんの計算と努力の賜物なんだなと。正直、考え方や見方がずいぶん変わりました」。

本作は、三重県・南伊勢町で長期ロケを行ったそうで「忙しくてなかなか遊びに行くことはできなかったですが、伊勢神宮へ行って『赤福氷』は食べました。すごくおいしかったです。撮影で川や山に行ったりしたので、景色は存分に堪能しました。都会よりも自然のなかにいるほうが好きなので、のびのびできました」とうれしそうに言う。

葵は高校卒業後、女優業を自分の職業だと自覚するようになったそうだ。「前はお芝居が楽しいとか、上手くいったらうれしいとか、それだけの気持ちでいましたが、いまはそれじゃダメだなと思っています。例えば、飲食店がお料理を出して代金をもらうみたいに、私もなにかを提供し、それに対しての対価をもらっていると思うと、果たして自分はちゃんと良いものを提供できているのかと考えてしまいます」。

互いに惹かれ合っていく理緒と吟蔵 | [c]2018映画「青夏」製作委員会

特に朝ドラ「わろてんか」を経て、より深いプロ意識に目覚めたよう。「朝ドラはわかりやすく『あなたにヒロインを任せます』と言われるから、自分が責任をとらなきゃいけないという思いは背負っていました。撮影期間も長いので、試行錯誤したり、自分自身を見つめ直したりする時間を持てましたし、一生懸命走り抜けられたことが、自信にも繋がりました。また、他の作品に入ってから『こんなことができるようになっていた!』と気づくことも多いです。19歳のタイミングで朝ドラを経験させていただいたことは、人生においても本当に大きかったと思います」。

実はとても不器用なタイプだという葵。「私はちょっとした問題でも、それを抱えたままでは次に進めないタイプなんです。小さいことでも気づいたらそこで解決しようとするので、『いつも悩んでるね』と言われますが、実は考えることが好きなんだとも自覚しています」。

立ちはだかる問題は「その場で解決してから進んでいく」というからたくましい。「いろいろな先輩方を近くで拝見してきて、自分ももっと頑張らなきゃと思います。また、今年20歳になったので、お仕事だけではなく、普通の20歳の女の子としても、新しいことにチャレンジしていきたいです」。

取材・文/山崎 伸子

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