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「スッキリ!!」の映画ライターが分析!『インクレディブル』は、なぜ“異色”なピクサー作品なのか?

2018年7月26日 11:30

米国でアニメーション映画史上No.1のオープニング成績という大ヒットを記録し、否が応でも期待が高まる『インクレディブル・ファミリー』(8月1日公開)。改めて、『Mr.インクレディブル』(04)を含む本シリーズとほかのピクサー作品を比べてみると、唯一スーパーヒーローが主人公だったり、外部スタッフが監督を務めていたりと、少し特殊な作品のようにも思える。そこで、ピクサー・アニメーション・スタジオ(以下ピクサー)の現地取材も行っている映画ライターのよしひろまさみち氏に本シリーズを分析してもらい、その特殊性について語ってもらった。

情報番組「スッキリ!!」(日本テレビ系)の映画コーナーも担当しているよしひろまさみち氏が分析 | [c]2018 Disney/Pixar. All Rights Reserved.

外注監督にPG指定!?異色作だった『インクレディブル』シリーズ

2004年の『Mr.インクレディブル』から早14年。待望の続編『インクレディブル・ファミリー』がいよいよ日本でも全国公開される。これまで数々の名作を生み出してきたピクサーだが、シリーズ化した作品は意外と少ない。『トイ・ストーリー』、『モンスターズ・インク』、『ファインディング・ニモ』、『カーズ』、そしてこの<インクレディブル>がシリーズ作品。ハリウッドでは、一度ヒットしたアイディアは骨の髄までしゃぶり尽くすかのように、シリーズで稼ぐというのがセオリーだが、全作品が原作なしのオリジナル脚本にこだわるピクサーは違う。よほどの人気キャラでなければシリーズにはしないよ、という強さを示している。

そんななかでも<インクレディブル>は様々な意味で特別なシリーズになった。ピクサー作品の多くは、ピクサー社内の監督が手掛けているが、<インクレディブル>は違う。『Mr.インクレディブル』は、初めて社外からブラッド・バード監督とプロデューサーを招いた作品であり、本国ではピクサー作品で初めてPG指定のレイティングを受けた作品でもある(子どもが観る場合は親の判断を仰ぐ、という意味。日本では規制なしのG指定)。

ヒーローの葛藤や、親の苦悩を描く『Mr.インクレディブル』

ストーリーの面でも特徴がある。ほかのシリーズ作品は家族、仲間、絆がテーマの大きな柱となっており、<インクレディブル>にもその要素はあるが、主たる柱は別にある。それは“内なる悪との闘い”だ。

例えば『トイ・ストーリー』シリーズは、1作目はウッディとバズ・ライトイヤーを中心とした友情、2作目ではそこにジェシーが加わり、3作目では彼らとロッツォをはじめとする保育園のおもちゃたちとの対立関係が描かれた。また、『ファインディング・ニモ』(03)ではニモを探すマーリンと、相棒となるドリーの珍道中が描かれ、続編『ファインディング・ドリー』(16)ではマーリンとニモを巻きこんだドリーの家族探しのストーリーが展開。いずれも、仲間や家族の絆が冒険物語として描かれている。が、<インクレディブル>にはそこまでの大冒険はない。

『Mr.インクレディブル』では、スーパーヒーロー家族と社会との絆が切れ、彼らが一般人として暮らすところから始まり、敵の出現から一気に勧善懲悪の物語になる。この善悪の構造自体は単純だが、裏で描かれているのは、スーパーパワーを持つ者の葛藤、そして思春期の子を抱えた親の苦悩だ。

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