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7人の侍ならぬ7人の監督が大いに語る! イタリア映画祭座談会開催PART1

2010年5月03日 10:06

イタリア映画界を代表する7人の監督が登壇

4月28日から5月4日まで、東京・有楽町で開催されているイタリア映画祭(5月8日・9日に大阪での開催あり)。その最中の5月1日、イタリア映画界を代表する監督7人が登壇し、観客を前に座談会を行った。こんな機会は滅多になく、しかも無料とあって会場はイタリア映画ファンで超満員。さらに第10回という節目にして、イタリア映画界の巨匠、マルコ・ベロッキオ監督が初来日していることも拍車をかけたようだ。

座談会では監督それぞれが司会者の質問に答えていく形式で進み、「今回上映された作品」「自分のスタイル」について大いに語ってくれた。

『ジュリアは夕べに出かけない』のジュゼッペ・ピッチョーニ監督は「設定は現代ローマだが、自分の映画にローマらしさが出ていることはない。自分の作品に場所を出すのは好みではない」と語り、また「スタイルについては、観てくれた人が何かを見つけて、そこから私らしさを見つけてくれたらよい。映画作りは自分自身が作りながら理解するトライだと思っている」とコメントした。

登壇した監督の中で唯一の女性で『コズモナウタ−宇宙飛行士』のスザンナ・ニッキャレッリ監督は「60年代冷戦中のイタリアでコミュニストの活動を取り上げた。その時代の社会習慣、団結性、独自の男女関係を描いている」「ミュージカルを意識した作りで、まるで舞台を観ているような撮影方法をとった。私は80年代のアメリカ映画『グリース』(78)がよりどころになっていて、この作品の形態を借りて撮影した」と秘密を明かしてくれた。

『ただ、ひとりの父親』のルカ・ルチーニ監督は「トリノを舞台にした主人公の男性の人生を描いた。この作品は北部イタリアの冷たさなどが必要だった」と、北部地域の特性を盛り込んだことを強調し、「自分自身の脚本で撮影したことはなく、他人の脚本で作るのが好きだ。そこが監督としての腕の見せどころで、奉仕するという状況を気に入っている」と、他の監督との差異を述べてくれた。

『それもこれもユダのせい』のダヴィデ・フェラーリオ監督は「私はトリノ出身だけど冷たくないよ(笑)」とまずはルカ・ルチーニ監督のコメントにジョークで返し、「実際の刑務所で撮影し、プロの役者はたったの4人だ。他は全て刑務所の職員や受刑者を使った。ドキュメンタリー色が強いが、そこには生きる力がしっかり描かれている」と力強く語り、「ここにイタリアを代表する7人の侍がいるが、実はいずれも一般イタリア人の感覚とはちょっと合わない。いわゆるマイノリティなんだ(会場大爆笑)。この映画祭では12監督の12作品が上映されているが、巷を席捲している人気映画とは違う。現状は映画の栄光の時代に戻っていると言われるが、動員数が多いのは同じテーマのもので、保守的スタンスばかりだ」と現在のイタリア映画に対する憂いを述べた。

PART2の記事はこちらから http://news.walkerplus.com/2010/0503/3/

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