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リュック・ベッソンが映画作りのモットーを明かす!「自分のインスピレーションを常に追いかけていく」

2018年3月23日 20:00

フランス映画界の巨匠リュック・ベッソン監督に直撃! | [c]2017 VALERIAN S.A.S. - TF1 FILMS PRODUCTION

『グラン・ブルー』(88)や『レオン』(94)で知られるリュック・ベッソン監督が、驚異的なスケールで描きだしたSF超大作『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』(3月30日公開)を引っさげて来日。幼少期のベッソンを虜にした原作の魅力と、30年以上一線級で活躍し続ける彼のキャリアを支えてきた強い信念を語ってくれた。

本作は、あらゆる種族が共生する巨大宇宙ステーション「アルファ」を舞台に、宇宙の平和を守る連邦捜査官のヴァレリアン(デイン・デハーン)とローレリーヌ(カーラ・デルヴィーニュ)が、ある任務の過程で宇宙の歴史から抹殺されていた秘密を目の当たりにするSFアドベンチャーだ。フランス映画史上最大の規模で制作された本作についてベッソンは「僕は自分にできる最大の努力をしただけだよ」と、謙虚に振り返る。

原作の独特な世界観を再現する上で、特に大変だったシーンを尋ねると、序盤に登場するビッグマーケットのシーンだという。「あまりにも複雑で、言葉で説明しようがないんだ」と、2つの世界が同時に同じ場所で存在しているこのシーンに苦労したエピソードを明かすベッソン。「1時間かけて(VFXを制作する)ILMのスタッフに説明したんだけれど、誰も僕がやりたいことを理解してくれなかったんだ。絵コンテもあったけれど、説明するのは難しい。映像を観ればわかってもらえるんだけどね(笑)」。

本作の原作は「スター・ウォーズ」にも影響を与えたとされるピエール・クリスタン作、ジャン=クロード・メジエール作画による“バンド・デ・シネ”(フランスのコミック)の「ヴァレリアンとローレリーヌ」。子どものころに原作を読み大ファンになったというベッソンは、のちに自身の代表作のひとつ『フィフス・エレメント』(97)にデザイナーとしてメジエールを招集。それから20年、本作を映画化するのに理想的な技術革新が遂げられたことで、ようやく彼は長年の夢を実現させることができた。

【写真を見る】伝説の“バンド・デ・シネ”の世界を完全再現!場面写真はこちらからチェック | [c]2017 VALERIAN S.A.S. - TF1 FILMS PRODUCTION

イマジネーションの源流となった“バンド・デ・シネ”の魅力をベッソンはこう語る。「小説を読むといろんな場所に想像力が逃げて行ってしまうから、すごく時間がかかってしまう。だけど漫画には決められたイメージがあるから、その中に没頭することができるんだ」。そのエッセンスは、映画となった本作にそのまま還元されている。個性的なキャラクターと圧巻のヴィジュアルの連続に、観客は映画の世界に惹きこまれてしまうだろう。

過去に「映画を10本撮ったら引退」と表明していたベッソンは、その言葉通り監督10作目に当たる2006年に『アーサーとミニモイの不思議な国』を発表した際、同作のシリーズを完結させたら引退すると宣言。しかし、そのわずか4年後に『アデル ファラオと復活の秘薬』(10)を制作し、引退を撤回。それからも精力的に様々な作品を手がけ、本作が17作品目の監督作となった。

「“ノープラン、ノーモットー”だよ」と、彼は映画を撮る上で守り続けてきた信念を笑顔で明かす。「クリエイティブでありたいならば、自分の周りにバリアを張ってはいけない。例えば明日、白黒のフランス映画を撮ろうと思ったら撮る。グリーンランドを舞台にした映画を撮りたいと思ったらグリーンランドに行く。自分のインスピレーションと、なにを作りたいのかを常に追いかけていくんだ」。

現在も彼は、オスカー俳優のジャン・デュジャルダンを主演に迎えたテレビムービーと、キリアン・マーフィやヘレン・ミレンらが出演するアクション映画を制作中だ。ヌーヴェルヴァーグ後のフランス映画界に活気を取り戻させた若き異才は、すでに世界的な巨匠へとのぼりつめた。今後ますます映画界を盛り上げてくれることに期待したい。

取材・文/久保田 和馬

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