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【第90回アカデミー賞】『シェイプ・オブ・ウォーター』が混戦を制す!ベストモーメントは“女性の年”を象徴させたフランシス・マクドーマンド

2018年3月05日 14:51

作品賞など最多4部門を制した『シェイプ・オブ・ウォーター』 | [c]2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

ハーヴェイ・ワインスタインに端を発するスキャンダルと、トランプ大統領誕生よるアメリカの分断。様々なテーマが入り混じった第90回アカデミー賞は「史上空前の混戦」と謳われながら、ほとんどの賞が下馬評通りの順当に収まる結果となった。

最多13部門にノミネートされた『シェイプ・オブ・ウォーター』(公開中)が作品賞、監督賞、美術賞、作曲賞の4部門で最多受賞を飾った。これでアルフォンソ・キュアロンとアレハンドロ・G・イニャリトゥに続き、ギレルモ・デル・トロも監督賞を受賞し、メキシコ映画界を牽引する3人の映画監督が全員オスカーを獲得したことになる。

一方でゴールデン・グローブ賞など直前の前哨戦で勢いをつけていた『スリー・ビルボード』(公開中)は主演女優賞と助演男優賞の2部門にとどまる。中でも主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンドのスピーチは、今年の授賞式で最も会場が湧いた瞬間といっても間違いないだろう。

「言いたいことがあるので言わせてください」と告げたマクドーマンドは、会場中にいる女性たちに立ち上がるように促し「私たちにはそれぞれの物語がある」と、ハリウッドを騒がせるあらゆる性差別の解消へ向け、戦っていく姿勢を見せた。

また14度目の候補でついにオスカーに輝いたロジャー・ディーキンスへのスタンディング・オベーションや、2度目の候補で念願のアカデミー賞受賞俳優となったゲイリー・オールドマンなど、今年も華々しい受賞者で彩られた。

昨年に引き続き授賞式のホストを務めたジミー・キンメルは、今年も愉快にエスコート。スピーチが一番短かった人にジェットスキーをプレゼントすると宣言したり、中盤で会場を飛び出して近所の映画館に遊びに行ったり、スティーブン・スピルバーグをいじったりと、茶目っ気たっぷりの授賞式を演出。

そして短編アニメーション賞のプレゼンターで壇上にあがった『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』チームのマーク・ハミルが「『ラ・ラ・ランド』と言わないようにしないと」と呟くなど、いたる所で引き合いに出される昨年の出来事。そして作品賞受賞のプレゼンターに、今年も“ボニーとクライド”ことウォーレン・ビーティとフェイ・ダナウェイが登場すると、会場の映画人たちは笑顔で彼らを迎えた。そして今年は読み間違えることなくしっかりと『シェイプ・オブ・ウォーター』の名前を読みあげた。

メイキャップ&ヘアスタイリング賞では日本人のメイキャップアーティスト、辻一弘が『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で3度目のノミネートにして見事初受賞。一方で、短編アニメーション賞でノミネートされていた『ネガティブ・スペース(原題)』の桑畑かおる監督は惜しくも受賞を逃した。

文/久保田 和馬

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