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「ジョニー・デップはカリスマ」ケネス・ブラナーが明かす、豪華スター集う最新作への徹底的なこだわり

2017年12月11日 12:31

インタビューに答えてくれたケネス・ブラナー監督

世界的ミステリー作家アガサ・クリスティーの不朽の名作を、指折りの豪華キャストで映画化した『オリエント急行殺人事件』(公開中)。そんな本作でメガホンをとり、自ら主人公エルキュール・ポアロを演じたケネス・ブラナーが来日。本作にかけた熱意とこだわりを明かしてくれた。

豪華列車オリエント急行に乗り合わせた男女。豪雪地で立ち往生してしまった密室状態の列車の中で、ひとりのアメリカ人富豪が殺される。乗客それぞれから話を聞いていく名探偵・ポアロは、次第に2年前に起きた誘拐殺人事件と今回の事件との接点に気が付きはじめる。そして、事件の真相に迫ったポアロは、衝撃の真実と直面することになるのだ。

“ミステリーの女王”クリスティーの小説はこれまでにも幾度となく映像化されてきている。この「オリエント急行の殺人」もまた、1974年にシドニー・ルメット監督が当時のオールスターキャストを集めて映画化しているのだ。本作の原作についてブラナーは「殺人ミステリーとして、驚くほど感情を揺さぶる力がある作品」だと語る。

「これは、人間的に複雑な要素を備えた復讐の物語です。シェイクスピアの言葉を借りると、人を失うことは“ポイズン”。心に、傷や悲しみをもたらす」と、彼の原点でもある大作家から引用したブラナーは「いかに“人を失うことは悲しみをもたらすか”を描いた作品。そこに興味をもった」と、本作制作の経緯を明かした。

本作の最大の注目点は、オールスターと呼ぶにふさわしい豪華な俳優陣。オスカー女優ジュディ・デンチを筆頭にしたベテラン勢から『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』が控えるデイジー・リドリーまで。座長として、この豪華な面々をまとめ上げたブラナーだが、監督としての目線で最も輝いていた俳優は誰かと訊ねると「難しい質問だね」と笑ってみせた。

そして、彼が名前を挙げたのは2人。アメリカ人富豪を演じたジョニー・デップと、作品のカギを握るハバード夫人を演じたミシェル・ファイファーだ。ブラナーは、この2人について「カメラとの関係を知り尽くしている、すごい俳優だ」と目を輝かせて語る。

「経験のある映画スターっていうのは、経験の豊かさがセットに出るとはっきりわかるんだ。映画というのは瞬間の演技だと、理解しているからね。例えば、2人が最初に列車の通路ですれ違うシーンでの呼吸の合い方、そしてカメラを意識した演技。まさに彼らの経験が活かされた、カリスマ性のある演技だった」と大絶賛した。

ブラナーは、俳優として一流のキャリアを築くかたわら、監督としてもマーベル作品『マイティ・ソー』(11)や、ディズニーの実写版『シンデレラ』(15)など、様々なタイプの作品を手がけてきた。そんな彼は一貫して、フィルムでの撮影にこだわりつづけている。その理由として「フィルムは生きている。フィルムの映像には動きがあるんだ」と語った。

本作では、通常の35mmフィルムより高精細な65mmフィルムで、ダイナミックかつリアリティのある映像を作り出したブラナー。列車という狭く限られた舞台で、そのような大掛かりな撮影に挑んだメリットとして「スペースがない分、列車の中ではクローズアップで描くことができる」と明かす。

「役者が画面いっぱいに大きく映されたら、小さな画面では描かれないデリケートな演技、彼らの感情を細かく伝えることができる。映画は大きなスクリーンに映し出されるからこそ、フィルムで撮ることは効果的なんだ」と、そのこだわりを熱く語った。

既報の通り、本作の世界的大ヒットを受けて、はやくも続編として「ナイル殺人事件」の映画化が決定している。名探偵ポアロのように細部までこだわり抜くブラナーによって、新たなミステリー映画の名作が、これからも続々と生み出されていくに違いない。

取材・文/久保田和馬

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