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殺されちゃうけど、温かい『ラブリーボーン』の演技陣に注目

2010年2月08日 10:23

撮影時は13歳という天才少女シアーシャ・ローナンと、良きパパを演じたマーク・ウォールバーグ | [c]2009 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.

14歳で殺害された少女が主人公……という衝撃的な内容が話題の『ラブリーボーン』(公開中)。全世界で1000万部以上の売り上げを誇るベストセラー小説を映画化した本作の見どころは、出演しているキャスト陣の絶妙なバランスだ。

『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのピーター・ジャクソン監督が“あの世”をファンタジー色満載で壮大に描いている本作で、主人公を演じるのは、天才少女として呼び声高い15歳(撮影時は13歳)のシアーシャ・ローナン。幸せに暮らしていた少女が、ある日突然命を失った。夢と希望にあふれ無邪気にはしゃぐ笑顔から一転、天国の入り口に立ち、生と死の狭間で戸惑う。ローナン本人は「迷いながら演じた」と話すが、その堂々とした演技は、キーラ・ナイトレイ主演の『つぐない』(07)で、弱冠13歳でオスカー候補に挙がった実力の持ち主だけはある。

ローナン演じる少女スージーを狙うのは、スタンリー・トゥッチ扮する近所に住む中年男だ。監督が「もっとも本物らしさを求めた役柄」と話す彼のキャラクターは、口元には豊かなヒゲを蓄え、平和そうなニットのセーターを着た一見優しいオジサン。だが、彼の表情の裏に隠された生々しい欲望を知ってしまうと、その息遣いひとつにさえも鳥肌が立つ。

犯人の存在を天国からなんとか家族に伝えようとするスージー。その声に耳を傾けようと、父ジャックが奮闘する。演じたマーク・ウォールバーグは、『ディパーテッド』(06)での好演が記憶に新しいが、ひと昔前、同じくレオナルド・ディカプリオ主演作『バスケットボール・ダイヤリーズ』(95)に出演した際は、まだガタイが良いだけの若いあんちゃんだった。あのウォールバーグが、繊細で優しく、家族を守るたくましい父親を見事に演じる俳優になるなんて! その父親っぷりはベスト・ファーザー賞ものだ。

また、一家には1人の強力な助っ人が登場する。スーザン・サランドン扮する自由奔放で豪快な祖母・リンだ。派手なパーマと厚化粧で昼間から酒を飲み、たばこをプカプカ吸いながら洗濯機を回し、家の中はめちゃくちゃに。だが、その強い個性とユーモアあふれるキャラクターが、姉を亡くした妹弟の笑顔を取り戻す。サランドンは『魔法にかけられて』(07)の魔女役など、近年大胆な役柄が大ハマり中だ。

家族が命を落とす悲劇に見舞われる物語なのに、観終わると意外なほどの温かさに包まれる。それは本作が命の尊さとともに、かけがえのない家族愛、そして希望を描いた作品だからだろう。そんな内容を際立たせるキャスト陣の演技にも注目して劇場で本作を楽しもう!【取材・文/鈴木菜保美】

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