汗臭い衣服にまみれて自慰行為…「OP PICTURES+フェス2020」注目作で、城定秀夫の作家性が光る! |最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
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コラム 2020/10/16 23:30

汗臭い衣服にまみれて自慰行為…「OP PICTURES+フェス2020」注目作で、城定秀夫の作家性が光る!

上映劇場が限られていることや鑑賞年齢の制限、さらに劇場から放たれる独特の空気感もあり、観る機会が限られがちなピンク映画。しかし、これまで数々の著名な監督のキャリアのスタートとなっていることもあり、チェックしたいと思っている映画好きも多いことだろう。そんな人にうってつけなのが「OP PICTURES+フェス2020」だ。

「OP PICTURES+フェス2020」はテアトル新宿にて10月29日(木)まで開催中
「OP PICTURES+フェス2020」はテアトル新宿にて10月29日(木)まで開催中[c]OP PICTURES

10月16日(金)からテアトル新宿にて開催される「OP PICTURES+フェス2020」とは、1962年に日本で最初のピンク映画を配給してから56年、現在はOP PICTURES(オーピー ピクチャーズ)名義で年間36作品のピンク映画をコンスタントに製作している大蔵映画による特集上映だ。

より多くの人にピンク映画を楽しんでもらえるように、エロティックな世界観はそのまま、従来のR-18+指定のものとは別にR-15+指定のバージョンを製作する形で2015年から始動したプロジェクト「OP PICTURES+」。その一環として毎年行われている「OP PICTURES+フェス」が、今年は10月29日(木)までの2週間開催され、全17作品を上映する。

【写真を見る】部下から気持ち悪がられている課長と、彼で自慰行為に浸るOLの姿が描かれる(『花と沼』)ほか、写真20点
【写真を見る】部下から気持ち悪がられている課長と、彼で自慰行為に浸るOLの姿が描かれる(『花と沼』)ほか、写真20点[c]OP PICTURES

なかでも注目なのは、今年、高校野球のアルプススタンドを題材にした演劇を映画化した青春映画『アルプススタンドのはしの方』で大きな話題を集めた城定秀夫監督の『花と沼』。物語は、窓際部署のOLで、人がキモいと嫌がるものに興奮する性癖を持つ一花(七海なな)が、部下から気持ち悪がられる課長・沼田(麻木貴仁)に対し、密かに興奮を覚え…というもので、変態的なフェチズムが存分に描かれていく。

新作でもタッグを組んだ城定秀夫×七海ななの『舐める女』
新作でもタッグを組んだ城定秀夫×七海ななの『舐める女』[c]OP PICTURES

この意欲作でピンク映画に2年ぶりに戻ってきた城定監督を今回は特集しており、過去作4本もあわせて上映される。第28回ピンク大賞の受賞作で、美人妻とストーカー男のピュアで歪んだ性愛模様が綴られる『悦楽交差点』(16)、『花と沼』と同じく七海ななとのタッグでフェチズムを題材とした『舐める女』(16)、痴漢事件に巻き込まれた3人の女性たちを主人公に、現代に生きる女性たちの孤独と悲哀を描く『方舟の女たち』(17)。そして、ぽっちゃり専門風俗店で働く主人公の恋路を描くキュートなラブストーリー『恋の豚』(18)と、日本映画界で話題を集めているいまだからこそ、城定監督がピンク映画で放った名作たちは観逃し厳禁だ。

富川国際ファンタスティック映画祭2020招待作品『やさしい男 インターナショナル・バージョン』
富川国際ファンタスティック映画祭2020招待作品『やさしい男 インターナショナル・バージョン』[c]OP PICTURES

また、富川国際ファンタスティック映画祭2020の招待作品である山内大輔監督の『やさしい男 インターナショナル・バージョン』も上映。事故物件に現れた女幽霊にとりつかれ、翻弄される男の物語で、R18版では大幅にカットされたショック描写を含んでいる海外版のプレミアム初上映となる。

松本菜奈実×あけみみう×川瀬陽太のキャストが再び集結した『たわわなときめき』
松本菜奈実×あけみみう×川瀬陽太のキャストが再び集結した『たわわなときめき』[c]OP PICTURES

さらに、『今日、恋をはじめます』(12)など多くの青春映画を手掛けてきた古澤健監督のピンク映画初監督作『たわわな気持ち』(19)の続編である『たわわなときめき』も公開。同じ古澤監督作では、とあるアパートに狂気的な男が越してきたことから始まる恐怖を描く怪談話『キラー・テナント』もラインナップされている。

このほかにも、『ファンシー』(20)の廣田正興監督が人間の業に翻弄される男の闇を描いた『アブノーマル・ロデオ・ブルース』や、ホラーをこよなく愛し『シオリノインム』(19)で第6回夏のホラー秘宝まつり2019でグランプリを受賞した佐藤周監督の『橘アヤコは見られたい』など、気鋭の監督たちの作家性が打ち出された作品を楽しむことができるので、ぜひともチェックしてもらいたい。

文/トライワークス

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