• INTERVIEW

話題の“逆再生”映像はこう撮られた?『TENET テネット』の技法を山崎貴監督が読み解く!

2020年7月3日 16:30

「本物にこだわるからノーラン作品は映画自体に力がある」

山崎監督が語ったように、ノーラン作品の特徴の一つがVFXに頼らない映像。山崎監督はノーラン作品の魅力を「本物だけにしか出せない映像」だと言う。「人間がものを見る時は、ただ単に目で追うだけじゃなく、常に本物か偽物なのかを判断していると思います。本物のように見えるけど、本物じゃないという記号を無意識のうちに見つけ、変だなと感じてしまう。その部分までこだわって映画作りができるノーラン監督はとても贅沢です」

主人公の相棒(?)と思われる役に、新バットマンにも決まっているロバート・パティンソン
主人公の相棒(?)と思われる役に、新バットマンにも決まっているロバート・パティンソン[c]2020 Warner Bros. Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

そして、それがノーラン映画に独特のトーンを生みだしていると山崎監督は続ける。「本物にこだわるからノーラン作品は映画自体に力がある。すごいとは思うのですが、僕には学びようがありません」と苦笑する山崎監督に、予算が許せば実物にこだわるかと問うと、「微妙ですね」という答え。「僕はなにもないところからものを生みだす、VFXという技術をすごく愛しているんです。だから、『本当は実写で撮りたいのに』という気持ちはありません。もちろんポリシーとして、あえて実写にこだわるノーラン監督のスタイルはとても尊敬しています。彼の映画を観ていると、ひたすら実写にこだわったらどんなことが起こるのか、それを試しているような気すらします」と深い分析をしてくれた。

死後の世界とはいったい?
死後の世界とはいったい?[c]2020 Warner Bros. Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

「劇場に来て良かったと思ってもらえる作品にしたい」

巨大なIMAXフォーマットへの執着もノーラン作品の特徴。それは山崎監督のこだわりとも重なる。「ビッグピクチャーという言い方をしますけど、僕は劇場で観たからこそ味わえる壮大な画を心がけています。例えば『アルキメデスの大戦』(19)では戦艦大和が沈む冒頭のシーン。壮大な音響を含め、あそこは劇場に来てくれた方へのプレゼントという気持ちで作りました。わざわざ足を運んでくれた人たちになにか渡したい、劇場に来て良かったと思ってもらえる作品にしたい、という思いを大切にしています」

VFXで甦った戦艦大和の迫力ある映像に圧倒される『アルキメデスの大戦』
VFXで甦った戦艦大和の迫力ある映像に圧倒される『アルキメデスの大戦』[c] 2019「アルキメデスの大戦」製作委員会 [c]三田紀房/講談社



WHAT IS TENET?クリストファー・ノーランが仕掛ける『TENET テネット』特集

■『インセプション』デジタル配信中
Blu-ray 発売中
価格:2,381円+税
発売・販売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

■『インターステラー』デジタル配信中
Blu-ray 発売中
価格:2,381円+税
発売・販売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

■『Returner リターナー』
DVD 発売中
価格:4,800円+税
発売元:ショウゲート、販売元:アミューズソフト

■『アルキメデスの大戦 通常版』 
DVD 発売中
価格:3,800円+税
発売・販売元:東宝

関連映画

関連映画ニュース