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“アストラル・スパイ”に“回文”…『TENET テネット』の真意を都市ボーイズが大胆予想!

2020年7月10日 18:00

「“TENET”から読み取れるキーワードは、“逆転”“逆行”」(早瀬&岸本)

“TENET”は前から読んでも、後ろから読んでも“TENET”になる。さらに“TENET”を含んだ、“SATOR”、“AREPO”、“OPERA”、“ROTAS”というワードを四角形に並べたSATOR式というラテン語の回文があるという。
早瀬によると「噴火で滅亡した街の遺跡にSATOR式の回文が刻まれていたという話もあって、最古の回文とも言われています」、岸本も、発見された場所や時代にまったく合わないと考えられるものを指す“オーパーツ”という言葉を使って「完成度が高い言葉遊びですよね。このような回文は世界のいくつかの遺跡で見つかっていて、オーパーツ的なところもある」と解説する。

最古の回文、SATOR式にも“TENET”の文字が…
最古の回文、SATOR式にも“TENET”の文字が…M Disdero / CC BY-SA (https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)

そのうえで岸本は、タイトルに込められた意味をこのように考察した。「四角形となったSATOR式を見てみると、“TENET”というワードが、ちょうど十字架のような形で浮かび上がります。十字架というのは、キリスト教においてとても大事なものですよね。“TENET”という言葉自体、日本語に訳すと“信条”や“教義”という意味になりますので、本作のタイトルも“固く信じるもの”、“正しいと信じること”を表していると考えられます。しかし本作のメインビジュアルを見てみると、“TENET”という文字が途中から逆転していますよね。つまり、これまで信じてきたことが一気に逆転、反転するようなことが起きるのかもしれない。信じていたものが覆るというのは、人間にとってものすごく怖いことですよね」。

アストラル界で鍛えると時間を逆行できるようになる?
アストラル界で鍛えると時間を逆行できるようになる?[c]2020 Warner Bros. Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

すると早瀬は、「逆転かもしれないし、逆行でもあるかもしれない」と思案。「先ほど岸本さんがアストラル界の話をしていましたが、アストラル界に行っていろいろな技術を磨くと、時間を逆行できるようになるとも言われています。後ろからも前からも読める“TENET”の読み方もそうですし、“逆行”も映画のキーワードかもしれないですね。僕が聞いた話だと、『時間逆行をして、織田信長を見てきた』という人もいます。でも、そこで知った真実が明らかになると、いまの歴史書を書き換えなければいけなくなるので、表に出てこられないらしいです。本作は、主人公が時間逆行をして、第三次世界大戦を防いで歴史を正す物語なのかも」と話す。

2人のなかでは、「アストラル界を舞台にしたストーリー」という予想が高まっているが、予告編に出てきた「君の任務は国家より重要だ。生き延びろ」「鍵は“TENET”」というセリフもその説を裏付けるという。岸本は「幽体離脱したときに怖いのが、魂が肉体に戻れなくなること。そのまま現実世界で死んでしまう可能性もあります。“TENET”という言葉は、肉体に戻る呪文なのかも」。
早瀬も「そんな世界を描くと考えると、『新しい目で世界を見て』『頭で考えず、感じて』というセリフも理解できるような気がしますよね。常識では計り知れない世界が描かれる気がして、ものすごく期待が高まっています」と胸を躍らせる。


『インセプション』では多重構造の夢の世界を舞台に、企業スパイがミッションに挑む姿を描いたノーラン監督だけに、「常識では計り知れない世界が描かれる」という予想は大いにうなずける。岸本が「単純なタイムリープものではなく、もっと捻った内容になっているはず」、早瀬も「時代や世界情勢を踏まえて、ノーラン監督がそこに向けたメッセージを打ち出してくる」というように、ノーラン監督が予測不能の時代を見据えて、本作に挑んでいるはず。
彼らの妄想を聞いていても公開が待ち切れないが、2人ともが「もし時間逆行をして歴史を正す物語なら、2、3時間で終わるのかな?ノーラン監督の手による続編や、テレビシリーズ化もしてほしい!」と声を揃えていた。

取材・文/成田 おり枝



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