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Dorothy
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by Dorothy
  • 2006年8月(土)公開  
    あ、そう
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    主人公は言うまでもなく、昭和天皇である。イッセー尾形がすばらしい演技を見せる。1945年8月から46年1月までの占領下の焼土と化した日本で、苦悩の日々を送る天皇、やがて彼は連合国総司令官マッカーサーと会談する。茶化しやパロディになることなく、昭和天皇の姿をある意味品格高く演じきるイッセイ尾形と静かな緊張力の持続とでも言うべきソクーロフの演出と画面構成に心底感嘆する。侍従役の佐野史郎もよい。
    やはり、この映画も昭和へのソクーロフ流のエレジーなのだ。
    イッセー尾形は、例の「あ、そう」という昭和天皇の常套句やいつも口元を鯉のようにもごもごさせている様を、逆に私たちにそういう意味だったのかと思わせるほどの演技と説得力で魅せる。そして、特筆すべきは、ときに天皇の持つ稚気とチャーミングさをとてもうまく引きだしてさえいるのだ。これは、すごい。とくに、私が感動した場面を書く。マッカーサーとの会食後、英語で(!)おしゃべりに興じようとする天皇、いきなりマッカーサーが席をたつ。すると天皇は、ロストロポーヴィチが演奏するバッハの「無伴奏チェロ組曲第5番」にあわせるように軽くワルツをひとりで踊りながら、燭台の蝋燭をひとつひとつ消してしくシーンの恭しい美しさ。
    それ以外にも、アメリカ人のカメラマンに取り囲まれ、彼らは天皇がチャーリー・チャプリンそっくりだと驚く。天皇をズカズカと取り囲み、「ハーイ、チャーリー」と呼びかけシャッターを切るカメラマン達。イッセイ天皇は、まるでチャプリンの映画のように、シルクハットを取ってみせながら、薔薇の花の香りを嗅ぐポーズをつける。
    人間宣言をした後、天皇は疎開先から戻ってきた桃井かおり演じる皇后や子どもたちのことを気遣いながら、彼女のふくよかな胸の上、肩の近くに幼児のように顔を埋める。この先に待ち受けるエンディングもすばらしいのだが、これから観る人たちのために、そこは書かない方がよさそうである。

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