Movie Walker Top > Myページ > たっかん > レビューした映画

たっかん
たっかん
フォローする
50代の平凡な会社員です。

好きな女優は、若尾文子。
好きな監督は、ブライアン・デ・パルマ、黒沢清、小津安二郎、イングマール・ベルイマン、溝口健二など。
映画力パラメーター
0MP
見たい映画 登録数
1475MP
1470MP
レビュー 登録数
127MP
レビュー への評価
10MP
フォロワーの数

レビューした映画

by たっかん
  • 2003年2月公開  
    ポランスキー監督の傑作
    タグ :
    未設定

    ◆この映画の公開時に「新宿プラザ」で鑑賞◆

     この映画は、そのタイトルにも表されるピアニストを軸にストーリー展開されるが、実はその他ユダヤ人の『一般ピープル』の生きざま(または死にざま?)によって強烈なインパクトを受ける作品となっている。

     例えば、ユダヤ人居住区内の女性が持っているバケツから食料を叩き落して地面に唇をつけて啜る男。これほどまでに人間としてのプライドを捨てながら、他人の「生」を奪っても自分の「生」を守る行動をとるような追いつめられた状況。そこに至る経緯を想像すると胸が締め付けられる思いである。

     また、その他大勢のユダヤ人も、ポーランド侵攻が進むにつれ、ドイツ軍兵士には絶対服従の日常となっていく過程がこれでもかというくらいに描写される。「立て」と言われて立てない車椅子の男性は窓から建物の下に投げ捨てられて殺され、「これからどこへ行くの?」とドイツ兵に質問した女性はその答えを聞く間もなく頭に銃弾を撃ち込まれ、兵士の気まぐれのように選ばれた人達は地面にうつ伏せにさせられ射殺される(連続射殺により弾切れになっても命を救われる望みもない)等々。これらのシーンは、『とても正気の人間ではできない所業』である。

     本作品はアラン・レネ監督の『夜と霧』のようなドキュメンタリー構成ではなく、主人公とされるピアニストがどのように生き延びたかのストーリー構成となっている。そのピアニストは『とにかく自分は生きる』という強固な意思のみで全ての行動が貫かれ、実行している点が凄い。他の同胞が道端で死んでいてもその間を抜けて歩き、通りすがりの女性が夫の名を呼んで探していても協力するでもなく、壁付近で殺される子供にも関わる余裕はない様子でその遺体を置いて逃げ去る。とにかく、逃げて、隠れて、相手に頼みこみ、あらゆる手段をつくして、生に執着する。敵にかこまれた戦争真っ只中の極限状況においては、この自分本位は容認されるものであろう。また、「ヒューマニズムによる行動をとって死ねるほど甘いもんじゃないんだよ。戦争は。」という監督の意図が感じられる。

    ラストにピアニストのその後も紹介され、実話に基づく説得力と、監督の実体験による説得力の二重構造により、本作は他のホロコースト作品と一線を画した傑作となり得たのである。

    • ◆このレビューを 0人 が参考になったと投票しています。
    • ◆このレビューは参考になりましたか? [はい
My映画館
Myエリア
最近チェックした映画
映画
おすすめ特集

おすすめ情報

見て良かったランキング
アベンジャーズ/エンドゲーム
アベンジャーズ/エンドゲーム

マーベルのヒーローたちが力を合わせて敵に立ち向かう姿を描く人気シリーズの完結編

ハンターキラー 潜航せよ
ハンターキラー 潜航せよ

元米海軍潜水艦艦長による原作を『ワイルド・スピード』シリーズの製作陣が映画化

映画 賭ケグルイ
映画 賭ケグルイ

ギャンブルの勝者が支配する名門学園を舞台にした人気コミックを実写映画化

Facebook&Twitter
MovieWalker_Facebook MovieWalker_twitter

Movie Walker Top > Myページ > たっかん > レビューした映画

ムービーウォーカー 上へ戻る