れいわ一揆
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みたい6
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評価・レビュー3.0
「ゆきゆきて、神軍」の原一男が、令和元年参院選で注目された『れいわ新選組』から出馬した安冨歩を中心に10名の個性豊かな候補者に密着したドキュメンタリー。女性装の東大教授・安冨歩は「子どもを守り未来を守る」とスローガンを掲げ、全国遊説の旅に出る。第32回(2019年)東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門特別上映。
ストーリー
※結末の記載を含むものもあります。
東京大学東洋文化研究所教授・安冨歩は2013年以来、もっとも自然に生きる事ができるスタイルとして、女性服を着る“女性装”を実践していた。令和元年、彼女は山本太郎代表率いる『れいわ新選組』から参議院選挙に出馬。「子どもを守り未来を守る」とのスローガンを掲げ、新橋SL広場、東京駅赤レンガ駅舎前、阿佐ヶ谷駅バスターミナルほか都内各地から、旭川、沖縄、京都まで、相棒の馬“ユーゴン”とともに全国遊説の旅に出る。やがて、故郷の大阪府・堺市駅前に立った彼女は、美しい田園風景が無個性な住宅街に変わり、母校の校舎も取り壊されてしまった喪失感を吐露し始める……。
スタッフ
原一男
監督、撮影
島野千尋
製作、撮影
岸建太朗
撮影
堀井威久麿
撮影
長岡野亜
撮影
毛塚傑
撮影
中井献人
撮影
田中健太
撮影
古谷里美
撮影
津留崎麻子
撮影
宋倫
撮影
武田倫和
撮影
江里口暁子
撮影
金村詩恩
撮影
デモ田中
編集
小池美稀
編集
映画レビュー
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regency
32020/9/2女性装の東大教授、元コンビニ店長、公明党に反旗を翻す創価学会員、元ホームレスのシングルマザー、北朝鮮に弟を拉致されていた兄、ALSの身体障害者…などなど、個性あふれる怒れる10人の候補者が挑む令和元年参院選の全容。
そんな彼らを統括する山本太郎は、元芸能人だけあってメディア対応やアジテーション力に長ける。
いみじくもメイン被写体の東大教授が言う。「選挙というキャンバスの上にアートを生み出す」。彼らを通じて描かれるのは、選挙自体が自己表現の場となってしまった現代日本だ。
17日間しかない選挙戦ゆえに、せっかく撮ったのだからとことん使おうという意図が働いたのかもしれないが、4時間8分というランニングタイムは、やっぱり無駄と思われるカットが多く冗長に感じた。
それでも何とか完走できたのは、ひとえに候補者たちへの興味が持続したからに他ならない。
選挙結果はすでに知られていることだし、候補者の中にはすでに党を離れてしまった者もいる。彼らが打倒を掲げていた安倍政権は、思わぬ形で終わりを告げたが、次回の選挙に彼らがどう挑むのか。
乗り掛かった舟として、原監督には是非とも続編を撮ってほしいもの。続きを読む閉じる
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