

オーバー・ザ・リミット/ 新体操の女王マムーンの軌跡
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評価・レビュー3.0
ロシアの新体操選手マルガリータ・マムーンが、2016年リオ五輪で金メダルを手にするまでの軌跡を追ったドキュメンタリー。数多くの金メダリストを育て上げたイリーナ・ヴィネルの指導を受け、“リタ”ことマムーンは、過酷なトレーニングを積んでいく。ポーランド出身のドキュメンタリー作家マルタ・プルスが、粘り強い交渉の末、秘密のベールに包まれていたロシア新体操のトレーニングの様子をカメラに収めた。
ストーリー
※結末の記載を含むものもあります。
“あなたは人じゃない。アスリートなの!”20歳の“リタ”ことマルガリータ・マムーンは、新体操王国ロシアの代表選手。オリンピックに向けて、鬼コーチたちから強烈な指導を受け、日々の練習に励む。アリーナ・カバエワなど、数多くのオリンピック金メダリストを育て上げたイリーナ・ヴィネルの指導は、特に精神面において厳しい。リタは優雅にリングをキャッチし、ボールを肩で転がすが、コーチたちは更なる高みを求め、何度も何度も繰り返させる。わずかな自由時間には、彼氏と電話で会話したり、家族と穏やかに過ごすリタ。だが、すぐにまた激烈なトレーニングが始まる。本作はリタがリオ・オリンピックで金メダルを獲得するまでの道のりを追ったドキュメンタリー。美しく華やかな表舞台で栄光を勝ち取るため、 アスリートはその裏で何をしているのか。想像を絶する世界に迫る。
作品データ
- 原題
- Over the Limit
- 映倫区分
- G
- 製作年
- 2018年
- 製作国
- ポーランド=ドイツ=フィンランド
- 配給
- トレノバ=ノーム
- 上映時間
- 74分
[c]Telemark,2018 [c]キネマ旬報社
映画レビュー
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regency
32020/2/18あくまでもメインの被写体は、新体操選手のマルガリータ・マムーン(リタ)…のはずなのに、観終わって一番インパクトを残すのが、彼女のヘッドコーチのイリーナ・ヴィネル。
とにかくリタへの怒涛の罵詈雑言が、笑っちゃうぐらいヒドい。いや、ヒドいを通り越して、よくもまぁこんなに湯水が湧き出るように出てくるなと感心するほど。
宣伝文句では『セッション』や『ブラックスワン』と比較されているが、どちらかといえば『アイ・トーニャ』での、トーニャ・ハーディングの鬼母の関係に近いかも。「あんたはスケーターじゃなくてファイター」という、あの母親のセリフに近い言葉も実際に飛び出す。
当初こそ、イリーナは密着撮影に難色を示していたらしいが、いざ完成してラッシュ映像を観たら満足し、ロシアの映画祭で上映してほしいと頼んだとか。
これこそが強国ロシアの実態。怒られまくり、叱られまくりのリタが観てて気の毒になるが、国の威信がかかっている以上、勝利以外は許されない。
そりゃ他国が勝てないワケだ。続きを読む閉じる
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