工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男|MOVIE WALKER PRESS
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工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男

2019年7月19日公開,137分
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釜日映画賞最優秀作品賞をはじめ韓国の映画賞を総なめした、事実に基づく歴史ドラマ。1992年、北朝鮮の核開発の実態調査のため、軍人のパクは工作員として北に潜入せよと命じられる。3年の工作活動の末、対外交渉の責任者であるリ所長に接触するが……。出演は、「哭声/コクソン」のファン・ジョンミン、「リアル」のイ・ソンミン、「お嬢さん」のチョ・ジヌン、「背徳の王宮」のチュ・ジフン。監督は、「群盗」のユン・ジョンビン。第71回カンヌ国際映画祭ミッドナイトスクリーニング公式招待作品。

予告編・関連動画

予告編

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

1992年、将校だったパク・ソギョン(ファン・ジョンミン)は、国家安全企画部のチェ・ハクソン室長(チョ・ジヌン)からの指令で、北朝鮮の核兵器開発の実態を探る韓国のスパイとして北へ潜入することに。北京に駐在する対外経済委員会の所長リ・ミョンウン(イ・ソンンミン)に、実業家になりすまして接触するよう命じられたパクは、チェ室長から“黒金星(ブラック・ヴィーナス)”というコードネームを与えられる。1995年3月、パクが北京で対外経済委員会に近い人物と接触して半年が過ぎたころ、委員会が急遽現金を必要とする事態に陥り、金持ちの実業家としてマークされていたパクにリ所長本人から連絡が入る。食堂に呼び出されたパクは、現金の他に南の情報を渡すよう持ち掛けられる。次の会合では、リ所長の傍らにいた国家安全保衛部のチョン・ムテク課長(チュ・ジフン)が軍事機密を要求してくる。パクはスパイになる気はないと拒絶するが、南の企業と取引をしたいリ所長がたしなめ、改めてミレニアムホテルで会食することに。パクは北での広告撮影を提案し、所長はピョンヤンに掛け合い3日で結論を出すと約束する。そのころ、総選挙を控えた韓国では、野党の金大中が政界に復帰して人気を集め、現政権を脅かしていた。総選挙6日前の1996年4月5日、北朝鮮から韓国への武力挑発が勃発。国民は保守的な心理に傾き、金大中率いる野党は全国区で敗れる。そんななか、リ所長はパクに、金正日が会いたがっているのでピョンヤンに来るよう伝える。4月27日、北に到着したパクはホテルに連れて行かれ、健康状態の精密検査と偽り自白剤を使った尋問を受ける。パクは最難関も突破して金正日と面会し、広告事業の展開を許されると、撮影を隠れ蓑に核の実態調査を進める。だが、1997年、大統領選に立候補した金大中が支持率1位を獲得する。金大中当選を阻止したい祖国と、北朝鮮の間の裏取引により、自分の工作活動が無になることを知ったパクは、リ所長に危険な冒険を持ち掛ける……。

作品データ

原題
공작
映倫区分
G
製作年
2018年
製作国
韓国
配給
ツイン 提供:ツイン=Hulu
上映時間
137分

[c]2018 CJ ENM CORPORATION ALL RIGHTS RESERVED [c]キネマ旬報社

映画レビュー

4.3
  • 元電気メーカー社員

    4
    2019/8/28

    一応、フィクションだそうですが、当時の韓国与党と北朝鮮との裏取引は実話だそう。なんとも恐ろしい話ですが、それがタブーにならず法で裁かれ、後年映画の題材にも出来るところが、今の日本には無い、韓国社会の健全さでしょう。

    南北朝鮮に限らずどこの国にも、国のためと言いながら、生身の人間を想う人達と、権力の維持のためなら自ら紛争を起こすことさえ厭わない人間達が居る。後者は敵同士でも時として裏で手を握り、前者は常にその犠牲となる。

    本作は南北朝鮮の、実在した情報戦を舞台にしながらも、テーマはとても普遍的で、国家の捨て駒にされたスパイの目を通じて、「祖国のため」の二面性が描かれる。主人公の、死と隣り合わせの綱渡りもさることながら、処刑のリスクを抱えながらも、信用しきれない主人公と関らざるをを得ない、北の対外経済担当の葛藤も見所。

    それにしても、全編を通じて一瞬たりともゆるむことのない、リアルな緊迫感に圧倒される。アクションシーンがほぼゼロ。台詞のやり取りだけで、一瞬のミスが死を招く怖さをリアルに描く演出と演技の質の高さは、日本映画とは比較にならない。

    いわゆる”韓流”ドラマとは全く違った、韓国映画界の力量の高さが堪能できる一作。

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  • コージィ

    5
    2019/7/31

    1990年代に活動した実在の韓国人工作員(スパイ)をモチーフにした、フィクション。
    北朝鮮へ潜入して、核兵器開発の実情を探るミッションなのだが、韓国も北朝鮮も、出てくるキャラが濃すぎ。
    騙し騙され諜報戦の緊張感が素晴らしい。

    やや漫画や、冒険小説にあるようなご都合主義的展開もなくはないが、実際の政治、実際の歴史の事実を紛れ込ませた、実に興味深い内容でした

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