愛という名の疑惑のレビュー・感想・ネタバレ・評価|MOVIE WALKER PRESS
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愛という名の疑惑のレビュー・感想・ネタバレ・評価

1992年9月5日公開

ユーザーレビュー

2.9
  • 晴耕雨読

    3
    2009/5/23

     1990年後半を席巻した悪女と言えば、シャロン・ストーンの「氷の微笑」が強烈なイメージを残していますが、「愛という名の疑惑」のキム・ベイジンガーとユマ・サーマン姉妹も女の怖さを存分に見せてくれました。フロイト心理学の女性の性を暗黒大陸と表現したような映画であり、「夢判断」で語られているマゾ的な性でありながら、その裏面性によって翻弄されてしまう男を描いています。

     物語はアルフレッド・ヒチコック監督の「めまい」へのオマージュであり、舞台がサンフランシスコという設定もそうですが、キム・ノバックが演じた美女二人は前記の美人姉妹と言うシチュエーション、フロイト心理学の夢分析は勿論のこと、灯台という高い塔でのクライマックスといった具合に作品構造が非常に似かよっています。

     主人公は精神科の開業医であり、州立病院で犯罪心理学を担当する医師にリチャード・ギアが扮しています。映画前半は濃厚なベッドシーンもあって、遅いテンポにダレてしまいそうになりますが、"病的酩酊症"と言う医学界でも論争がある病気が裁判で採用されてから、物語は二転三転するアレグロテンポになります。インサイドワークで最後に勝利するのは女か男か(!?)。ユング心理学と違って性ばかりがクローズアップされるフロイト心理学ですが、ユリ、カーネーション、スミレによる純潔、肉欲、暴力的に犯されたいという願望は複雑怪奇な暗黒大陸そのものであり、フェミニズムを信奉する肉体的、精神的にタフな男などは手のひらで転がされてしまいます。特にラストシーンでのユマ・サーマンの目をしっかりとご覧下さい。

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