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2015年9月26日(土)公開
「レディ・チャタレー」のパスカル・フェラン監督8年ぶりの作品で、カンヌ国際映画祭『ある視点』部門に出品された。パリのシャルル・ド・ゴール空港に隣接するホテルに集う人々を主人公にしたドラマ。出演は、「彼は秘密の女ともだち」のアナイス・ドゥムースティエ、ドラマ『グッド・ワイフ』のジョシュ・チャールズ。
映画のストーリー結末の記載を含むものもあります。
パリ。シャルル・ド・ゴール空港に隣接するホテル。ここでは、止まり木から止まり木へ渡るように毎日、人々が忙しく行き交う。このホテルに滞在するゲイリー(ジョシュ・チャールズ)は、システムエンジニアとして働くアメリカ人。パリでのミーティングを終えた彼は、いつものように次の目的地ドバイへ向かう予定だった。だが……。見知らぬ地で、1人で迎えるであろうクリスマス。いつからか本当の会話が出来なくなってしまった妻。そして、終わりのない競争……。それらが頭を駆け巡り、夜が更けて、日が昇り、夕方になっても彼は腰を上げることが出来なかった。これが本当に自分の人生だろうか……?もう1日だって待てない。とても耐えられない。電話で仕事を辞め、妻とはSkypeで別れた。人と繋がるための文明の利器は、別れをもこんなに簡単にしてしまう。ゲイリーは街を彷徨う。初めて目的を持たずに。このホテルでメイドとして働くオドレー(アナイス・ドゥムースティエ)は、いつの間にか大学にも行かなくなり、アパートと職場を往復するだけの毎日を送っていた。留守の間にだけそっと現れ、他人の部屋を掃除して回る彼女はまるで幽霊。人々にその姿は見えず、誰の人生に関わることもない。窓の外で離陸する飛行機を眺めながら、彼女は思う。“私もあんな風に今の人生から飛び立てたら……。”そんな彼女に突然訪れたちょっと不思議な出来事。ある夜、ホテルが停電になり、屋上を吹く風が彼女を誘う。次の瞬間、突然スズメに変身したオドレーは、夜のパリへ飛び出す。鳥の目線で、産毛まで見えるほどの近くから、或いは遥か上空から。小さく自由な身体を得たオドレーは、同じ街で眠る人々の生活、その息遣いや悲哀、森に生きる野性の生き物たちの当たり前の命のやり取りを、さらにはそれらが折り重なって成る複雑で圧倒的な世界そのものを、その眼に焼き付けてゆく……。
スタッフ
監督 | パスカル・フェラン |
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プロデューサー | デニス・フレイド |
脚本 | パスカル・フェラン 、 ギヨーム・ブレオー |
脚本協力 | セリーヌ・シアマ |
撮影 | ジュリアン・イルシュ |
VFX | BUF |
衣裳 | アナイス・ロマン |
音楽 | ベアトリス・ティリエ |
美術 | ティエリー・フランソワ |
編集 | マティルド・ミュヤール |
録音 | ニコラ・モロー |
ストーリーボード(スズメのシーン) | ティエリー・セギュール |
音響効果 | ジャン=ジャック・フェラン |
スズメの調教師 | セリーヌ・ルダン 、 ギヨーム・コラン |
字幕翻訳 | 高部義之 |
VFXスーパーバイザ | ジョフレー・ニケ |
制作進行 | ニコラ・ボロウスキ 、 サラ・レーレ |
音響調整 | ジャン=ピエール・ラフォルス |
製作主任 | オード・カトラン |
キャスト
オドレー | アナイス・ドゥムースティエ |
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ゲイリー | ジョシュ・チャールズ |
シモン | ロシュディ・ゼム |
レイラ | カメリア・ジョルダナ |
アキラ | タクリート・ウォンダラー |
バカール | アケラ・サリ |
ロモン | アン・アズレイ |
(c)キネマ旬報社
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