二階堂ふみ
赤子
大正から昭和にかけて活躍した詩人で小説家の室生犀星が、自身をモデルに老作家と金魚の化身とのエロティックな日常を描いた小説を映画化したファンタジー。二階堂ふみが老作家の仕事場に現れては自由奔放にふるまい、惑わす金魚の化身・赤子を演じる。監督は『ソレダケ / that’s it』の映像派、石井岳龍。
※結末の記載を含むものもあります。
老作家の書斎でソファに横たわったり、勝手きままに暮らす赤子。原っぱで野良猫に追いかけられ、裂けてしまった尾びれを治してほしいと老作家におねだりする彼女は金魚の化身だ。ある日、老作家の講演会にでかけた赤子は和装の女、ゆり子と出会う。赤子に老作家との関係を問う彼女も人間ではなく、思いを果たせずに死んだ幽霊だった。
監督、編集
原作
脚本
撮影
美術デザイン
衣装デザイン
音楽
音楽
エグゼクティブプロデューサー
エグゼクティブプロデューサー
プロデューサー
プロデューサー
照明
録音
美術
装飾
衣装
ヘアメイク
編集
ラインプロデューサー
音響効果
視覚効果
メインタイトル
助監督
制作担当
[c]2015「蜜のあわれ」製作委員会 [c]キネマ旬報社
老作家(大杉漣)が金魚女(二階堂ふみ)を可愛がり、12年前に死んだ幽霊(真木よう子)などが出てくる文学的な香りがする物語において、さまざまな妄想が描かれる独特の映画になっている石井岳龍監督作品。
ただ、自分には合わなかったので、観ているのが辛い時間だった気がする。
第一話「あたいの初夜」、第二話「金魚のそら似」、第三話「死と税金」というタイトルがつけられていたが、トータルで一つの作品となっており、昭和初期が舞台だった。
老作家は「大正13年に芥川龍之介を見た。あれは自殺の3年前だった」と言うのだが、芥川龍之介役の高良健吾はけっこう良かった。
鏡が割れて其々に顔のシーンは独創的。
印象に残るシーンは結構あるのだが、それでもやっぱり自分向きではなかった映画だった。
雰囲気を感じるのが好きな人には良い映画なのかもしれない。
二階堂ふみちゃんの出身地である沖縄なのに、本土よりだいぶ遅れての公開となりました。公開になっただけマシなのですが…。室生犀星の幻想的な小説が元になっているようなのですが、自らの作品を玉石混合と評しているところが面白いですね。
二階堂ふみちゃんの映画は出来るだけ観るようにしておりますが、毎回体当たりで出し惜しみをしない娘ですね。驚かされます。
金魚として踊る様は正にハマっていて、子供の頃に見た金魚の動きそのままでした。あれはふみちゃんも頑張ったんだろうけど、振り付けを考えた人が凄いと思います。パパイヤさんでしょうか、南流石さんでしょうか。
私ももうちょっと歳をとったら金魚でも飼ってみましょうか。犯罪にならないように、本当の金魚にしておきます。
まるで二階堂ふみに当て書されたかのような赤子ぶりがエロ可愛い。
セクシーともグラビア系とも違う肢体を堂々と晒して踊り跳ねるの
にしてやられたのは室生犀星だけではあるまい。金魚にピッタリだ。
その「あたい」にすっかり魅了されてしまった「おじさま」も「幽霊」も
彼女の妙演に喰われまくっている。唯一高良健吾の芥川が、ほんの
10分にも満たない出演シーンだというのに鮮烈なカッコ良さを遺す。
幻想的な文芸ファンタジーのコミカルなリズム感が蜜のように甘い。
(小悪魔的なエロさが魅力の二階堂。ちなみにあたいは「琉金」なのよ)