戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)|MOVIE WALKER PRESS
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戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ)

2015年5月23日公開,129分
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海を埋め立てて新たなアメリカ軍基地が建設されようとしている沖縄・辺野古の激しい対立、地域の人々の思いを映し出すドキュメンタリー。厳しい闘争の最中でも絶えることのない歌とユーモアを交え、いくさに翻弄され続けた70年に終止符を打ちたいという沖縄の切なる願いを問う。監督は「標的の村」の三上智恵。ナレーションを沖縄出身のシンガーソングライター、Coccoが担当する。2015年5月23日よりポレポレ東中野にて先行上映。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

沖縄県名護市辺野古の海を埋め立てて最新のアメリカ軍基地が建設されようとしている。巨大な軍港を備え、オスプレイ100機が配備されるそれは、もはや普天間基地の代替施設などではない……。2014年8月14日、大浦湾を防衛局と海上保安庁の大船団が包囲。日本政府は機関砲を装備した大型巡視船を投入して、建設に抗議する4隻の船と20艇のカヌー隊を制圧した。一方、陸上でもなんとか工事を止めようと市民が座り込みを続ける。基地を建設するのは防衛局だが、市民の前に立ちはだかるのは沖縄県警機動隊と民間警備会社。国策に引き裂かれ、県民同士がぶつかり合う中、沖縄戦を生き延びた85歳のおばあが「私を轢き殺してから行きなさい」と工事車両の前に身を投げ出す。彼女にとって沖縄はずっといくさの島、それを押し付けるのは日本政府だった。2014年11月の県知事選は保革を越えた島ぐるみ闘争に発展し、新基地建設反対の姿勢を示す翁長武志氏が圧勝、続く衆院選でも民意を叩きつけた。しかし国策は止まらず、海上の抗議活動を屈強な海猿たちが排除、日々緊張を増す現場では負傷者や逮捕者が出る。今、沖縄は再び戦場になった……。

作品データ

製作年
2015年
製作国
日本
配給
東風
上映時間
129分

[c]DOCUMENTARY JAPAN/東風/三上智恵 [c]キネマ旬報社

映画レビュー

4.7
  • えこう

    4
    2015/10/20

    標的の村の三上監督の最新作です
    辺野古?基地問題?何それ?そんな程度の知識しかな
    かったわけですが
    、近隣の丹波の森公苑ホールにて上映会が
    開催されることを聞き、鑑賞する機会に恵まれました。

    1945年唯一の地上戦となった沖縄で辺野古の海が埋め立てら
    れてアメリカ軍基地が作られようとしています。

    それを体を張って猛反対を続ける住民との論争の様子を
    スクリーンはただただ映し出していきます。

    ドキュメンタリータッチに描かれるため、役者がいるわけで
    もありませんが、沖縄の海を守りたい!そんな一心で
    機動隊に詰め寄る姿であったり、
    トラックの車体の下に潜り込んで寝転んだり、道路の
    中央分離帯に並んで座ったり、そんなシーンが描きだされる
    わけです。

    基地建設反対!を公約に掲げる翁長知事が当選しても、
    衆議員選挙でも民意を押す候補者が当選をしても
    力づくで建設を強行しようとする国・・・

    いま辺野古に起きていることのみカメラの焦点を捉えた
    のがこの映画です。

    朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、アフガニスタン
    攻撃など、沖縄はずっと米国の別の国への戦場の出発拠点だったと
    いう事実。

    安全保障の名のもとに基地建設は続けられます。
    闘う人たちの顔、表情、言葉が多数出てきます。
    みんな日焼けして、しわが深く刻まれていて、
    それでも笑顔は絶やさない。

    一方、顔も表情も言葉も無のような沖縄県警や
    警備会社の男たちも多数出てきます。
    同じ沖縄で暮らしながら対立に立たされ、無表情で
    無言で職務命令に従うしかない彼らの立ち振る舞いは
    悲しすぎます。

    沖縄を戦場から変えることに沖縄の人たちは
    いつも必死です。
    三上監督はこの映画を私たちに突きつけ叩きつけました。

    辺野古の海が埋め立てられてからではもう遅い。
    沖縄の戦後70年の闘いに終止符を打たなければという
    強い想いが見る者の心を動かします。

    この映画の登場人物たちの迫力はどこからきているの
    でしょうか。

    どんなに相手が大きくても、どんなに暴力を振るわれても
    粘り腰で当たろうとする。たとえすぐには勝てなくても
    待っているだけでは平和は訪れないということを
    教えてくれます。

    今沖縄で起きていることがあからさまに描かれています。描
    かれていくのは激しい対立だけではありません、
    基地と折り合って生きざるを得なかった人々のそんな思い。

    そして戦に翻弄され続けた70年に終止符を打ちたいという
    沖縄の切なる願いを今、見る者に問いかけてきます。

    なぜ、そこまでして国は基地を建設しなければ
    ならないのか???  疑問を持ちました。

    この映画をきっかけに辺野古のみならず沖縄に興味を
    持ってくれる人が増えるとよいなあと思いました。

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  • ひゃん

    5
    2015/9/8

    前作「標的の村」に続いて沖縄の新基地建設問題を描いている。
    圧倒的に反対住民寄りの主観になるが、誰もが自分の居住地が
    米軍基地になんてことになれば、大反対するのは当たり前だ。
    決して対岸の出来事ではないのに知らぬ存ぜぬではおかしいと
    確かにそう思う。どんなに反対しても建設は中止にはならない、
    本土に住む私達に少しでも沖縄の現状を知ってもらおうという
    真摯な思いが伝わる。と同時に今騒がれている安保問題を含め、
    もう二度と日本に戦争を持ち込んではいけないという戦争体験
    談やタイトルに顕わされる「戦場ぬ止み」の意味を痛切に感じる。
    ともすればこういったドキュメンタリーは当事者の活動のみを
    追い続けストーリー性を欠くものだが、今作の面白いところは
    しっかりドラマになっているところである。構成や脚本(あれば
    の話)に則らない、自然な対話なり行動なり怒りなり嘆きなりが
    日時を追うごとにドラマ化してくるのである。その歴史を学び
    ながら私達観客も喜怒哀楽を発している。時にユーモアあり、
    喜びあり、反省あり、対立する同士で分かち合う言葉まである。
    日々のニュースで「あぁ沖縄は大変だなぁ」と思う程度の人々に
    今こういう事が起きているんですよ、と必死で訴えかけてくる
    エネルギーがこの作品にはあるのだ。だから観ていて飽きない。
    反対運動に携わる人々の筆頭に1人のおばあを取り上げている。
    彼女の体験と、なぜ自分がこの抵抗を続けるのかを聞くことが
    今の日本に最も必要であり、為るようにしか為らないと諦めて
    長いものに巻かれた安心感は、決して安全とは違うことを悟る。

    (歴史は物語る。戦争体験はこれからも語り継がれていかないと)

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  • kiyo

    5
    2015/7/23

    無関心でいることは、沖縄の人たちに負担を押し付けていることだと思った。
    たくさんの人に見て欲しい映画です。
    商業ベースのつまらん映画より、絶対この映画見るべき!

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