雪の轍(わだち)|MOVIE WALKER PRESS
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雪の轍(わだち)

2015年6月27日公開,196分
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世界遺産カッパドキアに佇むホテルを舞台に、オーナー夫婦を中心とした人間模様を通じて、人間の心の暗部を見つめたドラマ。出演は「ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋」のハルク・ビルギネル。第67回(2014年)カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作。監督は「昔々、アナトリアで」のヌリ・ビルゲ・ジェイラン。

予告編・関連動画

雪の轍(わだち)

予告編

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

トルコのカッパドキアに佇むホテル・オセロ。イスタンブールで舞台俳優として活躍したアイドゥン(ハルク・ビルギネル)は、資産家だった父の死をきっかけに引退し、若く美しい妻ニハル(メリサ・ソゼン)と妹ネジラ(デメット・アクバァ)と共にホテルのオーナーとして暮らしていた。ホテルの他にも店舗や家を持ち、膨大な資産の管理は弁護士や使用人に任せる、人も羨むような裕福な生活。そんなある日、彼が運転していた車に道端から石が投げ込まれる。犯人の少年は、アイドゥンに家賃が払えず、家具を差し押さえられたイスマイル(ネジャット・イシレル)の息子だった。不遜な態度でアイドゥンに恨み言をぶつけるイスマイル。イスラム教の聖職者であるイスマイルの弟ハムディ(セルハット・クルッチ)がとりなしたものの、両者は一触即発の状態に。翌日からハムディは、許しを請うため、時には1人で、時には甥を連れてアイドゥンの元を訪れるが、両者の想いはすれ違うばかり。その一方で、地元の新聞に連載しているエッセイが好評なアイドゥンは、自らの経験を活かした本の執筆を目指していた。だが、離婚して出戻ったネジラは、そんな彼の才能を批判する。やがて冬の訪れとともに宿泊客が去ると、まるで時が止まったかのようなホテルで溝を深めてゆくアイドゥンとニハル。自分では働かず、裕福な夫の資産をアテにした慈善活動を生き甲斐にするニハルは、アイドゥンからの協力の申し出を頑なに拒否。やがて、妻を残してイスタンブールに向かうことを決意するアイドゥン。その行く手を、激しい雪が阻む。夫が去った後、イスマイル一家の元へ向かうニハル。困窮する彼らへの援助を申し出るが、イスマイルはそれを拒絶。一方、大雪で足止めを食らったアイドゥンは、旧友の農場を訪れる。友人たちとしたたかに酒を飲み、議論を交わしながら一晩を過ごした彼は、再び雪の道を辿り、妻の元へ戻ることを決意するのだった。

作品データ

原題
KIS UYKUSU
製作年
2014年
製作国
トルコ フランス ドイツ
配給
ビターズ・エンド
上映時間
196分

[c]2014 Zeyno Film Memento Films Production Bredok Film Production Arte France Cinema NBC Film [c]キネマ旬報社

映画レビュー

3.3
  • でーいー

    5
    2015/12/13

    人間観察の深い深い神髄をのぞくような快感と苦みに酔いしれる3時間16分だった。
    人間の不自由さをここまでエグく切り取った忍耐強さに恐れ入った!

    個人的には妹の言葉も、妻の言葉も、自分に言われてるかのようにグサグサ突き刺さる…
    (主人公のような社会的貢献や立派な意見、立場など持ち合わせていない身だが)
    あれらの掛け合いには、昔パートナーとケンカしまくってたときの個人的な嫌〜な感じを思い起こされ、いたたまれなくなった笑

    冒頭は風光明媚にみえたホテルが、呪われし牢獄のようにみえる見事なラスト

    スターウォーズ前に観れて良かった!
    パンフも衝動買いしちまった

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  • どすん

    3
    2015/9/7

    行っている単館系映画館の館長
    今月のオススメ
    がついていたんで見てきました。

    第67回
    2014年度 
    カンヌ映画祭のパルムドール(最高賞)です。

    初めてのトルコ映画でした。
    舞台はカッパドキアです。

    この場所って紀元前の居住区なんですね。
    ヒッタイト人とか懐かしいww

    よく、こんな場所で撮影できるんだな~って感心しながら見てました。
    でもよく考えるとスペインとかローマでは有名建築物に普通に人が住んでますからね・・・

    映画の時間は3時間16分と久しぶりの体力が必要な作品。

    カンヌ+館主おすすめでけっこうアートな作品を予想。
    見事的中しました。

    ナレーション、音楽はなし、撮影も基本的に自然光のみ。
    人物の表し方も、会話や振る舞いだけで感じていく映画です。

    カッパドキアにあるホテルオセロのオーナーであるアイドゥンはイスタンブールで俳優であったが、父親の残したこの資産を継ぐために若い妻ニバルとともにこちらに戻ってきた。
    妹で離婚して戻ってきたネイラとともに暮らしていた。
    彼の資産は地元では資産家であったが、管理は弁護士や使用人ヒダーエットに任せていた。
    ある日、ヒダーエットとともに車を走らせていると、小学生から投石を受ける。
    それは、アイドゥンのもつ家を借りているイスマイルの息子であった。
    イスマイルは家賃を払えず、家具やTVを家賃として持っていかれたばっかりであった。
    イスマイルは最近刑務所から出てきたばかりで職に就きたくても就けない状況であった。

    ヒダーエットはそのことを言及しにイスマイルの家に詰め寄るが、両者の意見が合わず、イスラムの聖職者で弟のハムティがなんとかその間を取り持つ。

    アイドゥンはそんな状況など知らずただただ驚く。
    翌日以降、ハムティが彼のところを直接訪れ家賃を待ってくれるように、今回の投石の詫びを入れに来る。その行動をみて、新聞のコラムを書いているアイドゥンは違和感を持つ。
    聖職者である彼が、人の規範となるような生活をしていなくてもいいのか・・・

    そのようなコラムを書くことをネイラは批判する。
    何も言わないがニバルも上から目線な彼の行動を嫌っていた。

    逆にこの資産の上で慈善活動をすることで自分の生きがいを感じているニバルにもアイドゥンは逆に嫌悪感を持っていた。ある日夫に内緒で行った慈善活動のパーティで彼の申し出を断る。

    2人の間の溝も広まりそれぞれがある決意をする。

    こんな感じの物語です。
    カンヌで賞を獲るような映画を見たことがある人はお分かりかと思いますが
    この雰囲気が賞を獲得した要因です。
    台詞を言う背景にある風景、自然の音などなど・・・

    感情を口に出さずともなんとなくわかるそんな映画です。

    けど、体力がないときにはきついですね・・・
    単調に感じてしまうと睡魔に巻けます。

    あとおもしろかったのは、相方と見たんですが
    どちらも観終わった後に自分の生活を振り返って反省するってことに(笑)

    まぁ、たまにはこんな感じの映画もいいでしょう~

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  • ごっとん

    3
    2015/7/13

    主人公とは何故か考え方や態度に近さを感じてしまいました。妹や年の離れた奥さん、問題のある近所、友達、みんなとのやり取りを見ていて、何だか自分を見ている様で少し落ち込みました。

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