セッションのレビュー・感想・ネタバレ・評価|MOVIE WALKER PRESS
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セッションのレビュー・感想・ネタバレ・評価

2015年4月17日公開,106分

ユーザーレビュー

4.2
  • お水汲み当番

    5
    2020/7/19

    超絶なシゴキ主義によって、一人の芸術家を誕生させるストーリーです。

    ジャズの世界において、あるいは他の音楽において、このような激しい鍛練の場があったのだとは知りませんでしたが、「本物の」芸術家を目指すなら、あるいはスポーツでも何でも、天下第一を志すモチベーションの高い人間に対して超シゴキ主義で臨むことは許されうるのだと主張する、説得力の高い映画でした。

    もちろん、超シゴキ主義では、本物の精鋭はごくわずかしか誕生させることができません。
    その反対側には死屍累々の敗北者の山が生まれます。
    だから、通常の民主主義の世界では決して認められないのだな、と哲学したのでした。

    現代の教育の主流=褒めて育てる方法とは、「一定程度、質が高く、粒揃いの人材を大量に生産するためのノウハウ」なのです。
    だから、その対極にある、本物の精鋭を育てるやり方として提示された手法について、自分の中ですら賛否両論ですが、これもアリかなと考えさせられました。

    さて映画ですが、俳優が演奏するジャズの質が高いのなんの。驚きました。
    この高い品質を得るために、どれだけの練習、どれほどの汗と血を流したのだろうと思いながら聞き入りました。

    本物の映画を作るために本物の鍛練を経た(としか思えない)映画。

    ひとつの狂気でありますね。

    ※告知※ 今後、私のレビューは「映画コム」のほうに順次移行し、ムービーウォーカーに書いていたものは、移行終了後に削除することにしております。ご了承ください。

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  • Movie Walkerユーザー

    3
    2019/9/13

    ジャスでなくても体育会系なら通用する内容かもしれない。
    何よりアメリカらしいです。和解したようにみえて裏切ったり…。でも、ラストシーンには鳥肌が立ちました。

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  • みるみる

    4
    2019/9/2

    皆同じ夢を持ってそこに居るのに残れるのは何かに選ばれた人だけ。アンドリューはフレッチャーに選ばれた。好きな事を仕事に出来るって最高の幸せだけどそれだけに悔しさや悲しさや虚しさを誰よりも背負うのかな。それは皆同じだね。
    単純なサクセスストーリーとは違って、彼は神童では無いし彼女と別れたり事故にあったり退学したりと底辺まで落ちてからのラスト9分19秒は迫力ありました。実際にマイルズ・テラーが演奏してるそうで出血も本物とか。一本の映画の為にあそこまでやるなんて凄い。沸々と溜まっていた物を吐き出すようなドラムソロはジャズを知らなくたって引き込まれます。J・K・シモンズも怖いけど素敵。見終わって満足感を感じられる作品でした。

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    ネタバレあり
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  • Esme

    4
    2019/1/20

    平凡な音大生が、鬼教師によって変貌していきます。他人から見ると、体罰・パワハラも受ける本人次第で、愛情や指導にもなる。お互いに共通の認識や目標があれば、苦にならない。これは音楽や運動で厳しい指導を受けた人ならわかる感覚だと思います。この教師は極限に違いですが…。大学を中退し、たまたま再開した主人公をジャズバンドの出演に誘い気をよくさせたと思ったら奈落の底に突き落とす鬼教師。悪意なのか、それとも開眼への愛情なのか、後半もヒヤッとさせられます。久しぶりのサスペンスだったため刺激が強かったですが、何の世界でも人は強い欲求や絶え間ない努力て進歩してきたことを思い出させてくれました。

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    ネタバレあり
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  • earlygirl

    4
    2016/5/5

    うん、なんか面白かった。

    ストーリーは全く違うけど、斬新なシナリオはショーシャンクなんかを彷彿させました。

    キーワードでまとめるなら
    狂気、陰湿、精神、嫉妬、屈折、野心、復讐 といったようなところだろうか…

    素晴らしい演技力や演出で、映像にはしっかりと緊張感が感じられ、非常に質の高い作品になっていたかと思います。

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  • たっかん

    1
    2015/11/29

    途中、「無能な奴はロックをやれ」の文字に激怒させられた不愉快極まりない最低の作品。
    これ「ジャズは高尚なんだ」というスノビズムのあらわれであり、ますますジャズ嫌いになったし、時間の無駄であった。

    自分が今までコンサートで観た中で、大好きなドラマーは、コージー・パウエル(レインボーの東京体育館・日本武道館で複数回体験+マイケル・シェンカー・グループの武道館)でのドラムソロは最高だったし、樋口宗孝(ラウドネスのライヴは1982年からずっと観ている)のドラムソロも最高であった。
    生では観ることが出来なかったが、ジョン・ボーナム(レッド・ツェッペリン)のドラムソロも大好きであり、ブートレッグもたくさん聴いた。

    そうしたロックを否定するこの作品、大嫌いである。

    また、迫力を出しているかに見える坊主頭の教員も、スタンリー・キューブリック監督『フルメタル・ジャケット』の教官に比べたら甘いものであり、中途半端であった。

    観た記憶を消したくなる作品だった。最低だ。

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  • ツチノコ太郎

    5
    2015/10/29

    ブラボー! ブラブラボー!!
    この映画を観終わった後、私はそう叫んで、その場に立ちすくんだ。

    " イキ過ぎた スポ根ドラマ(ー) "

    この映画は、そう形容せざるをえない。 素晴らしい作品だ。

    ※ ここから少し内容載せます

    あらすじは、
    音楽養成所に入所した青年がイエッサー!系の鬼教官と出会い、ドラムを通し成長しながら一皮も二皮もムケてイク姿を描いています。 ( これで伝わるかな?)

    いや~凄かったですね 最後の最後でトップギアに入りました。
    ツタヤでワンコーナー全部この作品で推してるだけありましたよ♪
    途中ビックリドッキリメカ、発進するので、心臓が弱い方注意です!

    ニコル役のメリッサ・ブノワさん、登場して一発目の笑顔でいきなしキラっと光るものがありました。
    最後、、彼女になんだかの形で登場して欲しかったな・・・

    爽快な Whiplash、有難うございます!!

    あーっ  映画館で見たかったなー

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  • そらいろ

    4
    2015/10/29

    とにかくJ.K.シモンズの鬼気迫る演技が素晴らしい。ショート・フィルムもこの作品も。指揮も上手いなーと思ったら、彼、大学で音楽を学びしかも作曲専攻じゃないですか。なるほどね。その昔、作曲家は指揮者だったもんね。

    モデルは悪魔の楽匠とも言われたヴィルヘルム・フルトヴェングラー?

    子どもの頃ピアノの先生が音楽家たちの伝説となっているいろんな逸話を話してくれた。開園時間が17時なら17時、秒針ピッタリに緞帳(どんちょう:舞台の幕のこと)が上がったとか。オーケストラの全ての楽器が鳴っている中でも誰のどの楽器の音か、ミスタッチや音のずれを聴き分けたエピソードとか。
    私は声楽をやっていたわけではないが児童合唱をやっていたので、小学校中学年から高校2年生で辞めるまで、喉の調子を整える為、大好きなチョコレートを一切食べなかった(アイスは無理!)。なので、辞めてから25歳くらいまでチョコレートの消費がエライことになった。V.I.Pチョコという分厚くて濃厚なチョコを2枚ほど常に持ち歩き、「チョコレートからヘロインまで」という本を読んでこれは依存か?と悩んだり。大真面目な青春時代だわー。

    さて。音楽に全く無関係な仕事をしているが、人生においてフレッチャーのような人にお会いしたことがある。
    イギリスで大学院時代の指導教官。とても鋭利なナイフのような人で、当然のごとく眼光も鋭く禿げていて、フレッチャーにとてもよく似ている。どうでもいいが未練ハゲがあったのでどっちかというとフルトヴェングラーのほうに似ている。その人が0.03ミリグラムと言ったら、0.029ミリでもないし、0.031ミリでもない。0.03ミリきっかり、という鷹の眼を持った人。もともとは薬学部出身だそうで合点がいった。たぶん毒物しかも猛毒が専門だろうと。同僚にも学生にも恐れられていた。私は凡人だが、その学部初の日本人学生ということで、可愛がってもらった。今でも彼の姿を思い浮かべるだけで背筋が伸びる。
    フレッチャーのように怒鳴ったりはしない。口汚く罵ったりもしない。ブルーグレーの鋭いまなざしでギロリと見渡し確かめるように話す。怖い。授業以外での学生からの質問はほとんど知らぬ存ぜぬで通し、文献や資料を数点挙げ、読んで考えてみなさいという。「reasonable」これが彼の褒め言葉だ。ほめ言葉であるその証拠にニヤリと笑う。

    恩師の姿がフレッチャーにぴたりと重なった。

    自分語りだらけレビューになったが、映画とショートフィルム、どちらも良いけど、映画の方が、音楽の質が極めて高い。しまりが良いというのか。記憶に残る映画という意味で、☆4つ。

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  • どすん

    4
    2015/6/27

    アカデミー作品賞で一番マイナーだった映画。
    出てるキャスト、前評判ともに一番無名ながらサンダンスのグランプリ。

    サンダンス映画で賞獲った作品って好きなんです。
    新しい作風なのが多くて。

    1993年には
    エル・マリアッチ。デスペラードの基です。
    1996年はこの森で天使はバスを降りた
    2000年はガールズファイト。
    っと好きな映画が多いです。


    監督はデイミアン・チャゼル って監督。

    上演男優賞を筆頭に3部門受賞作品。

    このフレッチャーって先生やばいです!!
    J・K・シモンズ の演技で受賞・・・納得です。

    シェイファー音楽院に入学したニーマン。
    彼はこの學校で一番のバンド、フレッチャー率いるスタジオ・バンドに属したいと考えていた。
    そこで、練習するニーマンの前にフレッチャーが。
    しかし、彼は愛想をつかしてすぐにいなくなってしまう。

    しかし数日後、属するバンドに顔を出し、二番手ドラマーだったニーマンを引き抜いていく。

    フレッチャーのバンドの練習・・・
    彼はトロンボーン奏者が音のずれを責められ、それをわからなかったという理由でクビにしてしまう。
    そんな緊張感のある中バンドの練習は進んでいく。

    ニーマンは友達を作らず、離れて暮らす父と映画館に行くだけの楽しみだった。
    その映画館の売店の女の子、ニコルをフレッチャーに引き抜かれた勢いでデートに誘う。
    彼は自分が何にでもできるっと思い始めていた。

    ある日コンテスト日。ドラム主奏者の楽譜がコンテスト中にニーマンに預けて紛失する。
    フレッチャーは彼を激怒し、楽譜なしで出場をしろ!と怒る。
    彼は暗譜しておらず・・・困り果てた状態に。

    そこで、ニーマンは暗譜していることを伝えコンテストに。
    そにコンテストで優勝し、彼の夢に近づいていく。

    このフレッチャーとニーマンの掛け合いで物語は進んでいきます。
    ニコルとか、父親とか出てきますがあんまり関係なく。

    そこが勢いのある映画のいいとこですね。
    あの最後のカーネギーホールにめがけて進んでいく。。

    それぞれが感じる挫折と恨み。
    けど、その恨みの向こう側にお互いが共有し、
    尊敬できるものがある。

    映画史に残るんでしょうね~

    あのラストのシーン
    前のめりでした。

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    ネタバレあり
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  • でーいー

    4
    2015/6/14

    血染めボールならぬ、血染めドラムスティック。
    日本人が好みそうな展開だけに、ただいま絶賛ロングラン中!

    野心を持つこと(一方で無欲なこと)や、過酷な厳しい訓練(一方で情動的には優しい訓練)は、芸術に対するアプローチの一つの在り方でしかない。

    どれが真の芸術家を生み出すか、絶対的な定理などあるわけもない。
    しかし、いずれも葛藤と人間性(道徳や理性)を超えられなければ達成できないのが芸術なのだろう。

    本作は、完全に鬼畜の所業で技術を追求させるタイプ。笑
    恐ろしいのは、最後まで見入ってしまうと、こっちのやり方こそ芸術を生み出す姿だ!と感じてしまう説得力だろう。

    鬼のフレッチャーは、悪役としてしばらく映画史に残るキャラクターだろう。
    それでも、彼の機能は、何物にも代え難い芸術の完成までに物語を運ぶマクガフィンにすら過ぎ無いように見える。

    ところどころ、おかしな出来事や展開もあるが、テンションで押し切ったチャゼル監督にあっぱれ!
    (菊池成孔さんの評価もよく分かるけど)

    映画館で初めて拍手喝采(小さいながらも)が起きたのにも感動しました。

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