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投稿レビュー(33件)イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密は星4つ

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The Imitation Game と何故この作品は名付けられたのか (投稿日:4/20)

まず、この点ははっきりさせる必要がある。A.Turingがエニグマ(Enigma)を解読・或いは破ったとするのは誇張であると。既に、1932年の段階で、ポーランドの暗号解読部がギリシャ語で「謎」という意味のEnigma暗号の原理を破っており、その土台の上にA.Turing達の仕事が成り立っていたということである。

ただ、A.Turing達の仕事の画期性は、まずは「総当り攻撃」でエニグマをマシンを使って解読しようと試みたことである。このマシンのことをA.Turingは、映画では、自分の子供時代の友人「クリストファー」と名づけたとあるが、実際は「Bombe(ドイツ語では「爆弾」の意)」と名付けたようで、それは、ポーランド暗号解読部が製作したマシン「Bomba」の命名から来ている。

尚、このBombeマシンは、エニグマ機の中でも難度が高かったドイツ海軍のUボート用のエニグマM4の解読に当てられ、一日分の暗号解読が時間内に出来るように一度に200台以上投入されたそうである。

1938年秋から1939年の始めにかけて、ドイツ側はエニグマの取り扱い方法を変え、また、エニグマ機の要になるローターを3つから5つに増やしたことにより、どのローターを選ぶかの最初期設定の可能性だけでも、それが6から60に引き上げられ、これでポーランド暗号解読部がお手上げとなる。そこでポーランド側は、イギリスとフランスの諜報部に話を持ちかけて、第二次世界大戦勃発の直前にポーランド暗号解読部の成果がイギリス側にも知られることとなったのである。

さて、題名の「The Imitation Game」のImitation(真似る)とは、本作のストーリーとどう関係するのであろうか。映画内ではその謎解きがなされていないように思うが、諸君はどう思われるだろうか。そこで、A.Turingのことを色々読んでいてある箇所に突き当たった。正にThe Imitation Gameと呼ばれる箇所である。このゲームには、まずA,B,Cの三人が登場する。Cは、AとBと直接ではなく、別個にテキストのやり取りをする。Bは女性、Aは男性で、BはCと普通にやり取りをするが、AはCと、女性のふりをして、つまり女性に「真似て」やり取りをし、CはAをどう判定するか、というものである。このAを更にマシンに入れ替えて同じゲームをした場合、それは、同時にまた、いわゆるTuring-Testとなり、この人間のAとマシンのAと、果たしてCはその区別ができるか、という人間の知性と人工知性の区別の問題にもなりえるのである。

ところで、この「真似る」というゲームをこの映画のストーリーと掛け合わせると、それは、A.Turingが自分を「普通の」人間、更に言えば、普通の「男」に真似たという、この映画のストーリーのもう一本の筋書きが出てくるのではないだろうか。»ガイドライン違反報告

投稿:やまひで

評価:4
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歴史的事実と彼の存在を後世に残すための大切な1本 (投稿日:2016/2/18)


彼の背負った幾重にも重なった「秘密の苦悩」
これは計り知れない…
シンプルに言えば
恋も功績も知識も失った
戦争の裏の英雄の実話

作品中に出てくる数々の「苦悩」は
あまりにも今の私たちには非現実的過ぎる
でも、
これが現実。

客観的にしか見れないけれど
彼の存在を記すものとして
この作品はとても重要だと思う1本
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投稿:S

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人物像と歴史の事実! (投稿日:2015/5/10)

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「イミテーション・ゲーム」

     
 面白かった! 何よりもまず「こんなことが本当にあったのか」ということに仰天してしまった。第二次大戦中に実在した変わり者の天才数学者がナチスドイツの「エノグマ」と呼ばれる解読不可能と言われた暗号を解読するマシン(コンピューター)を作った物語。
     
 コレは今までの世界史が変わってしまうくらい重大な事実ですよねぇ。例えれば日本が真珠湾を攻撃することをアメリカは事前に知っていた……ってのと同じくらい、イギリスでドイツの暗号を解読してたってことは、第二次世界大戦の流れを変えていたってことですからねぇ。
     
 コレが国家機密として戦後50年も秘密にされていたということには全く驚いてしまう。ある意味恐さも感じてしまった。
     
 でもこの映画が本当に素晴らしいのは、隠された歴史という実録の面白さと同時に、その事実に至らしめた主人公の人間性を余すことなく描いているところだ。
     
 主人公が尋常でない執念で作り上げていく解読機がどんな構造になってるのか等は分からないけれど、彼が暗号を解読するまでの苦悩と、その後の展開が、登場人物たちと同じ気持ちになって心を動かされる様に脚本が出来ている。
     
 見ながら思ったことは、映画ってのは、人間の内面というよりは、外見や行動を追うことで人物の内面を想像させるものなんだなぁと、今更なんだけど、改めて思いました。
     
 今年のアカデミー賞にノミネートされていながら持っていかれた「バードマン」よりこっちの方がず~っと大衆にアピールする良作だと思うのだけれど、投票権を持っている業界の人たちは「バードマン」みたいな内幕モノの方が好きなんですかね。それとも主人公が同性愛者であるという事実も影響してるのかな。
     
 歴史の事実を知る驚きと共に、偉業を成し遂げたアラン・チューリングという人間の姿に迫ると~っても面白いエンターテイメントになっていました。

「思いも寄らない人物が思いも寄らない偉業を成し遂げることがある」というキーワードが本当に胸に沁みてくる。


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投稿:トチロー

評価:4
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国家の利益とはなにか (投稿日:2015/5/3)

エニグマを解読した天才について、その没後何十年も経ってから、功績を顕彰するという映画です。
解読のために必要だったのは、ドイツ側が毎回同じように使った、あるキーワードだったという点など、刮目させられました。

コンピューターのなかった時代に、はじめてその原型を作った人間の話でもありますが、その話を長いあいだ、「国家の利益という理由」で封印してきたことに対する英国政府の謝罪の映画なのかも知れません。

ハリウッドもそうですが、政府のために功績を挙げながら、その「政府自身のため」に黙殺されてきた功労者を、後世になって顕彰する映画がありますよね。
(日本映画では、ほとんど見かけたことがないのだけど)

こういうものを作らせる政府の、わずかに残っている良心と虚しさについて、深く考えさせられました。

そもそも国家の利益とはなんなのだろうかと考えさせる、深い話です。»ガイドライン違反報告

投稿:お水汲み当番

評価:5
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鮮烈。与えられ、奪われた世界 (投稿日:2015/4/17)

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特に終盤のクリストファー少年の訃報を知ったときの。真実を受け入れがたく感情を拒んだ中で、処理しきれず漏れ出す心根。
あの頑なさが沁みてはじめて、主人公の孤独な精神を痛切に感じた。閉ざされた心には最初から大いなる空洞があった。
ただ数学的論理的な思想そのものを解いている時間だけなら彼は何時までも幸せなままの人であっただろう。
しかし彼の性質ごと受けいれてくれる女性との出会いと彼女を守る為の拒絶も。戦争の中で彼が担わなければならなくなった選別する使命も。
彼の人間らしさが芽生えたはじから、それを奪い去っていくような・・・彼が与えられ、失った感情と感傷は深く。
結果的に彼は、より閉じた世界に帰らざるをえなかった。その悲哀を、時代と場面を交錯させながら語った映画だと思った。
ラスト間際の、明かりを落とした部屋に弱った主人公が消えていく姿が闇に呑まれていくように見えた。
それと対比するように、謎解きの仲間と迎えた最後の火が彼の心の中でフラッシュバックしていく。
美しく悲しい世界。与えられて、奪われた世界。そして鍛えていた肉体すら、薬によって失われた。

ここからは映画と切り離した話。史実とは異なる点があることは、多々。
キーラ嬢演じる女性が、天才数学者で実際はチーム参加を上から薦められた人選だったり。
また戦時中の戦いの取捨選択の重要度を暗号解読者がそのまま背負わされることは考えにくかったり。
キーラ嬢演じる女性との離別理由についても、脚色されていると。
事前知識はなしで見たものの、素晴らしい脚色もふくめた作品として見たので満足。
どの人物も非常に魅力的で、巧みな表現力を持った俳優陣で見ごたえはあった。
特に子役の方の演技力と。紅一点のキーラ嬢の美しく知性的でありながら女性としての非業を背負った存在が、アクセントになっていたと思う。
もちろん、主演のカンバーバッチ氏の天才的な頭脳と脆さを兼ね備えた危うい均衡を渡る精神の表現も素晴らしかった。
最も好きな映画のひとつになったが、繰り返しみるよりたった一度鮮烈に記憶に焼き付けたい、そんな物語。
テレビでいつか見るとなると、CMが必ず入って興がそがれるので。レンタルか映画館を強くお勧めする。
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投稿:洛陽

評価:5
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驚きの真実 (投稿日:2015/4/16)

戦争の裏側でこんなドラマがあったなんて…本当に驚きです。
所々に実際の当時のものと思われる白黒の映像が使われていたり、緊迫感のあるつくりで最後まで観入りました。
アラン・チューリングという人物の生き様に心を打たれ、涙が出ました。

ひとつの忘れてはいけない歴史的事実として、こうして映画になって知ることができてよかったです。»ガイドライン違反報告

投稿:Sibyl

評価:5
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決して過去の人の伝記ではなく、現代と繋がっている話 (投稿日:2015/4/15)

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チューリングテストという単語は知っていて、計算機の元を作った…という前知識のみで劇場に向かいましたが、観てその人生に胸を打たれました。
これは戦時下の数学者の静かな戦いの物語であり、また現代のコンピューターの発祥にまつわる物語ですが、それ以上に、同性愛の迫害について深く切り込んだ物語。
私自身が同性愛者であるため、否が応でも境遇を重ねてしまい、終盤のいくつかのシーンや締めくくり方は号泣でした。

昨今、渋谷区でパートナーシップを認める動きがあり、日本でも同性婚について議論される機会が大きく増えています。
そんな中でこのような作品がやってきた、このタイムリーさにただならぬものを感じます。
今、この問題に関わりのある、また思う所のある人全てに、観て頂きたい作品です。

多くの人の命を救いながら、その活躍は機密として封じられ、同性愛行為のかどで有罪判決を受け、辱めを受けながら自殺した天才。
コンピューターは今や人類にとって無くてはならない存在になっていますが、もし彼が、迫害を受けることなく現在も存命であったら(2012年で100歳ということです)世の中はどう変わっていたかと思うと、深い悲しみ、運命の残酷さを感じます。
他人と違う性質を持って生まれ、生きていく人に対して、隣人は、社会は、そして当事者はどうあるべきか、多くの人にこの作品を観て考えてもらいたいと思いました。

エニグマ解読後、解読したということをドイツ側に悟られないようにどうするべきかという壁にぶつかりますが、そこでの判断は賛否が分かれるのかもしれません。
冷酷な判断をせざるを得ない局面だったのでしょうが、個人的にはこの場面のチューリングはちょっと冷たすぎるのでは、とも感じました。
また、有名なチューリングテストの仕組みを、刑事とチューリングの対話の中に組み込んできた脚本が鮮やかで思わずため息が漏れました。このシーンのチューリングの顔の陰影が儚く、美麗で印象に残ります。
こう言うと色々と怒られるかもしれませんが、チューリング役の方にベタなイケメンではないキャスティング(カンバーバッチさん、初めて知りました。眼が綺麗です)がされている点も、実際チューリングはアスペルガー症候群であったとされている説にマッチしていて良いと思いました。演技自体も、作中に明示はされませんがそれらしく演じられており、好感が持てます。
また、マシンに少年時代の恋人の名前を付けたというのは史実ではなく脚色だそうですが、終盤の演出も相まって大変泣かせる効果を生んでいると思います。涙が止まりませんでした。

セクシャルマイノリティや、コンピューターや数学、歴史に関わりのある方、のみならず、そうではない多くの人にも示唆に富んだ内容になっているかと思います。
決して、笑いながら楽しく見れるエンターテイメントではありませんが、とにかく、多くの人に観て頂きたい映画です。»ガイドライン違反報告

投稿:Apfel

評価:5
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ITオタクなら見逃せない (投稿日:2015/4/15)

戦争の冷酷さと数学オタクの物語ですが、エニグマ、IT、暗号に興味があるのであれば数ヶ所面白い台詞があります。
ノイマン型コンピュータのアイデアを現実化する過程の重要なトピックが最近までは軍事機密とされていた事実に恐怖を覚える。»ガイドライン違反報告

投稿:chucky

評価:5
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英国って、保守的だったんだ (投稿日:2015/4/6)

戦争中にヨーロッパでは、こんな状況だったのかと、あらためて知らなかったことの多さに驚きました。
ヨーロッパというと、戦時中のナチスによる暴挙が取りざたされますが、ナチスの手に落ちる前の欧州の様子が少し理解できました。そして、その陰で数学者が日夜奮闘し、迫害されながらも現代に続く技術を見出していたことに、驚きました。これが実話だということが、さらに感動となりました。»ガイドライン違反報告

投稿:ぶんぶん

評価:4
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多くの人に観てほしい (投稿日:2015/4/3)

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タイトルが、数学苦手人間にとっては難解そうで敬遠したくなるのですが、評判が良いので予備知識も持たずに観てみました。
久々に観終ったあと、ずっと映画の内容を反芻し考え込んでしまっています。

戦争中の国家レベルでは、想像もつかないいろいろなことが渦巻いているのだなあ、ということ。

どんな場面でも先頭を行く人は、他の理解が得られず孤独であること。

人の幸・不幸や人生そのものが、不条理であること。

主人公チューリングの人生に寄り添って観ると、ドラマチックで哀しい切ない筋書ですが、同じような苦悩を抱える人にはとても共感を与えてくれるでしょう。
他人とどう関わっていくか、目的を遂行するためには誰と話をすれば近道なのか、女性がチームの中でどうふるまえばよいのか、職場で生きるために応用できるヒントとなるエピソードもたくさん散りばめられています。

〝思ってもみない人物が思ってもみない偉業を成し遂げる”
〝普通なんてつまらない”
これらの言葉は、苦境に陥った時に、自分につぶやきたいものです。

史実に基づく戦時中の物語であり、もちろん暗号解読のためのミステリーでもあり、実はヒューマンドラマでもあり、様々な要素が濃密に詰まった見ごたえのある作品です。
どんな人にも何かが心に強く響く映画だと思います。
敬遠せず、多くの人に観てほしい。»ガイドライン違反報告

投稿:えり

評価:5
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