岸辺の旅|MOVIE WALKER PRESS
MENU

岸辺の旅

2015年10月1日公開,128分
  • 上映館を探す

第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で監督賞に輝いた、黒沢清による夫婦の愛を描くせつないラブストーリー。3年にも及ぶ失踪の後、突然帰宅した夫と共に、かつてお世話になった人々の元を訪れ、愛を深めていくヒロインの姿を描く。深津絵里と浅野忠信が初の夫婦役を演じる。原作は湯本香樹実の同名小説。

予告編・関連動画

予告編

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

夫の優介が失踪して3年。喪失感を経て、やっとピアノを人に教える仕事を再開した瑞希。ところがある日、突然、優介が帰宅する。「死んだ」と言う優介に誘われるままに瑞希は旅に出る。それは、彼が失踪してから帰宅するまでの3年間にお世話になった人々を訪ねていくというもので、旅を通して瑞希は夫の知らなかった一面も見る事に。

作品データ

映倫区分
G
製作年
2015年
製作国
日本 フランス
配給
ショウゲート
上映時間
128分

[c]2015「岸辺の旅」製作委員会/COMME DES CINEMAS [c]キネマ旬報社

映画レビュー

3.6
  • えこう

    4
    2015/12/11

    三田にて2週間限定の上映なされ、観ようか迷ったけれど、カンヌ国際映画祭、受賞監督作に引き寄せられる形で鑑賞。

    「俺、死んだよ」
    3年前に行方知らずになっていた男はある日
    突然妻の前に姿を現わしてそう口にする、
    冒頭のシーンで始まります。

    死人が戻ってくるというありえない設定ながら
    ホラー要素も含んで展開はおもしろいと思います。

    まるで散歩から戻ってきたような身軽さで帰ってくるのだからおもしろいです。

    そして瑞希は雄介に誘われるままに一緒に旅に出ます。
    生前中、夫が出会った人を巡り歩きます。

    時には島影さんのような、生きているのか
    死んでいるのか、わからないような相手も出てきます。

    クライマックス付近のベットシーンは見せ過ぎ
    のような気もしますが、
    私の好きなジャンルの作品ではなかったのは確か。

    でも、非日常を描くことで言えなかった別れに戻ってきたのかな
    と思えます。

    旅先を訪れながら夫婦の絆を宿していきます。
    でもいつかは別れが来るという、この夢が覚めませんように願います。

    亡霊だっていい、
    なかなか立ち直れない妻を見て、さようならを言いにきたのでしょう。

    ほんとに亡き人がふっと眼の前に現れたらどう思うのだ
    ろうか、この主人公のように平生を装えるのだろうか。

    夫が妻を見守る姿がすごく美しく描かれていましたし、

    カーテンを揺らすほどの風がびゅうびゅう吹いたり、
    頻繁に電燈が点ったり消えたり照明が変化させている場面も多く、不気味さもありました。

    妻役の深津さんの雰囲気が今作にしっかりマッチしていました。彼女を見ているだけでも背筋が凍りそうに。

    白玉団子を作るシーンがたびたび出てきます。

    ただただ一緒にいたいと願っていただけなのに、
    浮世離れした作品でしたが、
    あとからじわっとくるそんな作品なのかなあと思います。

    夫婦の絆を深めていく描かれ方は素晴らしかったです。

    柄本さんを始め、脇役陣も素晴らしく安心して観ていられました。

    妻に最後の別れを言いに来たのでしょうね。
    そんなストーリーの良さを評価して星4つ。

    夫は妻を見守り、妻は夫を見送る。
    死を越え夫婦の絆を真っ当に描いたこんなにも美しいラブストーリーがかってあっただろうか。

    劇中、死人が生前の生活を続けているというのに、
    ちょっと驚かされましたけどね。

    心の動きが丁寧に描かれていたと思います。

    行方不明だった夫の優介が幽霊になって帰って来たのを迎えた瑞希は「また突然にいなくなるのでは」
    という恐怖心も見る者にすごく伝わってきました。

    あるのは相手を永遠に失いたくないという気持ち。
    そういう意味でも知的な映画なのかもしれませんね。

    続きを読む + 閉じる -
    ネタバレあり
    違反報告
  • ひゃん

    4
    2015/11/6

    第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で監督賞を受賞。
    さぞや劇場は混んでいるだろうと思えばやっぱりの満席^^;
    観方によって好き嫌いの分かれるある意味ホラー的展開に
    これが?と思った人も多かったようで、鑑賞後の中高年の
    会話が廊下で乱立していた。私的に黒沢清の作品だからと
    ある程度覚悟していたので戸惑いはなかったけれど、多分
    幽霊が目の前に登場しても平然としていられる人は、その
    人自身が死に寄り添い近づいているのだと思う。夫が失踪し
    すでに3年が経つのに未だ喪失感と覇気のない雰囲気を醸す
    主人公を演じる深津絵里が、突然現れた幽霊の夫をアッサリ
    受け容れることからも感じられる。もう待っていたかのよう。
    それに対し夫は自身の病を苦の失踪→死を説明し、妻を旅に
    誘い出す。目的は何なのよ?と思いながら夫婦と一緒に旅を
    する観客は道中で出逢う不思議な人々&出来事に動揺を覚え、
    あっけなく境界へと辿り着く。メロドラマとファンタジーが
    入り混じった映像と音楽もさることながら、狙い澄まされた
    監督の死生観に慄くのだったが、しかし何よりも怖いのは
    生前に繰り返された(らしい)浮気がバレて、妻と愛人が対峙
    する病院での面会場面。幽霊よりも愛憎が勝るホラーの一幕。

    (小松政夫演じる配達員が不気味で優しくて哀しかったわぁ)

    続きを読む + 閉じる -
    ネタバレあり
    違反報告
  • ひさえ

    3
    2015/10/24

    始めのシーンで、「映像が綺麗」と思いました。
    ストーリーとしては凄くいいのですが、やはり蒼井優はいらなかったのでは?
    他にも、「必要?」と疑問に思うシーンもいくつかあり、長く感じました。
    「感動のお別れ」のはずが、ちょっとあっけない。泣く暇なかったのが残念で星3つです。

    続きを読む + 閉じる -
    違反報告