ダーティハリー|MOVIE WALKER PRESS
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ダーティハリー

1972年2月11日公開,102分
PG12
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冷酷非情な殺人狂を追う、敏腕刑事の渇いた執念を描く。製作総指揮はロバート・デイリー、製作・監督は「真昼の死闘」のドン・シーゲル、脚本はハリー・ジュリアン・フィンク、リタ・M・フィンク、ディーン・ライズナーの共同、撮影はブルース・サーティーズ、編集はカール・ピンジトアが各々担当。出演はクリント・イーストウッド、ハリー・ガーディノ、レニ・サントーニ、アンディ・ロビンソン、ジョン・ヴァーノンなど。翻訳は高瀬鎮夫。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

ビルの屋上からプールサイドの女が銃撃され、その後、犯人からの脅迫の手紙がサンフランシスコ警察に届いた。10万ドルの要求に応じなければ、次の犠牲者を同じ手口で殺す、狙うのは牧師か黒人だ、とあり“サソリ座の男”とサインされてあった。シスコ市警殺人課のハリー・キャラハン(クリント・イーストウッド)は、少し前に強盗との銃撃戦で脚に重傷を負っていたが、事件を知ると、上司のブレスラー(ハリー・ガーディノ)や市長(ジョン・ヴァーノン)らの意向を無視して、犯人追跡に向かった。ハリーの意志に反して付けられた相棒のチコ(レニ・サントーニ)は快活な青年で、何事にも反抗的なハリーをいぶかしく思ったりした。またしても第2の犠牲者に屋上から照準を合わせている犯人(アンディ・ロビンソン)を警察のヘリコプターが発見したが取り逃がし、ハリーとチコも犯人らしい男を尾行したが、逆に町の与太者たちに袋だたきにあってしまった。再び犠牲者が出た。“サソリ座の男”の予言どおり黒人であった。ハリーは、犯罪者心理から、犯人はもう一度現場に現れるとにらんで屋上で待ち伏せを開始した。案の定、現れた犯人と激しい銃弾の応酬となった、が、うまく逃げられてしまった。再び警察に脅迫状が舞い込んだ。14歳の少女を誘拐して生き埋めにし、少量の酸素を送り込んでいる。すぐ20万ドルの身代金をよこさないと殺す、としたためてあった。ハリーは20万ドルを持って、犯人の指定したマリーナへ急ぎ、ひそかにチコを背後につけさせた。突然、毛糸のマスクをした犯人から声をかけられたハリーは、銃を奪われ、いきなり脳天を一撃され、更に蹴りあげられて、殺されそうになった。草むらから飛び出したチコはピストルを乱射してハリーを助けたが、犯人との銃撃戦で負傷した。しかしハリーの飛びだしナイフは犯人の太ももを傷つけた。重傷にもめげず、必死に逃げる犯人をケザー・スタジアムで捕らえたハリーは、犯人に拷問をかけた。これが、思いがけなくハリーを窮地に追い込んだ。傷を負っている男をきびしく拷問したとして地方検事から告発されてしまったのである。更に、すぐに釈放された犯人の狂言でハリーは訴えられ、遂に市長とブレスラーから謹慎を命じられた。やがて犯人は、更に大胆な犯行に移った。スクール・バスを襲い、乗っていた6人の子供と女の運転手ともども空港へ直行し、不敵にも警察へ、逃走用の飛行機を、燃料満載、操縦士付きで用意するよう命じてきた。謹慎の命を無視して先回りしたハリーは、空港へ近づくバスに鉄道の陸橋から飛び降りた。運転手が失神してバスは採石会社の構内へ突っ込んだ。遂に犯人を追い詰めたと思った時、犯人は卑怯にも、そばで釣りをしていた少年を楯にとって逃げ延びようとした。間髪をいれずハリーの必殺の銃口が火を吹いた。狙いたがわず、弾は少年の頭をかすめ、犯人の肩に食い込んだ。犯人は泥沼の中に転倒した。ハリーは近づくパトカーのサイレンをよそに、胸のポケットから警察のバッジを取り出して水中に投げ捨てると、ゆっくり歩き出した。

作品データ

原題
Dirty Harry
映倫区分
PG12
製作年
1971年
製作国
アメリカ
配給
ワーナー
上映時間
102分

[c]キネマ旬報社

映画レビュー

4.2
  • フジ三太郎

    4
    2018/3/20

    キネマ旬報で、昔読んだのだが、この映画の企画はずっと前からあり、主演を誰に、監督を誰にするかで二転三転。ジョン・ウェインやら、フランク・シナトラやらの名前が挙がって、最後にクリント・イーストウッド主演、ドン・シーゲル監督で落ち着いた。
    前の2人に比べると、格落ちのはずなのだが、そこを補うべく、イーストウッドのマグナム拳銃を前面に出して、正義の番人としての印象を強烈にした。
    反面、サソリのキャラが弱い気もするが、かと言って、強めると、イーストウッドを食ってしまう恐れもあり、ここは親父(エドワード・G・ロビンソン)の息子(アンディ・ロビンソン)だから悪い奴でしょ、としたキャストに納得するしかあるまい。
    この作品から数十年間、イーストウッドが「ハリウッドの密林の王者」と揶揄されたように、時間が止まったスターと誤解されたのが悔しい。B級映画でも作らないと、次の映画に出られないし、作れないのだから、それは割り切らないと。
    だがそれでも、マグナム振り回す彼の姿は歌舞伎役者に見えて仕方がない。ケレンの塊なのだ。もっとスマートにならなかったものかと思う。
    個人的には、マックイーンのブリットの方がスタイリッシュで好き。

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  • すすむA

    3
    2016/4/12

     DVDで鑑賞した。
     1971年の作品である。ニヒルと熱情を併せ持ち、上層部に媚びないキャラハン刑事像はクリンスト・イーストウッドしか出せない独特な味わいがあり、この後の洋画/邦画の刑事物映画の一つのプロトタイプになったと思われる。画面に登場するパトカーや乗用車もいま見ればレトロで懐かしく、採石工場や高速道路?の巨大な換気扇なども歴史遺跡として興味深い。そういった見所はふんだんにある。
     だが肝心なストーリー自体は陳腐だ。犯人はキャラハン刑事が対決する相手としてひどく見劣りする。しかも事件が始まって早々に、その必要もない場面で、犯人をさらけ出してしまい、それが精神異常者とくれば、その後の筋書きの展開が自ずと見えてしまう。。キャラハン刑事を「人権違反」と決めつけ、犯人を釈放する検察当局もお粗末きわまりなく、誰の歓心を呼ぶ積もりか知らないが、「司法批判」の低級なステレオタイプに過ぎず、残念な構成だ。このシリーズは5作作られたそうだが、このレベルであれば続編を観る価値は乏しいと思う。

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  • たっかん

    5
    2013/6/16

    豪胆な独自手法で気持ち良いほど拳銃ブッ放すダーティハリー(ハリー・キャラハン刑事)。
    ただ、これは映画の中だから許される話であること。

    オープニングは、サンフランシスコ警察の殉職者の碑から始まり、ビル屋上のプールで泳ぐ女性を暗殺する犯人。スコルピオ(さそり座)と名乗る。スコルピオから警察あての手紙は、犯行現場でハリーが見つける。

    銀行強盗に、「これは最強の44マグナム。俺が5発撃ったか、6発撃ったかを考えているんだろう。俺もむちゅうだったから分からない。さて、お前のツキはどうかな?」のセリフは忘れられない。→これ、スコルピオの最期の場面でも出てくるので、更に印象的。

    自分では『汚れ仕事ばかりだから“ダーティハリー”さ』と言うハリーだが、法律どおりにしていたら極悪犯人が野放しになるという危機感から独自路線を貫くハリー・キャラハン。法律への痛烈な皮肉である。

    この1作目、暗闇場面が多い気がしたが、記念すべきハリー・キャラハン登場の映画。
    娯楽作として、楽しむべし。

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